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Posted: 2 Apr, 2019 @ 7:15pm

Early Access Review
自分だけの美術館が作れるハウジングシミュレーター。

近代~現代アートまで実在する美術作品を、解除されるハウジングアセットと共に飾って鑑賞できるようになるのが本作の特徴。どれも高解像度で中には写真をデジタル化して取り込んだ作品も存在します。
Steam内で類似作品を挙げるなら『Tower Unite』のようなハウジングに力を入れたものになるかと思います。『Tower Unite』のように自由で細かく無限に出来るものではないですが、創意工夫でユーザーの数だけ独創的な美術館が作れます。

遊び方はシンプルで、ゲーム内ブラウジングして気になるアートを購入するか、他プレイヤーの美術館に訪れて飾られている作品をEキーで鑑賞して購入。アートを購入すると経験値が貯まり、一定枚数購入する毎にレベルアップ。そうすることで美術館作りに使用できるアセットが増えていきます。
ただしアートやアセットの購入及び敷地面積拡張にはお金が必要とし、お金を得るには購入したアートを自身の美術館に飾って30分の時限付きでオープン。そこへ訪れる他プレイヤーの数によって収入を得ることが出来ます。

ここまで説明すると「ただアートを購入して美術館が作れるだけ(これだけでも充分面白い)」と思いがちですが、本作であれば作品ごとに英文ながらタイトル・アーティスト名・その作品のジャンル・ウィキペディアのような作品説明文・実寸サイズの大きさや現実で記載されていば生まれた日付まで事細かく記されているところです。
これによってその作品は誰がいつ作ったのかも知れます。アーティストを選択すれば、作品一覧に現代アーティストならInstagramやFacebook等のリンクまで記載されている徹底振りです。

どこで採算を取っているか全くもって分かりませんし、「成人向けコンテンツ」に指定されているのは恐らく裸体が描かれたアートがあるからだと思います。
もちろん中国や日本の近代アートも収録されていて、自分が持っているアートだと「伊藤若冲」を見かけました。
また前述したブラウジングと言っても検索できる訳ではなく、表示された作品を選んで見るってだけでどのアートも極端に言えば一期一会です。

そこがこのゲームにおいては良いところでもあり、このゲームプレイサイクルとしても上手く出来ており、興味あるなしに関わらず様々なアートを目にすることができます。美術作品好きであればよだれものかもしれません。
美術作品に対してあんまり興味ない人でもこのゲームをきっかけに「このアート好きだな」等と思えれば、それはあなたが美術に対して興味を持った瞬間です。

ここまでハウジング要素を取り込みながらも美しくも完璧に「芸術」をゲームに落とし込んだ作品はどこを探しても早々無いんじゃないかなと。
基本無料でこのレベルが遊べるのでとりあえず一度遊んでみて欲しいです。これきっかけでインスタを始めて、ゲーム内で出会ったアーティストをフォローしていくのも面白いと思います。
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