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152.3 hrs on record (64.9 hrs at review time)
ロールプレイ+協力プレイがこんなに面白いとは思わなかった。

セールで値段がお安かったので買ってみたらドハマり。COOPゲームを求めている人で、こういう世界観が好きな人には、たまらないゲームです。Team Fortress 2 の Engi でカンカンやってる人にもオススメ。

■ 飛行船 vs 飛行船 のCOOP 対戦ゲーム

Guns of Icarus Online は、バイオショック風配色のスチームパンクな世界で、重火器を搭載した飛行船に乗り込んで戦う対人ゲームです。4人1組で行う騎馬戦みたいなもので、飛行船1隻には4人が乗り込みます。試合の規模は、1隻vs1隻の8人から、4隻vs4隻の総勢32人までで、ゲームモードもいくつか用意されています。各個人がどんなにがんばっても完璧な戦略が取れないように仕組まれており、状況に応じて船員らが柔軟に協力していくことが暗黙に求められるようになっています。定員割れのときには CPU が入りますが、CPU もなかなか頼もしいレベルで働いてくれます。

このゲームのコアの部分は、よくあるタイムマネジメント系のFlashゲームのように単純なものです。面白いのは、およそ全く異なるプレイスタイルのごちゃ混ぜと、プレイヤー間の意思疎通によって、侮りがたい強力な飛行船が発現するところです。コミュニティも活発で、アクティブな開発者によってゲームバランスがかなり良く練られています。ゲーム参加者それぞれが、飛行船の夢を見ながら、なりきりロールプレイをしているのも伝わってきます。

■ プレイヤーの職業でプレイスタイルは大きく異なる

プレイヤーが選べる職種にはパイロット、エンジニア、砲手の3つがあります。職業による違いは特殊スキルや、持てるアイテム数だけですので、職業が違っても計画的に足りない役割を間に合わせることもできなくもありません。以下、乱暴に紹介すると、

パイロット職(Pilot)は、操縦士です。ゲーム中はずっと舵を持って、基本的には相手の船に砲撃が届く距離にうまく船を誘導すれば、砲手が他の船を撃ってくれるという楽な仕事です。パイロットの特殊スキルで船の単能力を尖らせることができますが、船体を破壊してしまう危険なものばかりなので、効果的な利用に必ずエンジニアの協力が必要になっています。野良試合では、ちょっとミスをしただけで全員が切断落ち解散という展開も起こりえるほど操舵の責任は重大で、(スキルで船をぼろぼろにしてメンバーを怒らせるパイロットもちょくちょく見られます。)パイロットは「自分は有能である」ことを行動でアピールしなければなりません。乗務員のご機嫌を取るのもゲームの内。教師となるのもゲームの内。

エンジニア職(Engineer)は、基本「壊れたパーツを延々と叩く」だけの簡単なお仕事をする人です。ゲーム中はずっと甲板を走り回りながら故障を直したり、設備強化して回ります。誰と戦っているのかなんてまあ関係ないのがエンジニアの面白くないところですが、エンジニアのがんばりはチームの基礎体力そのものになります。たった1人の奮闘が、船員全ての命を救います。優秀なエンジニアを2人抱えれば、不沈船とも言える安定感が提供されます。またエンジニアは、潰しの効く職業です。暇なときに砲撃手やパイロットとしても働け、時間の空きを使って何をするかで、自船が敵船より性能優位な要素が決まります。

砲術職(Gunner)は、他の船に弾を送り込むのが役目です。修理もできる職業ですが、修理はエンジニアに丸投げしたうえで、特殊砲弾のセットアップや、どの銃座から座るかを考えることをお仕事にします。戦闘中は多忙なエンジニアを尻目に、次の敵船の位置を追いながら、敵船が墜ちるまで銃座にしがみつくことになります。飛行船はゆっくり動くので射撃の難易度は低いのですが、砲撃戦略の要として他船員に戦略指示をすることも忘れてはなりません。チャットで「あの風船に、右腹向けておいて!ぴったり引っ付いてミニガンで削る」と伝えた後、数分間弾を撃ち続け、逃げ続ける相手艦を沈めた、そんなときの一体感ったら!

