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5.7 hrs on record
2006年リリースのTPS。
バレットタイムを駆使したアクションを特徴としており、同時期に大ヒットしていたマックス・ペインシリーズの強い影響を伺わせる(悪く言えば二番煎じですね)。

ゲームの流れは、敵を皆殺しにしつつ一本道のフィールドを進み、最後に待ち受けているボスを倒すとチャプタークリアというオーソドックスなもの。当初予定されていたというルートの分岐や隠密活動の要素は一切オミットされ、装備や一部イベントに名残を残すのみです。隠し要素などはなく、長くても6時間程度で全6チャプターを踏破できるものと思います。

グラフィックやサウンドは、当時の水準から見れば中の上程度で、敵を撃つ感触も中々悪くありません。
一方、敵の配置は大味で、プレイヤーは被弾しながらも突き進み、あちこちにある大量の回復/アーマーアイテムを拾って帳尻を合わせるというバランスのとり方をしています。バレットタイムは使い勝手が悪く、弾も避けづらいので、ボス戦以外では使わずに戦ったほうが難易度が低いことも。ピストルからミニガンまで、多種多様な武器が用意されているものの、弾薬の入手量や精度の差が大きく、結局は突撃銃(AKかM16)をほとんどすべての場面で使うことになります。

本作ではコロンビアに派遣されたDEAエージェントが麻薬組織を追う顛末が描かれ、チャプターの合間やイベント中には現地警察の同僚や上官を交えたカットシーンがあります。マックス・ペインほどのダークさ/ハードさは無く、全編通じて大雑把で意外性のないクリシェマシマシの物語ではあるものの、B級アクション映画風味で個人的には好みでした。

そういう次第で、遊べないほど壊れているとか、イライラや退屈が募るというゲームではないのですが、かといって傑作と呼べるほどの出来ではありません。けれども現在の価格は398円(執筆時)で、マックスペインよりもずっと安価ですから、ワンコインでお釣りがくると思えば、値段相応程度には楽しめるゲームだと思います。
Posted 29 January, 2021.
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9.4 hrs on record (9.0 hrs at review time)
比較的低予算で制作された分隊ベースTPS/FPS。
時期の近い同ジャンルの作品としては、例えばHidden & Dangerousなどがあるのですが、本作は指揮システムがシンプルでアクション要素が強め。武器やアイテムの種類も絞られていて、細かい調整はできないものの、この点も出撃前の準備よりもアクションを重視した設計なのかもしれません。

プレイヤーは12人の兵士から4人を選んで分隊を構成し、これを指揮して任務の達成を目指すことになります。
各兵士は大まかなスキルの傾向を示す職種(爆破担当、衛生兵、狙撃手など)を持っていて、スキルによって各武器の威力や衛生キットの回復量、防御力、隠密能力が変化します。スキルは現地でも確認可能(@キー)。装備に制限はないので、本来の専門技能者が戦死した場合など、必要に応じ不得手な武器/機材を使用させることもできます。成長要素は無し。

先に書いた通り、アクションが重視されていて、分隊指揮の仕組みは極めてシンプル。
分隊のうち、操作キャラ以外の3人には「ついてこい」「その場にとどまれ」「自由に撃て」「指示あるまで撃つな」「フォーメーションを保て(数パターンあり)」の命令を与えることができます。操作キャラはいつでも切り替えが可能。

操作の感触は一般的なTPS/FPSと同様ですが、敵の視界が広く、ダメージも非常に大きい(オプションで調整可能)ので、難易度は高め。衛生キット自体は現地で豊富に入手できるものの、そもそものダメージの大きさや隊員ごとの医療スキルの差もあり、安易なゴリ押しは(不可能ではないが)困難といった程度のバランスです。
仕様上、狙撃銃が非常に便利なのですが、補給ができないので頼り切るわけにもいかず、短機関銃や歩兵銃を用いた中近距離戦もうまく攻略に組み込んでいく必要があります。基本的には操作キャラを援護できる位置に分隊員を置きつつ、狙撃銃で要所の敵を排除し、遮蔽物を意識して少しずつ前進していくことになるでしょう。また、場面によっては陽動用のコインやナイフを用いたステルスも有効です。

