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17 people found this review helpful
19.7 hrs on record (19.4 hrs at review time)
HD版に細部の修正を加えて移植したもの。手元では特にバグや動作不良なくクリアまで進めることができました。
キーコンフィグがなかったり、DLC扱いの外部データのインストールが面倒だったりと痒いところに手が届かない感はあるものの、どうであれ大本がビデオゲームの歴史に名前を残す最高のゲームなので、遊んでしまえば依然として最高のゲームに違いありません。

ややレビューが振るわないようだったので、元々はMASTER COLLECTIONの購入は見送るつもりでした(まだPSとPS2のオリジナル版が手元にあるのです)。でもどうしようか考えるうちにあの頃の色々なことを思い出してしまい、ノスタルジーに押しつぶされる形で買っちゃいました。それにいちいち埃を被ったPSやPS2を引っ張り出してきてテレビに繋ぐのも面倒ですし、インストールさえしておけばPCでいつでもこの名作を遊べるというのはやっぱり魅力です。

とりあえずはMGSの1から3までを一通り終わらせたのですが、何せオリジナル版をプレイしたのもずっと昔なので、驚いたり引き込まれたりの繰り返しで、改めてこのシリーズの持つ力を思い知らされました。
なんやかんや言ってもやっぱりヒデオは天才で、見事なゲームを作る男やったんやなあ。
Posted 21 November, 2023. Last edited 21 November, 2023.
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26 people found this review helpful
55.2 hrs on record (38.3 hrs at review time)
67%オフで購入。

初代の頃からGTAクローンと呼ばれていたこともあり、3ではGTAとの差別化のためにバカゲーとしての性格が強調され、4ではアメリカ大統領になって仮想空間で宇宙人と戦ったり地獄で戦ったりと行き着くところまで行ってしまったわけですが、さすがにその続きなんてものを作るのは難しいのでリブートで仕切り直したのが本作。

シリアスとまでは言わないけれどもバカゲーとしての雰囲気は薄れ、突飛なガジェットや演出も影を潜めています。その他の設定も合わせて2に近くなったと言われることもありますが、2に比べて少しだけバカ寄りのラインかな?というのが個人的な感触です。

ゲーム内容については、まああまり深く説明する必要もないでしょう。
街を車で走り回り、鉄砲を振り回し、ミッションを受けてカネを稼いで……という、GTA3以来のおなじみの奴です。

バカでGTAと差別化してきたシリーズからバカを抜きすぎるとどうなるか。
ぶっ飛んだバカゲーという唯一無二の看板を投げ捨てて、代わりの武器も保たず手ぶらで巷にあふれる類似作品と対峙することになりました。ライバルの筆頭はまだまだ現役の本家GTA5です。
本作購入者の大部分は、既にGTA5を所持し相当な時間プレイしていることが容易に想像できるわけで、GTA5との比較も必然と言えるでしょう。
率直に言って、アクティビティの種類も、ボリュームも、ミッションの多様性も、物語やキャラクターのパンチも、本作の何もかもがGTA5を下回って見えてしまいます(バカ要素でさえも!)
GTA系統のオープンワールドのゲームを何本か遊んでいるプレイヤーにとって、本作には目新しい部分が何にもありません。どこかで見たような街で、どこかで見たような車に乗って、何度も遊んだようなミッションを繰り返すわけです。

日本語版について言えば、ローカライズの質もやや低い。
内容が理解できないということはほぼないものの、男言葉と女言葉、荒っぽい口調と丁寧な口調が入り乱れ、不自然な翻訳、誤字脱字まで盛りだくさん。未翻訳のテキストも何件か残っているようです。

リリース時によく言われたようなバグは大部分は修正されたようですが、それでもCTD、音声バグ、モデルの消滅、操作無効化などの問題に何度か遭遇しています。

GTAクローンとしては平均やや上くらいの出来には仕上がっていますが、それ以上のものは何もありません。
よほどGTA系統に飢えているのでもない限り、定価での購入はあまりオススメできません。
Posted 1 September, 2023.
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14.3 hrs on record
大まかに言えば、本作はPapers, PleaseをFPSにして、銃撃戦やら運転やら諸々を加えた愉快なゲームです。
お馴染みの書類の検査に加えて、クルマの中を調べて密輸品を探すとか積荷を数えるとか、あるいは事務所に収まらなくなった押収品や密輸業者を別の施設に運んだり、山賊や反政府勢力との銃撃戦まで盛りだくさん。「冷戦期の共産国の辺境」という雰囲気もとてもよく作られています。

