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Posted: 23 Jan, 2023 @ 4:16am

このストアページを見ている人は凡そご存じだと思いますが、このゲームは"AI: ソムニウム ファイル"の続編タイトルになります。

前作よりも時間軸としては未来の話(直後の冬+6年後の冬)で、前作同様、警視庁特殊捜査班ABISの捜査官が主役のADVゲームです。
続編ですがこの作品単体でも楽しめるようになっており、前作未プレイでも問題が無い,前作のネタバレへの配慮 があります。
主役の人物は前作と交代になっており、その上で共通の舞台設定での独立したストーリーです。

ただ実際のところ、前作のネタバレ配慮がある(犯人の示唆を行わない等)とはいえ、舞台設定以外にも多くの共通の登場人物,舞台が存在したりします。
その為、今作に登場するキャラクタは前作で退場しない(死なない,犯人ではない)ということが明白になっており、ネタバレ完全配慮できているかというと否定しがたいところです。
旧作キャラクタについての掘り下げも流石に少な目な為、今作だけでは何故か不自然な設定 に感じられる箇所がいくつか生まれてしまっている状態にもなってしまっています。(例えば登場するサブキャラの一人 応太は、事件に直接絡まないのに登場し周囲の身内,肉親も不在,1人で店をきりもりしてところどころに変な発言のあるキャラクター...と、なにか意図的なものを感じますが、前作プレイ済みであれば何ら違和感のあるものではありません)
それらを含め今作を十分に楽しむためにはキャラクタ間の関係性を知っておくほうが良いと思うため、1作目をプレイされてからのプレイを強くオススメします。
前作とのバンドル版はお得な価格設定ですので特におすすめです。

さてそのうえでネタバレ無し感想です。
・打越鋼太郎節は健在
・ゲームでしか体験できないミステリー
・前作同様エロ,グロ,パロディ,ジョークの掛け合いは健在だが、グロは薄目(冒頭の分割死体がほぼMAXで血がでる演出等は無し)
・システムの不満点が改善,変更されていて快適
・分量としては前作より多少ボリュームアップ
大きくそんな感じです。
参考までに、CEROレーティングは前作はZで、今作はCになっています。
内容については流石、期待するものがちゃんとありました。
お約束をちゃんと拾いつつ話がグリグリ進んでいく様はいつもの打越脚本作品という感じで、従来ファンの期待に応えていると思います。また、依然として文章も会話主体で読みやすいのもよいです(実にゲームに最適化だと思います。小説的なものが好きな人には残念かもしれませんが)。セリフも多量です。アイボゥ以外のAI搭載義眼も登場、魅力的で大好きです。このあたりのト書きではなく会話で状況を描写し解説し,考察し,相談しつつ気づきや閃きで話を転がし進めていくのは、如何にもなバディものという印象です。
加えて今回も明確に、ゲームでしか体験できないミステリーになっています。(大いにネタバレなのでなにがどうなって"そう"なのかは、実際に体験してもらうしか...)
また、前作で残っていた謎部分についてもある程度補完,説明されます。スッキリできてお得!!

ということで結論としては
前作が楽しめた人にはオススメな作品
前作が楽しめなかった人には同様にオススメできない作品
前作未プレイの人はまず前作からプレイをオススメ!!
という感じです。
前作が楽しめた私は、今作も十二分に楽しめました。
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