AIの作りはいささか素朴。敵は巡回/察知/捜索をある程度こなすものの、積極的に遮蔽物を探したり、有利な場所に移るなどの"賢い"アクションはできません。これは分隊員も同様で、プレイヤーが操作するか命令によって移動させなければ、機関銃の掃射を受けても道の真ん中に突っ立って応戦しますし、移動中に柵や木箱に引っかかることも。

サウンドはややチープな上、銃声が響いても距離や方向がわからず、一方的に撃たれ続けることも。この欠陥がゲームの難易度を不当に引き上げています。グラフィックは時代/値段相応。リリース当時の水準のやや下だが、雰囲気が崩れるほどではなく。

黎明期のゲームですから、同ジャンルの最新作に比べれば多くの点で見劣りしますし、サウンドやAIの作りなど固有の欠点も目立ちます。とはいえ、10種類のミッションはどれもユニークで歯ごたえがあり、980円という値段以上の満足感は得られます。むかし戦争ゲームファンなら買い。
Posted 27 January, 2021.
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55.9 hrs on record (49.8 hrs at review time)
原作等未履修、ウィッチャー3も未プレイ。本作のみ1周クリアという状態でのレビューです。

「『サイバーパンク2077』はビデオゲームのオープンワールド体験と没入感を刷新する新たな指標となる」と評した発売前のプレイレポート記事がありました。あるいは、発売後のレビューでさえ、「(問題は少なくないが)没入感に非常に優れる作品」と評価する記事は少なくありませんでした。

残念ながら、50時間弱程度のプレイにおいては、このゲームが成した「オープンワールド体験と没入感を刷新する」ような新鮮な試みを見つけ出すことはできませんでした。むしろ本作は一人称視点のRPGとしてオーソドックス、悪く言えば古臭いシステムの組み合わせの上に成り立っているゲームです。それぞれのクオリティも、値段や開発期間のことを思えば、必ずしも十分高いとは思えません。

戦闘は最低限のカバーと移動を行う素朴なAIを搭載した人間を相手にしたものが大半で、例えばFalloutのように行動パターンや外見、能力が大きく異なる人外の敵のバリエーションが多いでもなく、また街のチンピラと特殊部隊で動きや装備に違いがあるでなく、敵の硬さを除けば、序盤から終盤まで感触は大きく変わりません。ステルス、あるいはハッキングを活用した駆け引きもあるものの、敵を見つける度にハックして背後に忍び寄ってテイクダウンして……という遊び方はいかにもテンポが悪く、また単調です。
かといって正面から撃ち合っても単調は単調。武器のジャンルの幅も決して広くはないので、使い分けを心がけたところで楽しいものでもなく……

武器といえば、装備の強さも分かりにくい。
武器/防具は種類と等級(コモン、レアなど)だけではなく、入手時期(恐らく入手時のプレイヤーあるいは敵のレベル)によっても性能に大きな差が出るので、その武器/防具の性能の基準がどこにあるのかさっぱりわかりません。装備のクラフトやアップグレードのシステムも不便です。入手時期が性能に大きく影響する都合、すぐ陳腐化する装備品のクラフトや上昇幅の少ないアップグレードに膨大なリソースをつぎ込むより、倒した敵から奪った装備に次々と持ち替えていくほうが効率が良いからです。もっと言えば、同じ理由から店で武器や防具を購入することもほとんどありませんでした。

ハッキングは敵の能力を削ったり位置を明らかにするなど、なるほど確かに戦闘の雰囲気を他のゲームと差別化しようとしています。とはいえ、そこに大きな幅があるでもなく、使うものは限られてくると思います。敵を見つける度にハッキングを行うのも、先に書いたようにゲームのテンポを悪くしてしまう。

ステルスはどうでしょうか。これも古典的です。
敵は極端に視力と聴力が悪く、ルーチンに沿って(あるいはハッキングを活用した陽動で)移動し、背中を取ればテイクダウンで排除、その上で必要があれば死体を隠す……という、メタルギアソリッドが確立したパターンですね。先に書いた通り、敵のAIは素朴であり、さらにハッキングでの能力低下を重ねれば、そこに緊張感など生まれようもありません。

