Killing Floor 2

Killing Floor 2

Not enough ratings
カスタム音楽ガイド Custom Music Guide JP
By あさぴっぴ1020
BGMのカスタマイズについての日本語解説ガイドです。
KF2におけるBGMの仕組みから、好きな音楽ファイルの導入まで。
   
Award
Favorite
Favorited
Unfavorite
はじめに
まず最初に言っておくべきこととして、KF2におけるBGMカスタマイズはかなり手間がかかります。
またソフトウェアをいくつかダウンロードする必要があるうえ、そのDLもまためんどくさいです。(ごく一部の環境の方はそうでもない)
こういった手間を惜しまない場合に限って、好みの音楽へのカスタムを試みることを勧めます。
なお、Workshopなどに上がっているカスタム音源の利用や、メインメニューのBGMをハンス戦のものに差し替えるなどであれば、そこまで手間はかかりません。
KF2におけるBGMの仕組み
まず、BGMの音楽ファイルはwemファイルという形式で次のディレクトリに保存されています。
steam\steamapps\common\killingfloor2\KFGame\BrewedPC\WwiseAudio\Windows
各BGMには固有の番号が振られており、例えば 492841800.wem はメインメニューの現在のBGMになっています。
各番号がどのBGMに対応しているのかは、同じディレクトリにあるtxtファイルに書かれていますが、ガイド Killing Floor 2 Music Files によくまとまっていますので参考にしてください。
カスタムBGMは、後述する方法で作成したwem形式の音楽ファイルを、オリジナルと差し替えることで実現します。
直接ファイルを置き換えてもいいですが、管理の簡単のためにもDocumentディレクトリを利用するといいでしょう。のちに詳述します。
準備:必要ソフトウェアのインストール
Wwise(ダブルワイス)[www.audiokinetic.com] をインストールします。
  • 目的:wavファイルからwemファイルへの変換
  • 注意点:最新versionをインストールしないでください。 最新のもので変換したwemファイルを読み込もうとするとゲームがクラッシュします。
    旧バージョンとして公開されている 2015.1.9 build 5624 以前のものをインストールしてください。
  • 手順詳細(2015.1.9 版について解説します):Windows Web インストーラーをDLする。ただし、このままでは普通インストールに失敗する。
    ページ下部、「Windows用オフラインでのセットアップ」を開き、そこに明記された必要なものをDLする。
    64bitの場合なら、Wwise オーサリング (64bit)、Wwise オーサリングデータ、VC 2013 再配布可能パッケージ (64-bit)、共通(msiファイル)、Windows (Visual Studio 2013)(msiファイル)の5つをDLする。非常に面倒。
    Visual Studio 2013 のDL時に、vc++ 2013 redistributable x64 といったポップアップが出るので、この際はRepairを選択すればDLが完了する。そして再起動が促される。
    再起動したらようやくインストーラーを起動してインストールしよう。このとき、規約に同意する以外に何かオプションを設定する必要はない。

WAVファイルに変換可能なソフトを用意する。
なんらかの音楽ファイルをWAV形式に変換し、その後WEM形式に変換することになるのでこれが必要。
ソフトの選択肢はさまざまあるが、Audio Extractor[www.gigafree.net] がおすすめ。音楽ファイルからWAVへの変換のみならず、動画ファイルから音声だけを抽出してのWAV変換もできる。
Wwise:WAV→WEM
WAVファイルが用意できたら、Wwiseでいよいよwemへの変換を行います。
Wwiseを起動するとProject Laucherなるウィンドウが開きます。左下の New から新しいProjectを始めてください。New Project に名前をつけ、OKを押してください。この際ウィンドウ下部の Import assets to project : では Select None を選択してファイルを簡素にしても問題ないです。
Projectが始まったら上部のツールバーから、Project > Project Settings... を選択。
現れたウィンドウ内の Source Settings タブの、Default Conversion Settings の ・・・ をクリックしてください。
さらに現れたウィンドウで、
Conversion Settings\Factory Conversion Settings\Vorbis\Vorbis Quality High
を選択してください。
これが完了しましたらProject Settingsウィンドウは閉じます。












次に音楽ファイルをインポートします。
ツールバーから、Project > Import Audio Files... を選択、設定は変更せずに Add Files をクリックして用意したWAVファイルを選択します。
(デフォルト設定は画像の通りのはずです。)
なお、ここでは複数個のファイルを選択していっぺんにインポートしても問題ないです。
ファイルを選択できたら、ウィンドウ右下の Import をクリックしましょう。







Import ができたら左上の Project Explorer で Actor Mixer Hierarchy > Default Work Unit を選択します。そうすると画像のように、中央下部の Contents Editor に先ほどインポートした音楽ファイルが表示されていると思います。
次から行う操作は、どこまでが必須なのか調べていませんが完全にスキップするとゲーム内で無音になりますので行ってください。



音楽ファイルを選択すると中央上部の Sound Property Editor に色々表示されます。
まず General Settings タブで次の左画像のように、StreamZero latency にそれぞれチェックを入れてください。複数音楽ファイルがある場合はそれぞれについて同じ作業を施してください。(一括でやる方法があるかどうかは知らないです)












次に Source Settings タブに移行し、Vorbis Quality High の右にあるEdit...をクリックすると右画像のように新たなウィンドウがポップアップします。ここでは次の変更を行います。
Channels:Stereo
Sample Rate:48000
Quality:8
Adv.:Edit...をクリックして、
Seek table granularity (sample frames):16384
この設定は複数選択した音楽ファイルで共有されるので一度だけで十分です。

ここまで設定したらいよいよ変換です。ツールバーの Project > Convert All Audio Files...をクリック、現れたウィンドウでWindowsが選択されていることを確認したらOKを押してください。エンコードが始まります。
出力されたwemファイルはデフォルト設定のままならば次のディレクトリに保存されているでしょう。
ドキュメント\WwiseProjects\[Project名]\.cache\Windows\SFX
wemファイルのセット
wemファイルを用意出来たら、差し替えたいBGMの固有値にリネームします。各固有値と音楽の対応については前述の通り、Killing Floor 2 Music Files を参照してください。
リネームしたファイルを次のディレクトリに置けば完了です。
ドキュメント\My Games\KillingFloor2\KFGame\Published\BrewedPC\WwiseAudio\Windows
デフォルトでは存在しないディレクトリなので必要に応じて作成してください。
おつかれさまでした!
おわりに+参考文献
各楽曲の長さは決まっているらしく、曲の途中で次の音楽に変わったり、曲が終わってもなかなか次の音楽に行かなかったりがあるみたいです(たぶん)。
また、曲が再生されたときに表示される曲名と作曲者の表示は変わりません。以下に示す参考文献(英語)に表示変更の記述があったと思うので必要なら確認してみてください。

参考文献
KF2: Swapping Out Music Tracks (Custom Music)
How to mod your own Custom Music: the right way