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0.0 hrs last two weeks / 6.5 hrs on record (1.7 hrs at review time)
Posted: 13 Jul, 2019 @ 9:10pm

1941年、イギリス海兵隊コマンド部隊に首相ウィンストン・チャーチル直々の匿名が下った。情報部が掴んだドイツ海軍秘密兵器開発計画の調査および阻止である。この秘密兵器が完成すれば、ドイツの灰色狼共が大西洋を支配することは想像に難くない。大戦の帰趨はわずか3人の精鋭に託された……

そういう筋書きのむかしFPSです。マルチプレイ無し、2時間弱のシングルプレイキャンペーンのみで、開発元は以前レビューしたOperation Thunderstorm(OT)と同じ。ストアページに別のベトナム戦争FPSのスクリーンショットが紛れ込んでいる雑さにハートをガッツリ掴まれてしまいました。

OTと比べると、グラフィックやエフェクトの水準はほぼ同程度で、プレイ感覚もさして変わりありません。すなわち、OTのレビューで書いたように、「2008年リリースのむかしFPSとしては平均点、あるいは平均点のやや上」といったところ。謎解き要素はほぼ無い一本道で、弾薬に困ることもなく、難易度も程よい、気軽に遊びやすいゲームです。

しかし、単独潜入だったOTと違って味方が2人いることもあり、演出は多少強化されている印象です。
やってること自体はOTと大差ないものの、多少の会話シーンがあるだけで物語の雰囲気というか血が通った感覚が出てくることに気付かされました。悪役たるドイツの提督(OTのストックリソースを流用しているので、ゲーリング将軍の服を着ています)が執務室で部下と策謀を巡らせたり、地下壕でチャーチル首相が情報部員と秘密作戦の経過を話し合うカットシーンもそこそこ雰囲気を整えています。舞台もフランス、アフリカ、スコットランド、ノルウェーと目新しく代わるので、2時間弱という比較的短いキャンペーンの間には飽きずに済むでしょう。そもそも大してリッチな物語ではないのですが、こうした味付けのおかげで、ちょっとしたB級戦争アクションを見ている気分にはさせてくれます。

まとめると、「多少は味付けのよい、安価で軽量なむかしFPS」というのが本作です。定価520円、レビュー執筆時点では80%オフで104円。クラシカルな第二次世界大戦モノの映画やゲームに愛着がある人なら、ウィッシュリストに入れておいて暇ができた時に買ってもいいかもしれません。
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