没入感について言えば、個人的には非常に低いレベルにあるように思いました。それとも、世間一般と没入感という言葉の理解にズレがあるのでしょうか。
没入感というのは、プレイヤーが主人公に自らを重ね、作中世界を生きる主人公と同様に思考し、登場人物の人格を認め、作中世界の道理に沿って振る舞いたくなる感覚の強さを指すと思っています。その点で言えば、本作では主人公Vが強く独立した性格/人格を備え、彼と彼の脳内にいる男の対話を通じて物語が語られ、彼らの間で共有された目的のために行動するので、まずプレイヤーと彼らの間には超えがたい壁があるわけです。

ところで、GTA4の屋台などを念頭に置いて、このゲームを「屋台でホットドッグも食べられないゲーム」と呼んだことがあります。
無論すべてのオープンワールドはハリボテですが、様々な方法でその事実を、少なくともゲームの終了までは覆い隠そうとするものです。屋台のホットドッグは、そうした努力の片鱗の象徴だと思っています。それらしい場所に、それらしい屋台があり、気が向いたらふらっと立ち寄ってホットドッグをかじる……というのは、いかにも作中世界で生活しているかのような、心地よい錯覚を生み出してくれます。
Vの性格/人格の独立以上に、本作はこの点で劣っています。ほとんどの建物に入れないのはやむを得ないにしても、あちこちにある屋台やバーも、せいぜい全店共通の(非常に必要性の薄い)消耗品を通常のショップウィンドウから販売するのみ。スクリプトからの指示がなければ、食事も出来ず、酒も飲めず、椅子に座ることさえできない。カスタマイズ要素の欠如、無個性/無意味な食品アイテムの存在、BDがわずかなイベント以外で視聴できないことなど、指摘したい部分は他にもあるのですが、とどのつまり、このゲームはナイトシティが豪華絢爛なハリボテであることを隠そうとしていない、あるいは隠せていないのです。

この値段帯のゲームとしてある程度の完成度にあるのは間違いありませんし、優れた部分も当然あります。ですが、オープンワールド体験と没入感の刷新には至っていませんし、指標と見なすにはあまりにも前時代的。過去5年間で多数リリースされたRPG要素のあるオープンワールド系ゲームと並べても、自由度や物語の分岐/ボリューム、キャラクターの書き込み、没入感、各種カスタマイズなど、グラフィック以外のあらゆる点で劣っています。
少なくとも現時点では、「その登場以前と以降で分けて語られる極めて重要な作品」にはなり得ないだろうし、発売前に成された宣伝に沿った期待に応えてくれるタイトルとは言えないでしょう。
Posted 30 December, 2020.
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121.1 hrs on record (120.3 hrs at review time)
※自作の日本語化Modあります。レビューの最後に載せました。

旧シリーズのコミュニティからの協力を得ながらKickstarterキャンペーンを成功させたものの、2014年にリリースされた後は全方面から否定的なレビューを受け、売上の低迷によってサポートが中止され、事前に約束された機能の多くも実装されず仕舞いとなり、さらには開発元Full Controlの倒産を招いたといういわくつきのゲーム。

名作として知られるJagged Alliance 2をカジュアルに再設計したイメージで、傭兵の性格など複雑なシステムの多くがオミットされ、イベントおよびクエストはいずれも極めて簡素、装備の数や種類も少なく、ボリューム自体も控えめといったところ。旧作のようなハードコア感はありませんが、ビジュアルは明るく鮮やかで、シリーズの雰囲気を残しながらもとっつきやすく、一見すると悪いゲームではなさそうです。

ところが、遊んでいるうちに大小様々な問題が見えてきます。
例えば敵のAIは終始素朴に過ぎるので、戦闘では手頃な遮蔽物の周りに自軍ユニットを固め、あまり動かさずに寄ってくる敵を1人ずつ倒すのが最適解になりがちです。あるいは敵との遭遇時の初期配置がデタラメだったり、疲労とかモラルのシステムが事実上働いていなかったり......
UIの表示にもいくつか誤りがあるほか、決して多くはないクエストにもフラグ管理のミスやテキスト表示位置のミスが目立ちます。
すなわち、値段相応とは言い難い作り込みの甘さと、目をつぶるには多すぎるバグこそ、本作を不評たらしめた原因です。

