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2.1 hrs on record
『ファースト・インプレッション』

"これは数時間ほどプレイした段階での感想となる。
さらに詳細なレビューは後程記載する予定。"

ワールド・ネバーランドシリーズは1997年にPlayStationで第一作目が発売され、そして今に続く息の長いシリーズである。ワールド・ネバーランド2はその第二作目となる。1980年代から1990年代にかけて隆盛を誇った今は亡きリバーヒルソフトから発売されていたが、現在ではかつてのスタッフが新たに立ち上げたアルティが開発と販売を継続している。

ワールド・ネバーランドシリーズは常に一定のファン層がいるようで、ゲーマーならこのシリーズのいずれかのタイトル名を目にしたことがある人は多いだろう。Steamでの販売は第二作目となる本作が初だと思われる(個人的には1からあった方が良いのだが)が、期待している人たちも多くいるのではないだろうか。初めはPlayStationにて1999年に発売されすでに25年以上の歳月が流れているが、この移植作品がどのようになっていったのかじっくり体験してみたい。

- ゲームシステムや操作関係

ウィンドウの上部にあるメニュー内に"ヘルプ"の項目がある。その中にある"この製品について"を開くと、HTMLでの操作ページが開く。そこを見ないとわからないこともある。まずはここを確認してからプレイすると楽にゲームへと入り込めると思う。もしHTMLで開いて読みたくない人は、Steamのゲームフォルダ内にあるReadmeテキストを読むことでも同じ内容を読むことができる。

ゲーム内のメニューに生活マニュアルがあり、そこでゲーム全般について様々なことを知ることができる。ゲームの舞台プルト共和国についても知ることができるので目を通しておこう。そして同じゲーム内のメニューにオプションの項目もあり、ここで一部のキーの設定ができる。

- 良い

当時を思わせる懐かしいデザインとゲーム性。当時楽しんだ人たちはデザイン面では懐かしむことができるのではないだろうか。

絵と音楽が世界観に上手く融合して機能している。ロールプレイングするゲームなのでそこは好印象。

当時の作品としてはキャラクターの設定関係がある程度細かくある(現代からすると簡素ではある)ので、ロールプレイングゲームとしてキャラに成りきって遊ぶことが楽しめる。

- 残念

PlayStation版ではコントローラーに対応していたと思うのだが、残念なことに本作はキーボードでの操作をすることになる。このあたりはもっと柔軟に対応しておいて欲しかった。

画面の解像度やフルスクリーン時の表示に難がある。ウィンドウモードではまず拡大と縮小でしかできないのだが、それの幅があまりにも少なすぎる。正直現状ではどちらを選んでも小さすぎて遊び辛い。フルスクリーン時も上部にタイトル名やメニューが表示されるのでスマートではなく、ゲーム画面の表示を狭めてしまうため遊び辛くなる(これはもしかしたらウルトラワイドモニタの影響の可能性もあり)。以下に回避策を載せる。

ウインドウのタイトル名とメニューはBorderless Gamingを使うと消すことができる。メニューの非表示にはRemuve Menusにチェックを入れる必要がある。フルスクリーン時にタイトル名とメニューが表示されゲーム画面の領域を狭めて一部が見られなくなる人には、Borderless Gamingを使うことを推奨しておく。できれば今後公式で対応して欲しい。

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Posted 15 May. Last edited 15 May.
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1.3 hrs on record
「ハイテクと忍術の融合」

概要

忍者一閃はサイバーパンクと忍者を題材とした2Dプラットフォームゲーム。多数の敵との同時戦闘や個性的なボスとの戦いがある。

アクション性高めなので、ゲームコントローラーを使う方がプレイしやすい人たちが多いと思う。

日本語があるので物語を理解しやすい。

物語

任務帰還直後に主人公の忍者"牙(キバ)"は、一族の当主を殺害した濡れ衣を着せられてしまう彼は復讐のための行動に移ったが、突然見知らぬ世界にいることに気がつく。そこは電飾が輝く華々しいサイバーパンクの世界であった。果たしてキバの復讐劇はどうなるのであろうか

ゲーム性

基本部分は2Dプラットフォームゲームであり、足場から足場へと移動して行くことになる。ゲーム中に得られる能力を使い突破する前提の場所もあり、このアクションの部分の難易度はそれなりに高い。若干の覚えゲー的な部分もある。

一対多の戦いになることも多く、そのための能力も自然と手に入る。戦闘時に素早い回避も必要になるが、これに必要な能力も自然と手に入る。攻略に必要な能力は物語を進めると自然と手に入るので、後はそれらを使いこなすプレイヤー側の現実の経験値が重要になる。要は繰り返しの慣れが必要。そこはとてもアクションゲームらしい部分。

武器はカタナが近接武器であり、シュリケンが遠距離武器となる。テレポートは足場から足場への移動や緊急回避に使える。その他にもいくつもの能力があるのだが、詳細はストア側を見てみるとアニメーションの画像があるのでわかりやすい。

中ボスやボスは個性的な姿形をしており、攻撃もそれぞれが独特なパターンを持っている。そして派手な戦闘になることが多く楽しめる。

総評

サイバーパンクの世界で忍者がハイテク技術を使い大暴れというのは設定として面白い。背景の看板等もサイバーパンクらしくよくできている。表現したい世界観は出ているのだと思う。そういう絵柄のデザイン面では十分なレベル。