基本的には愉快なゲームなのですが、1日あたりの仕事の件数が少なくてランダム性も薄いのがちょっと残念。
書類検査についても、規則の変化や書類の増減がPapers, Pleaseほど目まぐるしいものではなく、変化のない平坦なものに感じてしまいます。
また、銃撃戦も感触が悪いというほどではないものの、銃の性能がどれも似たりよったり、敵は柔らかいゴロツキ1種類のみ、AIの出来も決して優れたものではないため印象的なものではなく。
収支のバランスも甘くて素直に仕事をしていればカネが余り始める一方、検問所や車両のアップグレードも大きな必要性を感じるものではありませんでした。途中から検問所に護送車を呼べるようになるのですが、これが押収品や逮捕者の輸送という業務を全く無意味なものにしてしまうのも気になりました。

いくつか欠点を挙げましたが、雰囲気もよく、ある程度の複雑さと単調さを兼ね備えた日常業務、そこに割り込む特別の任務、思いがけない銃撃戦……等々、国境検問所シムとしての楽しさは他のゲームでは見られない確かなものです。生煮えの部分はありますが、まだ早期アクセス中のゲームなので今後に期待ということで。
Posted 4 May, 2023.
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15 people found this review helpful
1 person found this review funny
51.2 hrs on record (2.0 hrs at review time)
1944年6月6日、あなたは「大西洋の壁」の片隅で、潮風を浴びて薄っすらと錆が浮いた古めかしい機関銃にしがみつき、霧の向こうにかすかに浮かぶ歪んだ水平線を睨んでいた。ラジオからは2年前の流行歌と宣伝相閣下の勇ましい演説が交互に流れている。戦況は芳しくない。ここしばらくは連合国軍のフランス再侵攻の噂で持ちきりだ。耳ざとい上等兵曰く、上陸地点はパ=ド=カレーであるらしい。ならばきっと、ここはまだ安全だ。霧が晴れたとき、きっといつも通り静かな海が広がっているに違いない。きっと……

本作は続々と侵攻してくる大勢の敵を固定された砲台からの射撃を以て撃退する、昔ながらのBeach Headの流れをくむシューティングゲームです。題材はノルマンディー上陸作戦で、プレイヤーはドイツ軍沿岸防衛部隊の一員として連合国軍の撃退を試みることになります。ドイツ側で第二次世界大戦を戦うシューターは少し珍しいかも?

ルールは簡単、プレイヤーの砲台が全て破壊される前に規定数の敵兵を殺害すればウェーブクリアとなり、報酬としてクリアポイントが支給されます。そしてこのクリアポイントを使って、新たな砲台のアンロック、損傷した砲台の修理、対人地雷/対戦車地雷の敷設、支援砲撃の要請回数の増加を行い、次のウェーブに挑むわけです。砲台はMG08機関銃1門から始まって、最終的にはMG08機関銃x2、MG42機関銃x2、パンツァートゥルム(トーチカ化された戦車砲塔。戦車の生首)x2、88mm高射砲x3の4種9門まで増設できます。一方の連合国軍も各種歩兵のほか、ジープ、M3装甲車、M8装甲車、火炎放射器付M4戦車、魚雷艇、輸送機、爆撃機、戦闘機など様々。

規定数や敵軍の規模の強化は緩慢に行われ、太っ腹なクリアポイントのお陰で砲台のアンロックは早々に終わり、ある時点までは修理もほぼ完璧に行える……というバランスですから、なんとなく間延びした印象を受けてしまいます。恐らくは30ウェーブ前後までは特に工夫なくクリアできるんじゃないでしょうか。また、航空機から車両まで何でも自在に壊せる88mm砲が異常に便利で、せっかくの砲台の種類を活かせていないのももったいない。

とはいえ、グラフィックはある程度のリアリティを以て埃っぽく色あせた戦場の雰囲気をうまく作っていますし、友軍歩兵が砲台付近を走り回って共に戦ってくれるのも血の通った世界をささやかに演出してくれています。敵兵を満載した乗り物を破壊したときのゴア描写も派手ながら凄惨なほどでもなく。敵の種類ごとの殺害数の統計およびそれによる勲章(実績)の授与もちょっとうれしい要素。