また、各船では一人だけキャプテンになる人がいます。キャプテンは船の装備を選べ、キャプテン間チャットに加わる事が出来ます。

■ コミュニケーションがとても重要

コミュニケーション手段に、テキストチャット、定型文ボイスコマンドとボイスチャットがあります。用意されているボイスコマンドは原始的な選択肢のみであり、伝えられることには限界がありますので、強い船にしたいのならチャット利用が必要になります。例えば、士気の高いチームでは以下のようなやり取りがされるでしょう。

「前方フルスピード、エンジン隣につけ。」
「敵左上方、エンゲージ。砲手前方につけ、もう一人は左舷に。」
「インパクトに備えて。いいよ、マンティコア全開。」
「てー」「船長、もうちょっと上!」
「取りーかじ、ガトリング用意」「船殻、船殻上げて」
「左舷、追撃そのまま」「バルーン除去、敵高度下げるよ」
「並走する。追撃そのまま」…「墜ちた!」
「よくやった、もう1隻いくよ。修理タイム!」

良い仲間と一緒になれれば、あうんの呼吸でさくさく敵船を除去できます。撃墜されたらされたで、復活までドンマイ慰め会、プチ反省会も起こせ、他のゲームに比べて豊かな経験ができる気がします。

チャット相手には、全員/チーム内/船内を選べますが、各船のキャプテンにだけは、特別にキャプテン間ボイスチャットが用意されています。


■ 悪い点

良い点を沢山上げましたが、悪い点もあります。4つ。
* メンバーの一挙一足が、チームのパフォーマンスに直結しますので、メンバーの経験がばらつく野良試合では、運が勝敗を決めます。しかし、新規メンバーには教育しよう、という雰囲気があるので、チーム内にダメな人がいたとしても楽しめることは多いです。
* 勝敗が重要な試合では、機械のように動く事が期待され、それが出来ない人は叱られます。レベルの高いメンバーで構成される試合でミスをするといたたまれない気持ちになるでしょう。
* もともとアイテム課金MMOを意識していたせいかシステム周りがややチープです。またソフトウェアとして不安定なところが未だに見受けられ、開発者の力量不足でゲームのポテンシャルが引き出せてない感じを受けます。ただ過去の実績を見るに、バグや要望に対しては誠実に対応されるでしょう。
* コスチュームの種類が少なく、お店では1パーツ大体 $2-$6 です。どっぷりハマろうという方は 最低 $15 ぐらい追加資金を用意しましょう。
Posted 26 May, 2014. Last edited 31 May, 2014.
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1.6 hrs on record
一筆書きで、同一シンボルをつなぐゲーム。

基本ルールがあまりに簡単なので、線と線が交わっては駄目とか、特定のブロックは規定回数通らないとならないとか、少し追加ルールがある。それでも言葉の説明がいらないシンプルさで、誰でも理解が出来る間口の広いゲームだ。

パズルとしてみると、このゲームは各通過点で取り得る最適なパターンが何種類かしかないので、難易度を上げる事が難しいものである。そこで、シンボルの数を増やし、取り得るパターン数を爆発させる事で難易度を上げるようにしていた。シンボルの種類がある数を超えた当たりで、取り得る総パターン数は人間が考えられる限界を超えるのだが、これは解法も一つに定まらないパズルになっているので、無心に総当たりをしていれば解けてしまうことが多い。というか、プレイヤーは、無心にあーでもないこーでもないと経験に頼った総当たりしかすることがなくなるだろう。また、各問題には、パズルとしての考え抜かれて作られたものであるという美しさがないような印象を受けた。質よりも量をこなさせてプレイヤーを気持ちよくさせていくタイプだ。

Lyne 自体は無心に楽しめる小さなゲームであるが、「携帯ゲームを Steam に持ってきただけ」の作りであり、 Steam でプレイする事に魅力を感じなかった。キーボード操作に未対応、ジョイパッドに非対応。特殊なコントローラにも非対応。Steam 実績もない。という怠けっぷりで、今後アップデートによる改善も期待できないだろう。