一方でハイパー忍者アクションゲームと書かれているわりには、全体のテンポはそこまでよくない。忍術を使ったエフェクト等は視覚的にもできがいいのだが、何かスピード感に欠ける感じがある移動時の操作関係が柔軟ではないというか、やや古典的なのかもしれない。

ボスはそれぞれ個性的な姿を持ち、戦闘方法もきちんと考えられている。ステージの最終を飾るに相応しい相手が多いだろう。難易度はそこそこあると感じたが、やり直しがしやすい親切な場所が多いので問題ない。

全体に足場がわかりがたい感じがあり、ステージのデザインとしてわかり難いのはまだいいのだが、現在見ている画面外に飛んだりしていく際に事前に把握ができないのはストレスが溜まる。ここはカメラで覗けるようにすべきだろう。改善があるとよい。

全体に遊びやすい部類のゲームであるし、この手のゲームとしてはオーソドックスで基準値には達していると思う。2D横スクロールアクションゲームが好きな人たちにはおすすめしたい

長所
日本語あり。
サイバーパンク忍者という独特な世界観。
時々あるカラーコミック的なアニメ。
忍術を使う戦術性のある戦闘。
個性的なボス戦。

短所
場所によっては足場が見づらいカメラワーク。
コントローラー時に、忍術を使う際のボタン配置がやや使いづらい。(慣れが必要)

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Posted 4 April.
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28.8 hrs on record (28.8 hrs at review time)
「滑らかなアニメーションにド派手なアクション!」

概要

Cookie Cutterは手描きの2Dメトロイドヴァニアゲーム精細なアニメーションと激しいアクションを特徴としている。デザインも独特で良くも悪くも個性的(人を選ぶ可能性)である。

アクション性の強いゲームなので、ゲームコントローラーを使うことを推奨したい。

イントロムービーに字幕や日本語はないが、ゲーム本編にはきちんとした日本語がある

物語

宇宙空間には謎めいたエネルギーの集中があり、そのエネルギーによって物質が発生してこの惑星が作り出されている。ある時に、その仕組みを理解し制御に成功する男が登場した。その者はデンゼルと呼ばれるアンドロイドを作り出す。そしてデンゼルによるユートピアを約束したが、それは自己中心的なその者による陰謀であった。これが強権的な支配を行う企業インフォネットの誕生である。

200年の月日が流れ惑星は腐敗してしまった。そして不思議な力を持つレッドシードが盗まれてしまう。そしてある時にデンゼルの製造を担当する科学者の一人シンジ・ファロン博士は、インフォネットが不道徳な方法でデンゼルを製造していることに気が付き、デンゼルの製造プロジェクトと上司について疑念を抱いてその元を去った

シンジ博士は自分で作り上げたデンゼルのチェリーと関わる内に、彼女が魂のない機械ではないことを悟る。やがて二人は恋に落ちたが、シンジ博士の捜索にきたインフォネットの乱暴な部隊により二人は引き裂かれ、チェリーは破壊されてしまう

シンジ博士の仲間である体制に反抗するメカニックのラズは、壊れかけのチェリーを見つけて救い出す。彼女の体は壊れても自我を司る部分は壊れていなかったのだ。修復されたチェリーは、自身の生みの親であり恋人であるシンジ・ファロン博士の救出を誓うのであった

*元々の説明の文章がわかり難く、そしてイントロも字幕なしの英語音声しかないので、この物語の説明には間違いがあるかもしれない指摘があれば修正を加える

ゲーム性

このゲームは2D横スクロールアクションゲームで、移動時のテンポもわりと速く戦闘時にも激しいアクションが要求される。まず移動のテンポから書いていくが、アニメーションの滑らかさがうりなこともあり、ある程度素早い移動を行う。そして新たな能力が身につくたびに移動時のアクション性も増していく複数の移動能力を組み合わせることによって突破できる場所が増える難所には死にゲーのような場所もあり、個人的にはこのゲームで一番難しいのは死にゲー的な場所だと感じた。

次に戦闘について書く、戦闘は最初から簡易な格闘ゲームの組み合わせ的な攻撃方法(コンボ的な)であり、それを行うことで敵を怯ませ優位に戦うことができる。そのアニメーションは激しく目で追うのが大変なくらい。これ以外にもパリィもあり、敵の直前に光る攻撃をはじくことができる。

さらに戦闘について詳細を書いていくが、普通に殴ったり蹴ったりして倒せる敵は多いが、ある程度弱らせると一時的に決まったキー(筆者の環境ではYボタン表示)を押すと瞬殺できる状態になる。パリィが成功したときにも同じ方法で瞬殺することができる。ただし、敵の強さ等により1回のパリィで瞬殺できるものもいれば、何回かパリィをしないと瞬殺できない敵もいる(ボスに多い)。このパリィを上手に活用すると攻略が楽になるが、それは敵を倒した時に入手できるHPやエネルギーの回復が多くなるからである。そして瞬殺する場合のこのブルータルキルのアニメーションは敵種によって全て違うくらいこだわりがある。ゴア強めではあるがそれぞれを見る価値はあるだろう。