システム以外の部分、例えば世界観や雰囲気はどうでしょうか。
1988年、麻薬王に支配されたSan Hermanosなる小国に、反乱軍指導者の救出および支援という特命を帯びたCIA工作班が派遣されるところから物語は始まります。
物語自体は「独裁者の島で傭兵を雇い反乱を支援する」という、JAおなじみの仕立てで構わないのですが、冷戦只中の1988年という背景を活かすでもなし、San Hermanosの歴史や文化を見せてくれるでもなし、登場人物の掛け合いや人間模様が描かれるわけでもなし、世界観は非常に薄味です。登場人物の書き込みも最小限です。
また、いつもどおりの物語であるにも関わらず、エンディングまで見るとちょっとした問題があることに気が付きます。直接のネタバレは避けますが、結末を左右する物語上の主要人物たる3人は、ゲーム中はさほど目立たず、仲間になるのも最終盤です。ですから、エンディングにはプレイヤーと傭兵たちが勝ち取った結末が横取りされたかのような小さな違和感が残りますし、3人に関する細やかなエンディングの分岐もほとんど無意味なものになっています。

他にも細かい問題はいくつもあるのですが、まとめて言えば純粋に作り込みの甘い、不出来なゲームと呼ばざるを得ません。
遊べないほどに壊れているゲームというわけではありませんし、ビジュアルは悪くなく、素朴過ぎるとはいえ少なくとも遊びやすさは実現されていますから、このゲームを「問題は多いが手軽なターン制SRPG」と理解した上でなら、セールなどのタイミングで購入を検討してもいいかもしれません。

https://steamproxy.net/sharedfiles/filedetails/?id=2285543718
Posted 13 November, 2020. Last edited 14 November, 2020.
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1.7 hrs on record
CIAの資料室で「新聞の切り抜きなどの手がかりをボードに貼り付けてヒモをつなげて推理するやつ」(クレイジーウォールと呼ぶらしいです)を作って、ある男の死の裏に隠された陰謀を追うアドベンチャーゲーム。

与えられた資料をボードに貼り付け、そこから次の資料の手がかりを探して……を繰り返すことでゲームは進みます。
手がかりとは地域・年・名前の3つで、これを元に索引から資料番号を確認し、地下資料室で当該の番号が振られた箱を見つけ、オフィスに戻って箱を開き、資料を探すわけです。

この資料探しの作業自体は多少の推理要素もあって楽しいのですが、最後の資料を入手するとその時点でエンディングを迎えてしまいます。すなわち、とにかく資料番号を突き止めてさえいけば、クレイジーウォールを作る必要もないし、情報を組み合わせて事件の真相に迫る必要もない。目玉要素であるはずのクレイジーウォールがゲームの展開に影響を及ぼさないお飾りにしかなっていないわけです。また、明かされる陰謀というのも、よく言えば現実的、悪く言えばありふれた話という印象が拭えません。

1、2時間程度と想定されたプレイ時間の中では、資料探しを繰り返すだけではなくいくつかのちょっとしたイベントも起きます。雰囲気も整っていて退屈だとか飽きだとかこそはないものの、いささか肩透かしの感は拭えないということでオススメできないと評価することになりました。
Posted 9 June, 2020.
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13.9 hrs on record (13.8 hrs at review time)
2004年にリリースされたベトナム戦争を題材とするFPS。
開発元2015はMedal of Honor: Allied Assaultを手掛けたことで知られ、本作も大まかには「ベトナム戦争版MoH」という印象。もっとも、MoHAA開発に携わった人々の大多数は本作開発時には既に退社してCall of Dutyの開発元となるInfinity Wardを立ち上げていたそうですが……
非常に大きかった事前の期待感への反動もあり、リリース当初からあまり高い評価は得られていないタイトルです。

キャンペーンモードでは、米海兵隊に所属する黒人の青年兵ディーン・シェパードとして、1965年から1968年までを戦い抜くことになります。分岐無しの1本道。
MoHシリーズと同様、全てのミッションは綿密な調査を経て史実に基づくものとして作られているそうで、雰囲気はとても良いです。ロケーションはベトナム戦争と聞いてパッと思いつくジャングルから市街戦まで一通り揃っていて、タスクのバラエティもそこそこ、乗り物に乗って銃を撃つ場面もありという感じで、これらについては当時のFPSとして及第点といった感じ。
武器もトンプソン、PPsh、M14、M16、SKS、AK、RPG7、M79等々、東西両陣営の顔なじみが一通り揃っています。また、時代の移り変わりがキャンペーンに取り入れられているわけですから、例えば1965年にはトンプソン銃を主に使用することになるのですが、ミッションが進むとM16やM60、CAR-15などの新しい武器を渡される場面が増えていきます。
マルチプレイヤーは未プレイ。