Steam 版の Lyne は、携帯電話版から「指を滑らせる気持ちよさがなくなっている」だけの派生版だと考えて欲しい。そういうことだから、興味の有る方には、まず携帯版の購入を検討する事を薦めたい。
Posted 31 March, 2014.
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13.1 hrs on record
ゴミの星 Deponia (デポーニア)を巡る壮大な三部作の一作目。登場人物一人一人が魅力的な、ポイント&クリックアドベンチャーゲームで、一作目は「廃棄物と共に育ち、空に浮かぶ都に憧れる男の子ルーファスが、空から降ってきたミステリアスな女の子を助けようとする」という内容。エンディングは、「若者が女の子と天空都市へ向かった」である。せっかくだから、これからプレイする方はこのネタバレを頭にしっかり入れてからプレイし始めて欲しい。そうすれば、プレイ開始後15分が過ぎたあたりで、よりよい覚悟が決められるだろう。裏切られた?いや、これが Deponia 式。 そーゆー展開が最後まで続くのだ。 ようこそ、Deponia へ。 :D

グラフィック。
見た目通りモダンなカートゥーン調。雰囲気が Family Guy に近い。Flashアニメっぽい Futurama とも言えるかもしれない。アニメーション枚数は少ないもの、キャラクターの感情が伝わってくる表現に手抜かりがない。古いポイント&クリック式のアドベンチャーの基準から言えば、素晴らしい。

ミュージック。
バリエーションが豊富で壮大で明るい音楽は、Deponia の世界観によく適合していた、が、キャラクターはバックグラウンドで流れる音楽とはまったく関係ない調子で飛ばして笑わせにくるので、殆どのシーンで緊張感がなかった。そろそろ疲れてきたなと思う時期に始まる挿入歌とコーラスが爆笑物だった。

ストーリー。
導入編。わりとどうでもいいや。

会話。
会話はフルボイスで表現されていて、大半が、そのスピンの回転力でプレイヤーを楽しませようとするものに終始していた。本筋に関係ない会話が9割だったといってよいかもしれない。直接的に下品な表現はないが、ばかばかしく、後味悪い冗談が沢山ある。物語の進展を忘れれば飽きる事は無いだろう。ここあたりはモンキー・アイランドをアドベンチャーゲームの手本として、王道をまっすぐ行っていると感じた。
プレイヤーが物語を通して付き合う事になる主人公 Rufus(ルーファス)は、エゴが強く、自分好きで、素朴で、田舎育ちの、性格のひん曲がった若者だ。あなたが彼を見て、彼に感情移入できるかどうかはわからない。しかし、あなたは、彼のありようから生活感溢れる「駄目人間あるある」を沢山見つけることができるだろう。私にとって彼は、プレイヤーを楽しませようと一生懸命になってくれる案内人のように感じた。あなたは信じないかもしれないが、(アンチ)ヒーローを気取る彼は、根が純粋ないいやつなのだ。一見どうしようもない人間に見える彼は、実のところは、本当にどうしようもない人間だと私は感じてもいるので、しかしながら悪い影響がないよう付き合いはホドホドにしたいところである。
このゲームは原語がドイツ語であり、たまにべた翻訳が気になる程度の英語化がされている。日本語版は無い。特に次作以降だが、字幕だけ意図して読解不能にされるところが出てくる調子なので、耳と目を一緒に働かせる必要がある。英語版でプレイする前提として、大人向けカートゥーン(SouthPark や、The Simpsons 等)の視聴が問題ありつつもできることが必要だろう。