武器は複数ありそれぞれに特徴がある。中には物語を進めるために絶対に必要なものもある武器は何段階かのパワーアップが可能で、攻撃方法も多彩になり威力も増していく。

主人公のチェリー自身もアンドロイドなので、入手したコンポーネントで能力を拡張していける。すなわち開始時が最も弱く行ける範囲も少ないともいえる。このチェリーのパワーアップは本作の楽しみの根幹であり、強くなれば敵を倒しやすくなり、行ける場所が増えれば新たな能力を見つけて更なる強化ができる。

チェリーの強化に必要なコンポーネントやエネルギーセルは探さないとならないが、エネルギーセルをフルに集めても全ての能力を同時には装備できない。ただし、コンポーネントを取ったり外したりが可能なので、自分で必要に応じて能力を入れ替えて進もう。

進めるための要所や強化のために必要なコンポーネントやエネルギーセルのある場所には、簡単なアクションパズルが待ち受けていることもある。とても簡単なのでそこまで悩む人たちはいないと思う。一方で同じような場面に死にゲーの要素がある場所があり、こちらは操作が上手でないと本当に難しい。ただし、移動を楽にする能力を身に着けていくと楽になる。なお、一か所はそれでも難しい場所があった

このゲームの難所でよく登場するのがモンスター部屋であろう。大体は親切にセーブポイントの近くにあるのだが、部屋に入り進むと出入り口が塞がりモンスターの群れとの戦いになる数回出現するモンスターの群れを倒すとクリアになり、その後にこの部屋には敵が登場しなくなる。操作に慣れていないと難しく感じるモンスター部屋もあるだろう。

物語の途中でボスたちが待ち構えている。それぞれに個性的で特徴のある攻撃が多い。それぞれのボスたちのパターンを読んで倒していくことになる。それほど理不尽なほど強いボスはいなくて、筆者は数回目くらいにはどれも倒すことができた。

登場人物たちと会話して進めることも大事だが、いくつか出てくるショップの活用もゲームの攻略や物語を進める上で重要である。

総評

物語に関してはそれほど文章量の多いものではなく、このゲームを進める上での味付けと言った感じであろうか。根本の部分ではやはりチェリーの強化によるアクション性の爽快感なのかもしれない。しかし課題もあり、実は敵の攻撃力が強すぎたりマップの構造の問題で、それほどハイスピードでステージを進めていくことができないアニメーションやエフェクト等はド派手で動きも速いのだが、ステージを移動するときには実際のところは探索したり一回一回の戦闘に時間をとられる。そこは実に惜しい部分である。特に後半以降のバランスはあまりよくなく、チェリーを強化しても敵が強くてテンポが悪くなる。そして終盤には即死の場所が増え、死にゲーに近くなりテンポが極端に落ちる。ここはもう少し気持ちよく進められるようにして欲しかった。だが致命的なほどではなく、筆者があまり操作が上手ではないのでそう感じているだけかもしれない。きっとそこはプレイした各々で感想が違うだろう。

このゲームは他のゲームやその他の様々なカルチャーから影響を受けているようで、開発者たちがそこかしこにそれを仄めかすデザインを入れている。知っている人たちが見たらニヤリとするものも多いだろう。筆者でもマリオやルイージに似た絵には気が付いた。ガイドにはそれを調べている方がいるので、興味があれば覗いてみるといいだろう

筆者としてはこのゲームは価格を考えると特におすすめしたい作品であり、個性的なデザイン(日本人にはあまり受けはよくないかもしれないが)と滑らかなアニメーションだけでも高く評価できる音楽は世界観や場所、状況にあっているものが多くて素晴らしい。そして前半部分に関してはあまりストレスもなく中毒性のあるゲームプレイが続き、気が付くと長時間プレイしていた。しかし、子供時代にしかあまりこの手のゲームをやっていなかったので、正直後半の難しさに関してはストレスもややあった。それなのでこの手のゲームに慣れた人に特におすすめしておきたい。もし操作が上手だったらストレスは少なかったのかもしれない。だが慣れている人だと簡単という可能性もあるので、心配な人たちはセール時に購入を考えてもいいと思う。いずれにしても遊ばないのは勿体ない作品である。

世界観と合った音楽の中、チェリーの滑らかな移動アニメーションや激しい戦闘アニメーションを楽しみ。そして探索を通して彼女を強化して更に激しい移動や戦闘を楽しむのが、このCookie Cutterというゲームなのだと思う。

長所
全体によくできている。
手書きのアニメーションが素晴らしい。
世界観やデザインが個性的。
音楽が世界観に合っていて素晴らしい。
日本語がある。(イントロムービーだけない)

短所
人を選ぶデザイン。
イントロムービーに字幕がない。必然的に日本語もない。
現状ではバグが散見される(クリアに支障なかった)。

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Posted 5 March.
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1.0 hrs on record
「丁寧に作られた死にゲー!」

概要

Bzzzt2D横スクロールアクションゲームである。いわゆる死にゲーというジャンルでもあり、何回も死にながら学習して攻略を進めていくことになる。

筆者の個人的な感覚としては、ゲームコントローラーはあった方が遊びやすいと思った。

残念なことに現状は日本語がない。ただし、日本語がなくても十分攻略を進めることはできる

物語

西暦4096年のこと。エミリー博士ノルバート教授地球上の生物を救うための極秘プロジェクトに取り組み、その結果小さな体に大きな人格を持つAIロボット『ZX8000』が誕生した。一方で己の私利私欲のために世界に害を為すマッドサイエンティストのバッドバートの悪しき計画が進行している。バッドバートの計画を阻止して、地球と世界を救うためにZX8000はミッションを開始した。