ベトナム戦争版MoHという印象ではあるのですが、本家MoHと比べるといくつかの点で難易度の高さを感じることも。
けれど、高難易度ゲーとしてあらかじめ調整されたという風ではなく、元々はもっとリアル系のFPSとして制作されていたものをMoHのようなアクション系に寄せていった結果、互いの要素の噛み合わせの悪さが浮かび上がってきているという風です。

例えば、被弾時のダメージは控えめに言ってもアンフェアで、当たりどころによっては1発で8割持っていかれることもあります。これは本作の止血システム(被弾時に包帯キーを長押ししてダメージを軽減する)を活かすためだと思うのですが、大抵遮蔽物が少なく敵の数が多いので止血どころではなくなりがち。すなわち、リアル系FPSの味付けとしての止血システムとダメージ量、および恐らくアクション系FPSを想定した敵配置のミスマッチということです。

そしてAIの出来は優れているとは言えない程度。一応は分隊と共に行動しているものの、MoHと同様に味方は飾りと割り切るしかない。ところがリアル系の名残がワンマンアーミーになりきることを許してくれません。

すなわちどういうことか。よく死にます。
草の向こうから姿の見えないベトコンに撃たれて死に、出会い頭にPpshで撃たれて死に、あらゆる方向からの十字砲火に晒され死に、不意に手榴弾を投げ込まれて死に、進入禁止エリアに踏み入って死に……
「軍隊は運隊」という古い言葉もありますが、慎重に進めていても運が悪いとはずみで死にます。このゲームが高評価を得られなかった最大の原因はここにあるのでしょう。

ベトナム戦争の再現へのこだわりと努力は明らかに本物で、雰囲気も相まって戦闘には必ずしも不快ではない独特の緊張感も伴います。一方、リアル系とアクション系のどちらにもなりきれなかった、運任せになりがちな難易度調整不足のゲームであることも否定はできません。

誰にでも手放しでオススメできるゲームでは到底ありませんが、この時代のむかしFPSがどういうものか分かっていて、そのために多少の忍耐を示す用意があるのなら、セールを待ってウィッシュリストに入れておくのも悪くはないでしょう。名作ではないけれど、丁寧に作られたベトナムの風景には確かな価値があります。
Posted 19 April, 2020.
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2.0 hrs on record (1.7 hrs at review time)
リリース時に大手レビューサイトで軒並み低評価を食らった悪名高いFPS。実在のSEALsの英雄、リチャード・マルシンコの大活躍をミッキー・ロークが演じる。
当初はマルシンコが執筆した同名の自伝を原作としたゲーム化が企画されていたらしいが、最終的には原作に一切基づかない「冷戦只中に弾道ミサイルを無力化するべく東側へと潜入を図る」というB級フィクションに収まった模様。実績などを狙わなければ、プレイ時間はキャンペーン終了までに2時間かからない程度。マルチプレイは人がいないので未プレイ。

特徴としては、ステルスキルムーブとカバーアクションといった当時の流行りが取り入れられている。
明らかに破綻しているというほどではないものの、ありがちなことに、売りにしているステルスキルをさせようとするあまり、敵は耳も目も頭も悪くてすぐに主人公に背を向けてくるので、手強さは感じない。その一方、ステルスに特化したゲームでもないので、スタイルを自由に選べると言えば聞こえはいいが、ステルスは単調、銃撃戦は物足りずといった風で、どっちつかずといった印象は拭えない。

とはいえ、まあ。
それ以上に書くことがあるかと言えば無いんですよね。大騒ぎするほどのビックリするクソゲーではなく、各要素が及第点~及第点やや下くらいの範囲に収まっていて、おおむね中の下くらいのありふれたゲームです。大きなバグもなくまあまあ遊べます。