もちろん長くやり込めるタイプのゲームではありませんが、時々起動して暇をつぶすためにライブラリに置いといてもいいんじゃないでしょうか。
Posted 3 January, 2023. Last edited 3 January, 2023.
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2 people found this review helpful
0.9 hrs on record (0.8 hrs at review time)
むかし風スケベブロック崩し。
スキルやらアイテムやらの小細工は無しのシンプルなスタイル。特殊技はボム(クリック時にボール周辺が爆発)のみだが、回数制限はなし。残りブロック数が少なくなってくるとマーカーが出てわかりやすくしてくれる仕組みもあるので、難易度はさほど高くない感触です。
例えばストアの1/2枚目のスクリーンショットの女の子の絵のストッキングとか、3/4枚目の女の子のリボンとか前垂れとか、ブロックの位置が低かったりボールを逃がす場所がないとかでミスが起きやすい箇所もありますが、1フェーズあたり4ライフ、フェーズごとに回復ありですから、ちょっと慣れれば些細な問題です。実績も複雑なものはなく、各ステージをクリアすれば解除されます。

女の子の絵は6枚(うち1枚は2人組なのでキャラクターは7人)。髪や表情のアニメーションあり。クリア後には衣装の着脱が可能です。おさわりもあるよ。捻れたフェティッシュをかすかに感じるものの、絵柄自体は比較的今風ですから、ナウでヤングなおたくのみんなにもまあまあ受け入れやすいんじゃないでしょうか。眉の太い女が何人かいるのがいいね。

何よりもむかし風グラフィックと音楽が心地良い。レトロ風と称して表層の見てくれだけを模倣したゲーム、あるいは安っぽいスケベだけを売りにしたゲーム。そんな物足りないゲームが溢れかえったSteamの中にあって、レトロなデザインとエッチイラストを共に丁寧に作り上げた本作は、その双方に本来あるべき姿を見せつけて叱咤しているかのようです。

SNSで数クリックすれば無料のエッチイラストが手に入る令和の世であればこそ、エッチイラストを見るために決して少なくない手間を費やしていたかつての人々に思いを馳せてみるのもいいでしょう。
Posted 25 October, 2022.
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4.7 hrs on record (1.9 hrs at review time)
ロシアのウクライナ侵攻を題材としたターン制ストラテジー。プレイヤーはウクライナ軍の指揮官を演じ、国境を超えてきたロシア軍の撃退を試みることになります。ゲームとしてはファミコンウォーズなどを彷彿とさせるシンプルなシステムを採用しつつ、連日報じられているこの戦争の雰囲気を再現するべく、いくつかの変則的なルールが加えられています。

まず、自軍は4ユニットのみ(ゲーム開始前に3種類の組み合わせの中から選びます)で追加の生産等は不可能なのですが、一方のロシア軍は増援が毎ターン到着し、次々と増えていきます。この極端な戦力差を埋めるものとして、プレイヤー側には物資の回収、戦略(stratagem)、ユニットの強化の3つのアドバンテージが与えられています。

物資は敵を撃破した際に出現します。回収するとアクションポイントが回復するので、首尾よく敵撃破と物資回収を繰り返せば、1ターンあたりの攻撃や移動の回数が大幅に増加します。戦略とはドローン攻撃や空爆、偵察や煙幕など、攻撃的あるいは防御的な性質をもつ様々な特殊スキルのことです。数ターンごとに空中から投下されるコンテナを回収すると、ランダムに表示される3枚のうち1枚の戦略カードを選んで手札に加えることができます。物資を回収するタイミング、そして戦略カードの引きと使い道によっては、自軍の倍以上の敵を撃破することも不可能ではありません。

さて、物資や戦略を組み合わせて戦っても、圧倒的な戦力差にあって、ある時点で自軍ユニットが全滅(ゲーム内では撤退と表現されます)することは避けらないでしょう。しかし、この時に敵撃破数に基づいて算出される栄光(Glory)ポイントが付与され、これを次のゲーム開始時に消費することで、歩兵や戦車など各ユニットの能力を強化することができます。

つまり栄光ポイントを貯め、ユニットを強化し、撤退までにさらに多くの敵を撃破して……というサイクルを繰り返し、最終的に勝利条件、すなわちフィールド内の拠点6つの確保、あるいは1000ユニットの撃破の達成を目指すわけです。

今のところマップは1つ(ランダム生成で多少の変化あり)でユニットの種類も少なく、値段相応に小粒ではありますが、シンプルながらも退屈にはならないよう、しっかりと焦点を絞って作られているという印象です。この手のターン制ストラテジーに興味があるとか、題材に興味があるとかであれば、買っても損はないと思います。なお、販売からの利益はウクライナの支援に充てられるそうです。
Posted 1 July, 2022. Last edited 4 July, 2022.
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10.0 hrs on record (3.6 hrs at review time)
2001年にリリースされた分隊ベースのTPS/FPS、Deadly Dozenのリメイク作品。オリジナル版のレビューはこちら