ゲームプレイ。
アドベンチャーゲーム Deponia は、そのゲーム的要素である謎解きがなかなか意地悪で、その点において評価が難しい。謎解きは殆どが「ミニゲーム」と「アイテムの組み合わせ使用」の二つ。ミニゲームは5分ぐらいで終わる簡単なボードパズルばかりであり、各々で Steam 実績も得られる。また全てのボードパズルにスキップボタンが用意されており、あえて解かないで先に進む事もできるという余計な親切設計になっている。アイテム組み合わせパズルは、その時々の状況に於ける目的に対して、「Rufus がいかに真面目にボケるか」を先に言い当てるようなものが多く(もしかすると、彼はプレイヤーに意地悪してるだけかも知れないが)、突拍子もない組み合わせは多い。そんなに難しすぎはしないが、詰まったらすぐにガイドブックに頼ってもいいと思う。自力でやってもガイドブックに頼っても、Rufus が編み出すとんちきな論理と発想に満足するだろう。そしてストーリーを進めるうち、Rufus の思考が読めてくるだろう。このゲームは、初プレイ8-14時間ぐらいのボリュームで、ガイドを手に急げば2時間かからない。私のオススメとしては、時間を置きながら(例えば3ヶ月ぐらいかけて)ゆっくりプレイすることだ。 Steam Cloud にも対応しているし、これは冒険途中の会話を楽しむゲームだから。

まとめ。
Deponia は、下品ではないブラックジョーク満載の会話劇が詰まった大人向けアドベンチャーゲーム。Deponiaシリーズ3部作の第1作目で、残り2作と比べると短くちょっと予算が少ない感じを受けるがそれでも丁寧に作られている。物理法則よりも論理が優先されがちの、コメディタッチの強い世界感だが、キャラクターや設定の破綻が起こらない。挿入歌がアドベンチャーゲーム史上最高の出来であった。Rufus は汚い。物理的に汚い。パズルは昔の Lucus Arts ゲームのような難解さ。プレイヤーが得るのは長い長いぶつ切りの無駄話かもしれないが、いつも新鮮で楽しいものになる。
Posted 24 March, 2014. Last edited 24 March, 2014.
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17.2 hrs on record (9.6 hrs at review time)
遊べる最低限だけをしっかり押さえたキャラゲー。私には昔Cartoon Network に釘付けだった時期があったので、懐かしくて買ってしまった。大人なあなたには、"Classic" ビジュアルスタイル + "Hard Mode" でプレイされる事を推奨する。

ゲームプレイ。
自機を上下左右移動させて小部屋を進んでいく、非強制スクロール型のサイドビューシューティングゲーム。マップは2〜8画面程の大きさの数十の小部屋に区切られており、アイテム入手や、次の部屋へのドアロック解除のために、

* 敵を全滅させたり
* 特定のオブジェクトを破壊したり
* 障害物を特定の能力で除去したり

しなければならない。敵の種類はわりと豊富。マップの作りからして、メトロイドや、2D版ゼルダの伝説のようなゲームが意識されている。難易度は低く冒険心のない作りになっており、少し冗長で新鮮味が無い部分もある。率直に言うと、キャラクターは別に Power Puff Girls でなくても良い感じがした。キャラクター操作はスナップ感があり特にダッシュをするときが楽しかったが、少し慣性が残るため位置取りや弾除けが不必要に難しかった。自機には、3キャラクター×3能力の切替とタメ攻撃が備わっている。能力切替とキャラクター切替がとっさに出来ないキー配置には不便を感じるが、プレイヤーはゲーム中盤から弾をパンチで消せるようになり、敵の攻撃に合わせて殴り続けるごり押し戦略が可能になった事点から爽快な殴りゲーが始まるため、戦闘中の切替なんぞ意識しなくても良くなった。難易度は Easy, Normal, Hardcore の3段階。Normal モードは難易度が低く、Hardcore モードでは Normal と別次元で難易度が高い。ゲーマーは Hardcore で始めよう。ゲーム攻略にかかる時間は短く、3時間ぐらいで Normal を一周クリアできる。実績が欲しくてやり込む場合でも、8時間ぐらいで制覇可能ではないだろうか。

ミュージック。
ノリのいいピコピコサウンドで、雰囲気はインディーゲームである「VVVVVV」や「Super Meat Boy」に近い。悪くはないがバリエーションは少ない。

グラフィック。
べたっとした絵で、アニメーション枚数は少なく、やはり、レトロゲームを模したインディーゲームに近い。初期状態のキャラクタービジュアルは、2014年にリニューアルされたもので見慣れたものではないが、オプションにて「Visual Style」 を 「Classic」にすることで旧シリーズのビジュアルに戻せる。これが結構重要で、私は、初めてプレイするときから Classic にしてプレイすることを強く薦めたい。ビジュアルが変わるだけで印象ががらっと変わる。