短いプレイ時間や水準をやや下回るゲームプレイは、2009年のリリース当時こそ価格($60)に釣り合わないと言われていたと思いますけど、2020年現在はワンコイン程度で買えますから、「まあB級アクション映画1本見たと思えば安いかな?」という感じ。
買ったほうがいいぞと強くオススメできるほどではありませんが、「とにかく細かいことは置いといて手軽に冷戦B級アクションっぽい雰囲気に浸りつつ悪の共産主義者やっつけてえナア」と思ったら選択肢に入れてもいいかもしれません。
Posted 13 January, 2020. Last edited 13 January, 2020.
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220.3 hrs on record (110.1 hrs at review time)
ほとんど素手で原っぱに放り出され、機関銃と防弾チョッキで武装した気の触れた人間たちの群れに怯えながらゴミ漁りをして生き残りを図るゲーム(ゾンビもちょっとだけあるよ)
Posted 1 January, 2020.
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5.9 hrs on record (4.5 hrs at review time)
ジョークとパロディとクリシェに満ちた90年代風FPS。
あなたはイギリス情報部MI-69に所属する敏腕工作員、ミスター7(ショーン・コネリー似)。サイレンサー付きピストル片手にイギリスからアメリカ、ジャマイカ、スイス、ソ連と世界各地を飛び回り、悪の組織S.C.U.M.の邪悪な核爆弾計画に立ち向かう……(水着美女もあるよ)。

言うまでもなく、本作はジェームズ・ボンドシリーズ、より正確に言えばN64『ゴールデンアイ 007』のパロディにしてオマージュ。物語はお約束の展開を踏襲しつつ、たくさんのジョークに加えてちょっとしたドンデン返しや意外な展開もあり、昔のスパイ映画が好きなら最後まで楽しめると思います。

ゲームシステムは単純明快、悪党をぶっ殺しながら鍵を探してゴールに向かうだけ。とはいえ、武器は一通りの戦い方が選べる程度に揃っているし、風景もミッションごとに大きく変化し、時々ボートに乗ったり障害物を避けるミニゲームなんかも挟まれて、飽きさせない工夫を感じさせます。また、クリアに必須ではないが達成率に影響する副次目標や、秘密のアイテム探しのような多少のやりこみ要素も揃っています。

序盤にジャンプが使えないことが説明されていなかったり、いくつか説明不足・不便な部分もあるほか、個人的にはグラフィックがあくまで「むかし風」であって、むかしのそれが必ずしも再現されていない点は残念に思いましたが、一見して奇抜な雰囲気とは裏腹に手堅く作られたゲームという印象。プレイ時間はあまり長くはならないでしょうから、サクッと愉快な気持ちでむかし風の雰囲気に浸りたいならコレで決まり。
Posted 7 December, 2019.
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44.0 hrs on record (31.3 hrs at review time)
かわいい女の子をクラフトして化け物をしばくゲーム。

ゴッドイーターというゲームの続編だかスピンオフだからしく、またソウルライク(ダークソウル風)と呼ばれるジャンルに属するゲームらしいのですが、とにかく「いい感じの太眉の女の子を作れるよ」とだけ聞いて買ったので、そうした視点からの批評は特にありません。

キャラメイクは例えばカスタムメイド3Dほどの自由度はありませんが、それでも自分の好みの大部分を反映した女の子を作ることができると思います。Modの導入は容易ですし、開発も活発で種類も豊富なので、もしかするとバニラの枠外にある好みを拾い上げることもできるかもしれません。

ダークソウルを全く触ったことがないので、ソウルライクなるジャンルとしての評価は不可能なのですが、純粋に怪物をしばくアクションゲームとして見ると、まあまあ悪くもなく良くもなくといった風。女の子がカッコいいアクションで怪物をしばいていくのは見ていて気分が良いものです。普段この手のゲームをやらない身でもどうにかなったので、難易度はカジュアル向けなんでしょう。属性やらコンボやらを組み合わせ頭を使ってくださいとほのめかす場面もあるのですが、とりあえずレベルを上げて腕力に物を言わせればだいたいどうにかなるので。タフなアクションゲームおたくには物足りないかも?

マルチプレイはやや不出来。マッチングの方法が特殊・煩雑で、同行できる範囲も限られ、また呼ばれた側はチェックポイントでの回復が使えなかったりといった制限も。全く楽しめないというわけではありませんが、飾りみたいなものというか、女の子を自慢し合うための機能というか、コンテンツの比重としてはあまり重きを置かれていないような印象です。

強気な価格には首を傾げざるを得ませんが、とにかくこのゲームは高機能な女の子メーカー(男もあるよ)を搭載したカジュアル向けのアクションゲームです。いい感じの女の子でバリバリ怪物をしばきたくなったらコレ。
Posted 26 November, 2019.
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