ゲーム性

前記したように2D横スクロールアクションの死にゲーということで、何回も失敗しながらステージの構造やギミックを覚えて攻略していくことになる。アクションゲームであるので、これに自分の操作の習熟度も加味されるタイプのゲームである。

チュートリアルがしっかりしているので、進めていけば操作は次第に覚えられる。ステージの構造も含めてとても丁寧に作られていて好印象を持った。

小さなロボットであるZX8000のアクション機能を使い、各ステージを攻略していく様は古典的な時代からの2D横スクロールアクションゲームの正当進化ともいえる。横に素早く動いたり二段ジャンプしたりという、よくある操作は揃っている。そしてそういった機能を上手に使っていかないとステージの攻略はできない。頭も使うし指先も使うタイプのゲームである。

総評

現状では日本語がないのは残念ではあるが、文章量は多くはないので何とかなる。そもそもゲーム自体は言語を読まなくてもなんとかなる。しかし、できれば日本語の追加は欲しいところだろう。

全体にとても丁寧に作られているのがわかるので、これは死にゲーのジャンルの中ではデキは悪くはないと感じた。全体のレベルの構造やギミックがきちんと理論だっていて、あまり理不尽に感じたりしない難易度に関しても3段階に調整ができるので、難しいと感じたら簡単にしていけばいい。

中盤くらいからステージ難易度が一気に上がってくるが、そこで死にゲーに向いているかどうかで評価が分かれるだろう。これはパズルゲームと同じで向いていない人には苦行になるタイプのゲームだからである。死にゲーとはそういうジャンルのゲームだと理解して、それを楽しめる人たちにならおすすめできる

長所
全体にクオリティが高い。
レベルがよく考えられて作られている。

短所
日本語がない。

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Posted 19 February. Last edited 19 February.
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3
8.0 hrs on record
Early Access Review
「地下世界を冒険!」

概要

リターン・フロム・コア2D俯瞰視点で進行するサンドボックス型サバイバルゲームである地下世界での探索を題材としているのが特徴で、地表へと脱出するのを目指すことになる。

若干おかしい部分もあるが、理解には問題ない日本語がある(改善予定らしい)

物語

かつて地表の文明は終末的な大災害で滅び人類は地下深くの地底世界で生活することを余儀なくされた。地底に逃れた人類の生き残りであるウィル兄カールを追って地底を探索し、いつかはともに地表へと脱出しようと考えている。しかし、地下世界には多くの謎があり、危険なモンスターたちも闊歩している。幸いなことにこの地下世界には、かつての高度なテクノロジーが埋没しているので、ウィルはそれを活かして地下世界からの脱出を試みるのであった。

ゲーム性

全10階層からなる地下世界を探索し、上階に進むための障害を取り除いて進行させていく。合間にこの世界の謎を知るメインクエストや不随するサイドクエストがあり、それらをやっていくことで自然と進んでいける仕組みになっている。

このゲームには物語がきちんと存在するので、最初の階層からそれに沿ってチュートリアル的なクエストを進めていくことになる。この階層で登場するクエストを全てやればおおよそのことができるようになるので、親切な部類のゲームであり特に迷うことも少ないであろう。それなのでまず最初の層ではゲームの遊び方を理解するためと思って、クエスト関連はメイン、サイドともにきちんと達成していこう。

サバイバル部分だがそこまでシビアな要素ではなく、全体にカジュアルでそこまで比重の高い要素ではない。シビアなサバイバルゲームが好きな人には向かないと思うが、建築等のクラフトに力を入れたい人にならちょうどいい程度かもしれない。

サンドボックス部分であるが、設計図が増えるたびに作れるものが増えていくので、現時点でもやれることは意外と多い。装備類だけではなく、建築家具農業等の幅広いクラフト要素があり、地下世界に比較的自由に配置していく楽しさがある。設計図はクエストで入手したり探索で入手したりできるので、新たなクラフトのために探索を続けるプレイヤーも多くでてくると思われる。

生産や採集の自動化も可能であり、それを突き詰めていく遊び方もできる。根気で突破できることも多いと思うが、自動化を楽しみながら遊ぶとまた別のゲーム性を楽しめるだろう。

クラフトに影響するものとして技術がある。これは各階層ごとにあるようで、クラフトできるものの幅が広がるようだ。多くの場合に次の階層に進むために必要なものの習得がある

モンスターガールと親密度を高めて恋愛へ発展させることができる。現状ではまだ追加されていないが、いずれは結婚できるようになるそうだ。孤独な地下世界探索では辛いという人は、この要素には期待できるのではないだろうか。

戦闘はアクション性を持っているが、基本的には上下左右の移動を使ったヒットアンドアウェイが重要になる。そこまで難しいものではないし、装備で主人公を強化することでかなりの部分をそれで補える。アクションが苦手な人も装備を作っていけば戦いやすくなるだろう。