まとめ。
コンテンツに今イチ足りない感があるが、キャラゲーシューティングと定義すると、よくまとまった、ノスタルジックになれる良ゲームだった。がっかりしたのは、チュートリアルや解説が不足しており初回プレイヤーが迷う点があることと、ストーリーが事実上存在していなくかつカットシーンのアニメーションが止め絵であったため、きゃーきゃーわーわーぷるぷるした感じが皆無であったことぐらいだった。(模範になりそうなゲームを挙げると、「The Binding of Isaac」がある。そちらの主人公の方がずっと人間味がある表現をもっており、キャラクターにもより感情移入できるだろう。)
Posted 18 March, 2014. Last edited 18 March, 2014.
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11.1 hrs on record
「壊れた時代」をひもとく物語

国営放送で流れる子供向け番組を見ているようなクリーンで優しいアートスタイルと、詳細に人の手で振り付けられた生き生きとしたアニメーション、状況に応じて主張しすぎず細やかに盛り上げてくれるオーケストラ演奏が、物語の初めから最後まで続く、羽毛布団にくるまってみかん食べながら幸せにプレイできるあたたか SciFi おとぎ話。難易度は低く、短いゲームであるが、子供から大人まで楽しめる。これは最上級クラシックスタイルアドベンチャーゲームの再定義ではないか。

システム。伝統的なポイント&クリック型の2Dアドベンチャーゲームそのもの。システム面で見新しい物は全くないが、必要最小限で使いやすいものだ(Android, iPad へも移植される)。基礎は1990年代のアドベンチャーゲームをそのままを踏襲し、ゲームの核はアイテムの組み合わせパズルと会話である。登場キャラクタの持つ台詞はフルボイスで豊富に用意されており、声優に幾らお金をかけたのか問い正したい程、ボイスワークのクオリティは高い。会話の選択肢は多いが、「誤った選択肢はほぼゼロ」であり、各チャプター毎の行動範囲の狭さと合わせて迷子になる事が無くなっている。また、子供にプレイされることを前提にしているためか、上品で、優しくひねった表現が満載されている。プレイヤーはゲームを進めていく中で、各登場キャラクターが自分自身の置かれた状況をどのように解釈しているかを想像させられることになるので、何かに感情移入することもできるだろう。ちなみに私は、所持アイテムのスプーンが好きだ。

プレイ感。主人公は「宇宙船暮らしの人生に飽きた男の子 Shay」と、「ケーキを焼く村に育ち、やがて偉大なモンスターの生け贄にされる女の子 Vella」どちらも14歳。ネタバレはここには書かないが、本筋は押さえつつ割とランダムなストーリー構成だった。プレイ時間は4時間~6時間程。物語のテーマには、「子供の持つ、大人への拒絶感」があるように思われた。主人公らに感じたけなげさ・可愛さはそこから来た筈。謎解きは難しくはないが、意味の分からないアイテムの組み合わせをさせられる事はあった。そもそも同時に所持するアイテムとインタラクトできる背景物が少ないため、割と勘でクリアできる。ゲームオーバーはない。プレイ中にもっとも気になったのは、展開が一方通行で謎解きの難易度が低いため、達成感に乏しいことだ。だがこれらは一般向けゲームとした事からきたトレードオフだろう。一番問題なのは、Act 2 が完成していないことである。物語の続きが大いに気になる。

この Braken Age というゲームは、その開発資金が KickStarter サイトで調達されたという話と切り離せない。現在プレイできるAct 1 は、物語のまとめが入る Act 2 開発資金調達の役割も担った。現状、40万ドルの募集に対して330万ドル超の投資と、潤沢すぎる資金が集まっており、サポーターの注目はアツい。ディレクターがモンキーアイランドのあの人であることと、Act 1 に注ぎ込まれた情熱からしても、Act 2 で裏切られる事はないと確信できる。 Act 2 は、無料アップデートの形を取るとされている。