Deadly Dozenは、第二次世界大戦中の米陸軍に所属する不良兵12人から成る架空の特殊部隊「デッドリー・ダズン」を題材としたゲームです。映画『特攻大作戦』(原題:The Dirty Dozen)を彷彿とさせるタイトルからも分かる通り、その設定やミッションの内容は"むかしの戦争映画"を大いに意識したもの。低予算で制作されたこともあり、グラフィックやAI、演出などは当時としても他作品に比べ多少見劣りしたものの、同ジャンルの中の安価な選択肢として一定の成功を収めた作品でした。
基本的なシステムはオリジナル版とほぼ同様なので、以前のレビューも参考にしてください。

本作ではオリジナル版で目立った欠点、例えば敵兵の異様な視界やサウンドの聞こえ方などが改善されているほか、AIの挙動や操作感の改善、分隊指揮用のラジアルメニューや敵のスポットといった追加要素のため、現代の同ジャンルの作品に慣れたユーザーにも格段に遊びやすくなっている感触です。グラフィックも現代的な水準ではありながら、写実的なものを目指しているわけではなく、かすかにコミック調というか、どこかオリジナル版の雰囲気も感じさせるものになっています。
一方、多くの部分でオリジナル版を踏襲しているが故に、現代の同ジャンルのゲームと比較すれば、AIの素朴さやダメージのバランス、銃撃戦の感触、岩や建物の曖昧な当たり判定、演出などに"古臭さ"を感じずにはいられないでしょう。もしかするとオリジナル版がそうであったように、本作も決して潤沢な開発予算が割り当てられていたわけではないのかもしれません。そんなとこまで踏襲しなくていいよ。

すなわちどういうことか。リメイク作品としてはオリジナル版の雰囲気を崩すことなく改善を加え、一定程度うまく作られていると言えますが、単体の作品としてはオリジナル版に起因する古臭さが目立ってしまいます。また、「古いゲーム」の区分に含んで考えた場合には、すっかり安価になったオリジナル版に比べていささか立派な定価をつけていることも気になるかもしれません。

オリジナル版を楽しめた人、むかし戦争ゲームに関心のある人、あるいは本作を「おおむね再現度の高いむかしの戦争ゲームのリメイク」として納得できる人ならオススメ。
Posted 6 May, 2022. Last edited 6 May, 2022.
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5.2 hrs on record
将棋に見せかけた対戦型異常物理シム
Posted 25 November, 2021.
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6.2 hrs on record
厳密には別作品ですが、同開発元のDeadly Dozenシリーズの流れを汲むベトナム戦争物のTPS/FPSです。前前作/前作のレビューはこちらこちら。基本的なシステムについては以前のレビューも参考にしてください。
中価格帯でちょっとリッチだったDeadly Dozen: Pacific Theaterから一転、本作は恐らく初代同様の低予算/低価格帯に回帰しています。

前作/前前作の特徴の1つは、分隊ベースのTPS/FPSとしてはアクションに重点が置かれていることでしたが、本作は完全にアクションに振り切れています。
すなわちどういうことか。事前準備(装備/分隊編成)は完全にオミットされ、分隊指揮の仕組みは残されているものの、もっぱら1人や2人での出撃となり、1人が戦死した時点でミッション失敗になります。1ミッションあたりのタスクは減らされ、出現する敵の数が増えています。ステルスの要素も存在感が薄くなったほか、戦車などの乗り物も使えません。

つまり、地図や名簿、装備一覧を眺めて作戦を立てることはなくなり、その分だけ1人で複数人の敵と撃ち合う場面が増やされたわけです。DDのエンジンを使って、プレーンなTPS/FPSを作ろうとした、という印象です。

問題は、元々銃撃戦の感触が印象的なエンジンではないので、ここを引き伸ばしても削られた戦略要素分を補えるほどの楽しさには繋がっていない点です。スクリプトでスポンする敵の配置や数は大雑把ですし、夜闇や背の高い草木が十分に敵の視界を遮らないなど、公平さに欠ける部分も目に付きます。ジャングルはDDPTよりも鬱蒼としており、(一方的に)視界が限られているのに、いくつかある夜戦ミッションは非常に暗く、暗視照準器を通してでさえ敵を見つけるのが困難です。
引っかかると大ダメージを受けるブービートラップが多数仕掛けられているマップもありますが、ジャングルや夜戦といった環境下においてはスリルよりもストレスが上回ります。とりわけイライラするのは狙撃手で、DD/DDPTではボルトアクション式だった狙撃銃が半自動式(SVD)になったため、遠距離から前作までの倍以上の速度で正確な射撃を行ってきます。