総評

全体の作りは悪くはないし、チュートリアルも丁寧でわかりやすく入り込みやすい。物語もきちんとあるのでそれを追う楽しさもあり、気が付くと探索を進めてしまうタイプのゲームだと思う。そこに建築、農業、自動化、結婚となってくると、地下世界で人生を謳歌するようなこともできそうで、地表への脱出を忘れてしまうプレイヤーも出てくるかもしれない。スローライフ系ゲームに近い部分も持っているので、遊び方の幅は広い方だろう。

子供時代に地下世界を夢想した人たちもいるのではないだろうか。筆者は山をくり抜いてその中に地下都市があればみたいなことを子供時代に考えたことがある。それはトンネル状の道路がずっと続き車が行きかい、ところどころに居住する空間等が作られているようなイメージであった。内容的に同じようなものが作れるわけではないが、地下に家々を作ったり畑を作ったりできるのでどこか秘密基地的な楽しさがあると思う。そんな地下世界への空想を持っている人には特におすすめだ。

長所
日本語がある。
全体的なクオリティが高い。
地下世界探索の中毒性。
ゲーム性の幅広さ。

短所
日本語がややわかり難い。

Steamキュレーターゲーミングチャイルドでは、近日発売予定のゲームの一口紹介を、あなたのアクティビティに毎日お屆けします。ぜひフォローしてください。
Posted 8 February.
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2
3.1 hrs on record
「呪われし一族の闘い!」

概要

VonGarland Castle : Sacrilege of the Night(フォンガーランド城: 夜の冒涜)は2D横スクロールアクションプラットフォームゲームである作者は古典的な悪魔城ドラキュラ1~3スーパーメトロイドロックマンXのファンであり、80年代後半から90年代前半のこれらの作品に強く影響されてゲームを作成したようだ。要するにVonGarland Castleはメトロイドヴァニア系ゲームということになる

未役部分もあるが日本語がある。恐らく本編の大筋理解には問題ない程度の日本語。

物語

240年以上前フォン・ガーランド男爵は己の権力への欲望に呑まれ、人類に追い詰められた怪物たちの一派である吸血鬼グラカードを保護することで不死の身体を手に入れた
フォン・ガーランド男爵は長男のバギー・フォン・ガーランドを吸血鬼化したが、次男のヴァンデン・フォン・ガーランドは人間としての道を歩んだ
これにより一族の呪いが始まり、一つは吸血鬼として人類に災いをもたらす存在になり、もう一つは人間として吸血鬼を狩る存在となる

時は流れ、ヴァンデンの子孫たちは機会を見つけてフォン・ガーランド男爵を襲撃した。彼は不死ではあるが心臓に杭を打てば倒すことができるだがその心臓は見つからなかったのである。
フォン・ガーランド男爵は闇の錬金術師を説得し、破壊することができない魔法の棺を作らせ、その中に己の心臓を封印したのであった。
魔法の棺を持ち帰ったヴァンデンの子孫たちは、その封印を解く方法を探すためにキャッスルタウン錬金術研究所に預けた。しかし、その後すぐにキャッスルタウンから煙と炎が立ち上がり、フォン・ガーランド男爵の魔手が及んだことを知る

今度こそフォン・ガーランド男爵とバギー・フォン・ガーランドと決着をつけなくてはならない!

ゲーム性

基本部分は悪魔城ドラキュラやロックマンに近似しているので、これらのゲームをやったことがある人なら遊びやすいだろう。上下左右に広がるレベルの中を移動して雑魚敵と戦い、合間にアイテム類や隠し要素を探すことになる。そして各レベルの最終地点ではボス戦が待ち受けている。アクション性があるので個人的にはコントローラーでの操作を推奨したい。

キャラクターは一族の男女2名からの選択となるが、今のところどちらを選択しても大きな違いを感じなかった。このゲームは装備の強化やパワーアップができるので、もしかしたら後々には大きな変化があるのかもしれない。

キャラクターのサイズが大きめなので、それに合わせたレベルデザインや敵の登場の仕方になっている。これによるメリット部分はキャラクターの位置のわかりやすさや迫力の部分であろうか。デメリットとしては表示範囲が狭いので、敵の攻撃パターンが限定されたりアクション性が低下することだろう。ただ初代悪魔城ドラキュラがそうだったように、移動スピードが速いタイプのゲームではない(走ったりできるので遅くもないが)ので、そこを理解している人ならあまり問題とはならないと思う。

鞭の使い分けでギミックを操作できる場面があったり、商人から買い物ができたりもする。入手した武器をサブウェポンとして使って戦うこともできる。複数種のサブウェポンがあるのでそれぞれの特徴に合わせた戦術をとることになる。

ボスは大き目で派手な敵として登場する。各ボスは個性的な攻撃パターンを持つので、攻略方法を探すことになる。このあたりは古典的なこの手のゲームをやった人なら想像がつくと思う。