しかし、エンディング後のクレジットロールがこんなに長いゲームは初めてだ。エンディング後、シャワー浴びて、ドライヤーをかけ終わってもまだ、名前が流れ続けていた。15分近くはあったのではないだろうか。なんだこれわ (ーωー)
Posted 11 March, 2014. Last edited 11 March, 2014.
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3.7 hrs on record (2.5 hrs at review time)
斑鳩。このシューティングゲームに加えられた追加システムはシンプル。自機は機体と同色の弾を吸収でき、プレイヤーは「黒の機体」「白の機体」を1ボタンで切り替えられる。吸収した弾を放出することでも大きな攻撃ができる。このゲームでは、全編通して、白黒どちらかの色の弾しか存在しないため、すべての攻撃が吸収可能になっている。そのためか他のシューティングゲームでよく使われる「ボム」は存在しない。また、自機のパワーアップもない。

斑鳩は日本国内でも評価が高いが、海外でもさらに輪をかけて人気がある。この作品は、複雑化し、衰退期を迎えたシューティングゲームジャンルに2001年に投入された、上級者向けアンチ弾幕系シューターの最後の姿とというべきものであり、当時も評価は高かった。その後も、初心者を寄せ付けない難易度、クールさを追求した演出、硬派で無表情なバックストーリー、続編を出さないこだわり、美しく理解不能な上級プレイ、セガ、とさまざまな要素が混ざりあった上、10年超の歳月に渡る挑戦を跳ね除けて、今では「カルト」シューティングゲームの頂点にたっている。なぜ「カルト」か?このゲームでは、ハイスコアを狙いだしてからの難易度の上昇と定型作業が半端ではないのだ。冷静に有利な戦略を考えてプレイし始めると、うっとおしいほど同色チェーンボーナスを前提に組まれている敵の配置の上に、さまざまないやらしい仕掛けがかぶせられていることに気づかされる。ゆっくりゆっくりと頭を混乱に陥れるこれらの仕掛けに対処をし始めたら最後、針の穴をつつくようなパズルを延々と解いているような状態になる。最後までレベルデザイナーとの細かな戦いが組み込まれているのである。

そんな作品が今回、XBLA版の移植としてWindows上で動くのは大変楽しみであったし、現状に満足している。注意点としては、16:9のモニターにそのままオリジナルのゲーム画面を投影すると、画面のほとんどが不使用エリアになり、実に情けない画面となるので、モニターはなんとかして回転させる方法が欲しいということだ。あと、いくらイージーモードがあるからといってハードコア向けの難しいゲームである部分は変わっていない。難易度の高さは承知の上で!
Posted 19 February, 2014.
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24.1 hrs on record (13.8 hrs at review time)
「多分、アーチェリー」

どこかの男二人が、7日間で開発した射的ゲーム。プレイヤー(風船頭男)と、敵(リンゴ頭男)の戦いを描く、多分。

操作単位は両手それぞれの「手首曲げ」「肘曲げ」「肩曲げ」と、「矢保持」である。弓に矢を取懸けるだけでも手順が多く、プレイを始めたてのころは大変奇怪な構えで矢を射ることになる。しかし、一度慣れてしまえば、驚くほど高精度の射的が可能である。難しいのは難しいのだが、射線が画面上の弓矢の状態と一致しているので、不整合の無い正しい学習ができ、プレイするほど、不条理さが薄まっていくのだ。

1人用ゲームはミニゲームの集まりである。どのステージも弓矢の扱いに慣れれていればびっくりするほど簡単だが、そうでなければクリアは絶対に不可能だと感じるだろう。

オンラインマルチプレイヤーゲームも用意されている、マルチプレイが出来るゲームモードには、向かい合って矢を打ち合うだけの初心者処刑用対戦 「チームデスマッチ(Team DeathMatch)」や、アーチェリー関係ないサッカー「ゾッカー(Zoccer)」等がある。これらはなかなか新鮮な経験を提供してくれる。例えば Team DeathMatch では、大抵の試合で相手があらぬ方向に矢を漏らすのをじっくり観察してチャットで揶揄ってからとどめを刺せたり、何もしていないのに"F**k this game"といってレイジクイットしてくる人に出会えたりするので、他に見られない痛快さがあるのである。もちろん、対戦相手が矢の飛ばし方を心得た者ならば、さながら西部劇の決闘のようなアツイ展開が期待できる。まあ、対戦相手が見つかれば、の前提があるが。