結局のところ、Deadly Dozen: Pacific Theaterの劣化版というのが大まかな感触です。
ゲームとして成り立っていないとか、バグで遊べないという代物ではありませんが、前作/前前作と比べてしまうと、単純ながらも楽しかった戦略要素のような目を引く何かがあるでもなし、ユニークさに欠けた古臭くぎこちないTPS/FPSという印象に留まっています。バンドルならともかく、単品で買うのはあまりオススメできません。
Posted 18 March, 2021. Last edited 18 March, 2021.
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11.7 hrs on record (11.5 hrs at review time)
Deadly Dozen(2001年)の続編としてリリースされた分隊ベースTPS/FPS。前作レビューはこちら
低予算で制作された前作が、賛否両論のレビューながらも同ジャンルの中の安価な選択肢としてそこそこのヒットを記録したので、もう少しだけカネを掛けて中価格帯のゲームにランクアップさせたのが本作。
基本的なシステムはそのままに、舞台を太平洋戦線に移し、グラフィックに加えUIなどのビジュアルの見栄えがよくなり、AIの具合も多少は良くなっているといった風。前作にはなかったマルチプレイ機能も搭載されています(未プレイ)。

プレイヤーは12人の兵士から4人を選んで分隊を構成し、これを指揮して任務の達成を目指すことになります。
各兵士は大まかなスキルの傾向を示す職種(爆破担当、衛生兵、狙撃手など)を持っていて、スキルによって各武器の威力や衛生キットの回復量、防御力、隠密能力が変化します。スキルは現地でも確認可能(@キー)。
装備に制限はないので、本来の専門技能者が戦死した場合など、必要に応じ不得手な武器/機材を使用させることもできます。成長要素は無し。

分隊のうち、操作キャラ以外の3人には「ついてこい」「その場にとどまれ」「自由に撃て」「指示あるまで撃つな」「フォーメーションを保て(数パターンあり)」の命令を与えることができます。操作キャラはいつでも切り替えが可能。

前作はこの種のTPS/FPSとしてはアクションに重点が置かれており、分隊員の指揮やステルスといった要素はシンプルに収まっていましたが、本作ではその傾向がより顕著です。基本的なバランスの方向性は前作と同様、平均してダメージが大きく、安易なゴリ押しは(不可能ではないが)困難といったものです。
狙撃銃が仕様上便利なのも変わらず、現地で鹵獲もできるようになったのですが、もっぱらジャングルが戦場になるため、平均戦闘距離自体が前作よりも短く、短機関銃や歩兵銃が輝く場面も増やされています。また、本作ではステルス専用のミッションのほか、操縦可能な戦車も登場し、ゲームプレイにアクセントを設けています。

ニッポン描写はまあまあ。ボイスは恐らく非ネイティブながら聞けないほどではなく、その他のデザインも正確ではないにせよ明らかに異常というほどではありません。

前作で指摘した敵兵のアンフェアな視界や音の聞こえ方については改善されていて、前作でしばしば起こった"応戦不可能な距離から正確な方向もわからないまま蜂の巣にされる"という場面はなくなりました。

AIの作りは敵味方とも多少は向上している感覚はあるのですが、目に見えて賢くなったというほどではありません。遮蔽物を探すようにはなったものの、やはりときどき棒立ちになったり、ルート探索に失敗して木や壁に引っかかることも。

前作よりは向上しているものの、グラフィックはやはり時代/値段相応。一方、依然としてブリーフィングは音声とテキストのみの簡素なものですが、UIなどは大幅にリッチになりました。分隊編成時に隊員の略歴が確認できたり、戦死時にはそれぞれ個別の追悼文が表示されるのが個人的には嬉しい追加要素です。

前作よりはカネがかかっていると言っても、やはり低予算ゲームですから、メジャーなゲームに比べれば粗が目立つのは否めません。
それでも1942年のフィリピンから1945年の沖縄までを描いた12のミッションはいずれも異なる風景や任務、ギミックが組み合わされ、飽きさせないための努力が伺えます。2001年代の中価格帯の分隊ベースTPS/FPSとしては十分に及第点と言えるでしょう。最高傑作ではないにせよ、遊ぶ価値はあるゲームです。むかし戦争ゲームファンなら買い。
Posted 18 February, 2021.
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