総評

まず筆者はファミコンやディスクシステム時代のメトロイドヴァニアしかあまりやったことがなく、それ故かはわからないが最初のチュートリアル的なレベルから高難易度に感じた。初代悪魔城ドラキュラや悪魔城伝説、そしてロックマンの1,2以降は、この手のゲームをあまりやっていないので慣れている人の参考にはならないかもしれない。ただ慣れていない人がやる場合には難しめであると理解しておくといいと思う。そして問題点としてだが、この最初のチュートリアル部分を越えないとこのゲームの真の楽しさを体験できる部分にたどり着けないことにある。チュートリアルを突破後に自邸宅(一族の邸宅)から始まることになる。こからは様々なことができるようになり、町があって人々や複数種の商人もいたりする。そこには謎も多く隠されており、ここまできて初めてこのゲームにワクワクする人たちも多いと思った。もう少しそこまでが簡単だったら入り込める人たちが増えただろう。

不満点としてはいくつかある。まず設定ができないことで痒いところに手が届かないことで、個人的には音量の設定ができないことが嫌であった。きっとコントロール設定を変更したい人たちもいるだろう。ここの改善には期待したい。次に階段の上り下りの判定がわかり難いことで、戦闘中等では問題が出る場合があった。大きなストレスではないがもう少しやりやすいとよかった。日本語も大方は理解できるのだが多少わかり難い部分がある。そして翻訳されていない箇所も散見されるのは残念。恐らくゲームの大筋は理解できるし問題ないのであろうが、一族についてやその他のことをもっと知りたい場合に残念に感じるだろう。これ以外は筆者の環境の問題であるが、ウルトラワイドモニタでは一部でキャラが見えない場所があったりしたので、このあたりの最適化も更に進めて欲しいところである。

グラフィックス音楽レベルデザインキャラクターデザイン等の全体のクオリティは十分に高く、個人的には商用として全く問題がないと感じた。チュートリアルの部分をクリアすれば、一気にこのゲームの魅力に惹きこまれるだろう。そこからはロックマン式のボス戦の選択のようになり、町の人々との交流もあり隠し要素も多くワクワク感が大幅に増してくる。後はメトロイドヴァニアが好きなのかどうかや、その中での細部の合う合わないが出る程度だと思う。爽快感を求めてやるタイプのゲームではなく、そこをきちんと理解していれば価格分は十分楽しめるのではないだろうか。特に古典的なメトロイドヴァニアファンが作ったゲームを体験してみたい人たちにおすすめだ。

長所
日本語がある。
全体的に商用のクオリティに達している。
古典的なメトロイドヴァニアファンへのサプライズ。
ワクワクできる内容。

短所
日本語にややわかり難い部分や未訳がある。
細かい設定ができない。
階段の判定や仕様にストレスが溜まる。

Steamキュレーターゲーミングチャイルドでは、近日発売予定のゲームの一口紹介を、あなたのアクティビティに毎日お屆けします。ぜひフォローしてください。
Posted 9 January. Last edited 9 January.
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3.1 hrs on record
Early Access Review
「ロールプレイングしよう!」

概要

The Bloodlineオープン・アドベンチャーRPGである。剣と魔法のファンタジーな世界観で、戦闘は3Dの立体空間で行われ簡単なアクション性を持つ(ストアページ内のトレーラームービーを見るとわかりやすい)。

現状では英語版しかないので、英語が苦手な人は翻訳ツールが必須となる。

物語

ハービンジャーは古代の神から未来を予知する力を授けられた一族である。その末裔として許されざる者からユードロスを守るべく冒険を繰り広げることになる。

ゲーム性

多くの部分が一般的な洋ゲーファンタジーRPGの作りなので慣れている人は入り込みやすい。3Dで描かれた立体空間内でアドベンチャーパートや戦闘は進行する。ただワールドマップは俯瞰視点での操作になり、そこを移動しながら各ロケーション(3Dの立体空間を持つ場所)へと行くことになる。

主人公キャラクターは経験値で上がるレベルがあり、その他にもスキル等を獲得することで強化していくことになる。とにかく様々な行動をとることで主人公は強化されていき、その点はかなり細かい部類。装備は一般的なRPGと同じで各部位に装着する。

クエストを受けて進行させられるものが多数ある。ここも一般的な洋ゲーRPGによくある感じで、あちこちにいる人々から受けたりできる。

特筆すべきは壁走りができること。これを活かして高い場所に上がったりもできる。これは戦闘面よりはどちらかというと探索面の幅を広げていると感じた。

総評

正直書くと現状ではまだ評価をし難い部分が多い。まだ早期アクセスということもあり、負荷の最適化は行われていないと感じる。それなので画質のわりにもの凄く重さを感じる場所もあり、それはダンジョンに多いので戦闘時(このゲームはアクション戦闘)にフレームレートが低くて大変である。ここの改善には期待したい。後はRPGということで文章が多い。現状だと英語版しかないので日本語が欲しい。ここも今後に期待したいところだ。

このゲームのポテンシャルは高いと思う。冒険しているワクワク感はあるし、世界が情熱を持って作られているのを感じるからだ。決してグラフィックスがいいわけではないし完全なオープンワールドというわけでもないが、個性的な3D空間があり人々が多く存在している姿を目にすると、世界から活き活きとした感じを受けたりもする。この作品は正式版までにどれだけ完成度が高まっているのか楽しみな作品である。

現状だと日本語がないので英語で遊べるか翻訳ツールを使える人たちにしかおすすめできない。文章が多いRPGなので適当にプレイしていても楽しめないと思う。そこがどうにかなる人になら、このユードロスでの冒険を楽しめるだろう。