注意点として、多分、バグっぽい現象が多い。ステージクリアに必要な標的が自然と画面外に飛んでいったり、対戦で向かい合っている筈の相手が画面内に存在しなかったり、敵が邪魔オブジェクトに勝手に突っ込んで雪崩を起こったことでゲーム開始直後からペナルティを食らったり、たまにゲームにならないのだが、なぜか気にならない不思議な雰囲気(完成度といってもいいだろうか)がある。

総合的に見て、このゲームは、誰にもお勧めできない。ゲームの完成度が低く、ジョークの質も低い、そして価格が高いからだ。しかし、マルチプレイヤーで、友人と二人で笑いながら1時間ぐらい時間を潰すことができる作品であるのは事実で、同種のゲームだろう「QWOP」や、「Surgeon Simulator」に比べても、競技的に遊べる分、ましな作品ではないかと言える。今後セールなどで価格3ドルぐらいになるならば、ネタとして買ってみるのは十分アリだろう。
Posted 18 February, 2014. Last edited 19 February, 2014.
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0.3 hrs on record
一言で言うと、「UFOキャッチャーで外科手術」するゲーム。

画面上の「左手」で道具を掴み、骨肉踊る大手術を行う。
操作単位が指一本毎になっており細かいわりに、出来る事が
「掴んで移動する」だけである。五本指を使う新鮮だが異様
な操作体系で、初回では道具を掴む事すら難しいだろう。
「左手」に対するゲーム上の解釈もおおざっぱだ。ハンマー
を移動させれば、移動線上のオブジェクトを殴ったことになる。
おもしろ可笑しい巻き込み事故は多い。

ビジュアルは良いし、手術を扱うコメディとして直球のネタ
を持ってきているので、友達と一緒にゲラゲラ笑う用途とし
ては最高だとは思う。事実ゲームを始めた瞬間が一番面白い。

しかし「クソゲーすぎて面白い」ゲームを意図的に狙ってい
るのも伝わってくる。土台が破綻しているゲームに対して隠
し要素を余分に入れる事で、リプレイバリューを確保しよう
としているので、冷める要素満載な印象を受けた。そもそも、
最初を除く全てのステージがロックされており、クリア条件
すら隠し要素なのは悪のりがすぎると言えよう。
また、TeamFortress のネタもあまりに印象が強すぎて、ゲ
ーム自体のインパクトの薄まりが早いのも悪い点。

セール時に2ドルぐらいにまで落ちたら買って笑い飛ばすの
は十分あり。現状の10ドル販売は高すぎる。
Posted 18 February, 2014.
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6.1 hrs on record (4.6 hrs at review time)
Early Access Review
「Garry's Mod の製作者が贈る、サバイバルゲーム」のフレコミで宣伝されている作品。
この Rust という作品は、 FPS視点で草原マップを移動しつつ、資源・アイテムの獲得を通して生存努力をするゲームである。このゲームは、Unityのゲームエンジンのを使用して作られている。現状唯一の島マップは、地形が変更できない非破壊環境であるが、素材やモンスターがその上にランダムに出現するので、プレイヤー達はそれらを狩ることで資源を得る。マルチプレイ専用。グラフィックの美しさはそこそこ。ただ、動作は他の同種のグラフィックのゲームに比べて若干重めである。製作陣の一人、 Garry Newman は、 DayZ にインスパイアされてこのゲームを作り始めたと言われている。しかし、もし彼らが DayZクローンを作っているとするならば、現状から判断するに、これは大失敗だ。

ゲームがスタートすると、プレイヤーは島に放り出される。ヘルプもチュートリアルもない。できることは主に4つ。
* ビルディング(建物を組み立てる)
* クラフティング(武器/食料/資材を作る)
* ファイティング(殴る)
* 文字チャットと音声チャット
クラフティングに、ビルディングとは、まるでマインクラフトではないか、まるでTerraria の様ではないか、とお思いかもしれない。残念ながら、現状、このゲームの楽しみはクラフティングには置かれていない。なぜなら...
「素材を集めるのに、常に死ぬ覚悟が必要」
「他人の物は何でも壊せる。そして建物を壊しても、誰にも気づかれづらい」
「プレイヤーを殺して物を奪っても、誰にも気づかれづらい」
「ログアウトしても、動かないキャラクターが世界に存在し続ける」
「キャラクターモデルは1つ。健康な裸の男」
「ミニマップはなく、道に迷いやすい」
...といった、俗に言うマゾ要素がたっぷり入っているからだ。

こういったデザインであるからして、マルチプレイヤー前提の Rust の世界に、あなたの盗賊化を妨いでくれる要素はない。悪のカルマを積む事に対して大きな恩恵があるようにできており、それはまた他のプレイヤーにとっても同様である。結果、善良であったプレイヤーらの意思により「働くより奪え。他人を見たら殺人者と思え」を地で行く、殺伐とした世界が、各サーバに展開されているのだ。

囚人のジレンマを体験できる稀有なゲームである。

他プレイヤーらだけではなく、環境も苛酷だ。ゾンビがあちこちに点在する。オオカミは裸装備にとって手がつけられず、人の居そうなエリアはFallOut よろしく、あらかた放射能汚染済である。デスペナルティは単純明快にアイテム全ロスト。死にやすいこのゲームにおいて、積み上げ要素はクラフティングで使うレシピのみ。たとえ数週間かけて立派なものを作っても、突然の射撃によりわけもわからず全てを失うし、また、次にログインした際に、なぜか裸になっている現象も度々起こる。これらはバグではない。公式サーバにクライアント改造(チート)が多いのもなかなか厳しいプレイ環境の一つといえるだろう。チートだけはいただけない。

開発者らが曰くには、この出来で、完成度は未だ10%程度(2013/07 アルファ版提供開始で、2014/02現在の報 )であるという。彼らの誤算は、こんなゲームに大変人気がつき、早々に良く売れてしまったことだろう。果たしてゲームが完成した暁には、どのような新世界を探検できるようになるのであろうか。たいへんたのしみでわないか。

気になるひとは、 http://playrust.com/ をチェっクしよう!ノリの良い罵詈雑ごんを浴びせられながら発表されたこんごのほうこうせいは、いかのようである!

* ゾンビがいなくなる
* チーターもいなくなる
* アイテム保存場所が作られる
* 友と共同作業できる要素

ひゃっはー
Posted 4 February, 2014.
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44.8 hrs on record (20.9 hrs at review time)
Garry's Mod (ギャリーズモッド)は、Valve 製のゲームに使用されたゲームエンジンの上で動く3Dサンドボックスです。Steamにインストールされたソースエンジン対応ゲーム(Counter Strike: Source, Half Life 2 等)の3Dモデルをそのまま使用できるのが最大の特徴で、マルチプレイヤー環境で見慣れたキャラクターを置いたり、積んだり、建物を建てたり、吹き飛ばしたり、吹き飛ばしたり、吹き飛ばしたりすることができます。

Garry's Mod の Modコミュニティは大きく、古く、Mod の数は膨大です。ドミノ、映画館、カートレース、ゲームセンターなど、クオリティが高いものは少ないものの、時間をかければ何でもできる可能性を感じさせます。オンラインでは、ゲームとして遊ぶための、ゾンビ・探偵・かくれんぼMod等に人気がありますが、日本語のコミュニティはあってないが如しで、一緒にプレイする相手がいない場合は、ゲームとしての魅力は全くありません。

これは、Steam 上に、自分が作る他人と遊べる砂場を提供してくれる貴重なゲームです。特に、他のゲームで使用されたモデルを利用してあれこれできるということに魅力を感じる人にお勧めします。頻繁にセール対象になるので、興味がある人はすこし待って入手しましょう。

※ Garry's Mod をローカルで楽しむためには、Counter Strike: Source若しくは、Half Life 2 シリーズのインストールが最低望まれます。無料ゲームである Team Fortress 2 のインストール後でも、ある程度楽しめるかもしれません。
Posted 4 February, 2014.
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