長所
世界を冒険するワクワク感がある。
遊び心のあるマップのデザイン。
比較的簡単なアクション面。
壁走りができる。

短所
英語しかない。
負荷の最適化ができていない。

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Posted 23 October, 2023.
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0.9 hrs on record
「奇村の村長代理になる」

概要

『フリークの森』はアクションアドベンチャーゲームである。プレイヤーは村長代理となり村内を巡り問題を解決していくことになる。

なお、日本語があるのでプレイに支障はない

物語

とある獣人が暮らす村の村長であった叔父が事故で入院村長代理として主人公である甥が村へとやってきた。しかしこの村は無法地帯と化していたのである。果たして村長代理は上手くこの村の運営をしていけるのであろうか

ゲーム性

村の中をひたすら巡って村内で起きる問題を見つけていくアドベンチャーパートと、村民とのミニゲームによるバトルを繰り返していくのが主なゲーム性となる。

総評

昔の2D時代のゲームのような操作性。これはマップ内の移動だけではなくてミニゲーム中もそうである。それなのでこのようなタイプのアクションゲームが好きな人なら遊びやすいだろう。ミニゲームは唐突に始まるものが多いが、難易度的にそこまで難しくはない。むしろゲーム性としては周回して試して欲しいくらいの短編になっているので、失敗を恐れずに数周するくらいの気持ちで遊ぶと楽だと思う。

個人的にはちょっと物足りない感じがしているが、これはボリュームの不足だけではなくて物語の厚みのなさが影響していると思う。それほど深い物語性を持つものではなく、内容もあっという間に終わってしまうので、後に残るものもあまりない単純なアドベンチャーパートとアクション性があるミニゲームを繰り返しただけみたいな感じなのだ。筆者は一応2周してみたが、パーフェクトな評価を得られなかったので、100%村民皆が満足できるとまた違ってくるのかもしれない

まずは古典的なゲームのアクション性のあるミニゲームが好きな人におすすめしておきたい。物語に深みを求める人は別のアドベンチャーパートを持つ作品をやった方がいいだろう。あくまで古典的なゲームを楽しんだり懐かしめるのか、それ以上でもそれ以下でもない作品であると思う。

長所
日本語がある。
村内の移動の視覚的効果が面白い。
村内移動時のアクション性が懐かしい。
わりと種類が多いミニゲーム。

短所
物語に深みがない。
ボリュームが少ない。

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Posted 20 October, 2023.
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2
2.3 hrs on record
Early Access Review
「装置を作ってパズルを解こう!」

概要

Astronimoは建築プラットフォームパズルゲームである。奥行きが3段階あり横スクロールで進行していく。Co-opモードがありそれも売りの一つになっている。

日本語のインターフェイスと字幕がある。

物語

広大な銀河系で鉱物を採掘していた4人のハイパージャイアント社の社員は、小さな惑星に不時着し、絶望的な立ち往生を余儀なくされる

艦隊との再会を果たすため、あなたは彼らを助けて惑星表面を隅々まで調査し、あらゆる資源を集めてユニークでクリエイティブな方法でパズルを解き、シャトルを作って燃料を補給し、宇宙へ帰還させなければならない

ゲーム性

このゲームの基本部分は横スクロールに3段階の奥行きを持たせ、パズル要素にプラットフォームの構築を使っている。例えば通常のキャラクター性能で飛び越せない場所があったりすると、その直前にプラットフォームを構築する場所がある。それを活用して自分でそこを突破するものを作り出すことになる。

あちこちに落ちているゴールド的なものを収集して、ガチャガチャの機械でランダムにアイテムをゲットすることもできる。こちらはおもに飾り付けをするものであり、パズルに影響するものではない。

総評

このゲームは丁寧に作られていて遊びやすく、全体のデザインも十分なクオリティがある。チュートリアルも親切で丁寧。それなので後はこのゲームのパズルが合うかどうかなのだが、仕組みを覚えていけばかなり楽しめるのは確かだと思う。物理もあるので作ったものの挙動も面白く、Co-opで遊んだらかなり盛り上がることだろう。

エディターを使うことでワールドを作ることもできる。好きな人たちならずっと遊び続けられるだろう。

もっと評価されていいゲームだと感じた。パズルと横スクロールアクションが好きな人たちにはおすすめだ。Co-opで友人と遊びたい人たちにもおすすめである。

長所
わかりやすい日本語の字幕がある。
綺麗で可愛い世界やキャラクターのデザイン。
パズル突破のためのプラットフォーム構築の自由度が高い。
物理の挙動が面白い。
Co-opで遊ぶことができる。
エディターを使ってワールドを作ることができる。

短所
仕組みを一通り覚えるまでやや時間がかかる。

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Posted 18 October, 2023.
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「カラテカ誕生秘話」

概要

メイキング・オブ・カラテカは、1984年に登場した有名横スクロールアクションゲーム"カラテカ"のドキュメンタリー作品である。なお、当時発売されたカラテカ(移植版も有り)からリメイクまで含むいくつかのゲームも付属している。

日本語があるので困ることはないが、一部文字化けがあったりもする(大きな影響はない)。

ドキュメンタリー

カラテカ作者のジョーダン・メックナーの子供時代から始まり、どのようにしてカラテカが誕生していったかをおもに描いている。その他にも世に登場することがなかったカラテカ2についても最終チャプターで触れられている

以下はチャプターと簡単な説明となる。

チャプター1: Deathbounce (ジョーダン・メックナー氏のゲーム開発黎明期)
チャプター2: カラテからKARATEKAへ (カラテカの開発記録)
チャプター3: 現実から描く (革新的だったアニメーション)
チャプター4: マスターピースのマーケティング (カラテカ発売後の反響)
チャプター5: 「KARATEKA II」 (アイディアとその後)


- 筆者の感想

家族の協力があってのジョーダン・メックナー氏なのだと思った。特に父親の協力は素晴らしく羨ましくもある。協力的で応援してくれる両親や妹がいたからこそ、ゲームクリエイターとしてのジョーダン・メックナー氏が誕生したのだなと感じた。

カラテカが1984年当時では画期的であることを、数名のゲームクリエイターの声で知ることができた。特にアニメーション部分への努力はもの凄いものを感じることができた。家族以外の出会った人たちの協力関係もよく人に恵まれている筆者は子供時代にファミコン版で何も考えずに遊んでいたが、このカラテカという一つの作品が誕生するにも物語があるのだと知った。きっとどのゲーム作品にもこのようなドラマがあるのだろう。

ゲーム

以下にプレイすることができるゲームを掲載する。完成品から並んでいてプロトタイプや未完成品もある。

Karateka [Apple II] (1984年12月): オリジナル
Karateka [Commodore 64] (1985年6月): 移植版。フレームは低いが音はいい。
Karateka [Atari 8-bit] (1985年10月): 移植版。フレームがやや滑らか。
Karateka Remastered [Reimagined] (2023年): リマスター版。画質もよくとても滑らかで遊びやすい。
Deathbounce: Rebounded [Reimagined] (2023年): 現代風にかなり遊びやすくしてある。
Deathbounce [Apple II] (1982年4月28日): 最初のプロトタイプ。
Deathbounce [Apple II] (1982年6月5日): 「カラーボール」プロトタイプ。
Deathbounce [Apple II] (1982年8月4日): 「リトルマン」プロトタイプ。
Deathbounce [Apple II] (1983年1月20日): 「スペーストレイン」プロトタイプ。
Karateka [Apple II] (1984年5月1日): ジョーダンのプロトタイプ。
Karateka [Apple II] (1984年7月頃): ブローダーバンド社のプロトタイプ1。
Karateka [Apple II] (1984年8月): ブローダーバンド社のプロトタイプ2。
Asteroid Blaster [Apple II] (1981年): Asteroidsのクローン。ジョーダン氏の初作品。未発売。
Star Blaster [Apple II] (1982年3月): Asteroid Blasterのリミックス。未発売。


- 筆者の感想

おもに3作品からなっている。Karatekaのプロトタイプ版のスタート時(崖を上ってきた直後)の音楽が七人の侍(1954年の邦画の代償という曲)から影響を受けていそうで、正式版では音楽が変更になっているのはそっくりだったからであろうか(ドキュメンタリー中に触れられていない)。ゲーム開発の試行錯誤もわかり楽しめるが、個人的には移植された機種毎での良い部分や悪い部分があって興味深かった。後は一つしかボタンがないものへの移植も興味深い。

Asteroid BlasterStar BlasterDeathbounceと初期の作品は上手く軌道に乗せられず苦労した。それなのでジョーダン・メックナー氏が開発してようやく成功したゲームがカラテカということになる。そのカラテカが大きなヒットとなったので、彼は若くして成功を収めたゲーム開発者の一人となった。コンピュータゲームの黎明期にはそういう人がわりと多かったが、新しく登場したものが成熟する前はチャンスが多くあるのだろう

Karateka RemasteredDeathbounce: Reboundedは現代でも遊びやすいようになっているのでおすすめ。特にKarateka Remasteredの動きの滑らかさは発売当時遊んだことがある人ほど衝撃を受けるだろう。個人的にはファミコン版(筆者が子供時代に唯一体験したカラテカ作品)がなかったので残念であったが、移植を担当した会社が日本の会社で1989年前後くらいに消滅していそうなのでその影響だと思う。

総評

ドキュメンタリーを通して、ジョーダン・メックナー氏のゲームクリエイターとしての初期の人生を垣間見れるものとなっている。それはカラテカという作品だけではなく、80年代前半のゲームの歴史の一部を知ることにもなるので、ゲームの知識や技術に興味がある人におすすめの作品となる。

残念な部分としては、日本語字幕に一部文字化けがあったり切れたりしている部分があることか。それ以外に特に不満点はない。

ゲーム部分としてもKarateka RemasteredとDeathbounce: Reboundedは遊びやすくなっているので、機会があれば多くのゲーマーに触って欲しい作品だ。

長所
日本語がある。
ドキュメンタリーの質が高い。
家族の絆と温かみ。
ゲームの歴史の一部を知ることができる。
Karatekaのオリジナル版が遊べる。
Karateka Remasteredが遊べる。
Deathbounce: Reboundedが遊べる。

短所
日本語字幕の一部が文字化けしたり切れることがある(全体の文量を考えると極わずかではある)。

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Posted 14 October, 2023. Last edited 14 October, 2023.
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