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129.9 hrs on record (44.6 hrs at review time)
Early Access Review
物語と戦闘が作りこまれている良作RPG

キャラクターを二人選択し、初めのボスを倒すと次のキャラクターが加入し、最大四人のパーティとなる。戦闘やイベントで装備品やスキルを入手して、キャラクターを強化し、時計塔にたどり着くのが目的。

ダンジョンRPGとカードゲームを組み合わせたようなゲームデザインとなっており、戦闘の駆け引きが面白く、色んなパターンをついつい試したくなる。

用意されたキャラクターは20に及び、組み合わせ次第で戦術が広がる。初見で「このキャラ使えないなぁ」と思っていたら、他のキャラと組み合わせたらバケたり、ゲームの仕様を理解してくると強キャラに変貌したり、やりこむほどに色んな面白さが出てくるゲームだ。

当初の目的は時計塔にたどり着くことなのだが、時計塔についてクリアすると新たなボスが登場し、物語も進行していく。同じことを繰り返すことが物語とも密接に関係しており、繰り返し遊ぶことに意義を与えてくれる。

得てしてデッキ構築型のカードゲームやダンジョンRPGは殺戮と略奪のみに特化していて、物語や世界観が空虚だったりするが、本作はそこもしっかりと作りこまれている。物語やキャラクターの存在の重要性を改めて実感させられた。バージョンEA 2.02時点でも十分なボリュームとなっており、値段分は十分と遊ばせてもらい、充実感が得られた。
Posted 5 January. Last edited 6 January.
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16.0 hrs on record (1.8 hrs at review time)
Early Access Review
SWAT4とRainbow6の中間といったプレイ感覚で差別化できている。値段は安い割にCoopマップは9つあり、遊びごたえがある。セール時に700円で購入したが掘り出し物だった。一緒に遊ぶフレンドがいるなら買いのタクティカルCoopシューターだ。

●Coop(PvE)の内容
Coopは最大5人プレイ。テロリストを制圧し、人質を救出するのが目的。
任務内容が評価され、高得点なら新しい任務が解放されていく。高得点を得るには敵を投降させることが重要。敵だからといって、いきなり射殺すれば減点となる。Xキーで敵に呼びかけ、銃を手放してしゃがんだら拘束できる。しかし、敵がこちらの呼びかけに応えず、射撃してきたら敵意があると見なし、射殺しても構わない。

ゴム弾やテーザーなどの非殺傷武器はない。ハートビートセンサーやスティッカムもない。照準器、消音装置の変更はできる。

・罠は解除できる。
・リーンできる。
・ラペリングでベランダから突入できる。
・ブレーカーを落とせば暗所を作り出せる。
・音の定位や反響がおかしく、臨場感を削ぐ。
Posted 26 June, 2021.
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2
13.7 hrs on record (3.9 hrs at review time)
Early Access Review
・広いマップでミッション遂行
最大三名でプレイ可能。人数による難易度調整はなく、ソロプレイは厳しくなる。
現時点でミッションは6つ実装されている。ミッションを始める前に開始地点を選べる。
マップは約2km四方の広さでエリアが分けられている。エリアは分断されていないので、もし北で開始したとしても歩いて南の地方へ横断できる。
ミッションにもよるが目的地が複数用意されているものがあり、簡単なエリアで達成するか、それとも難しいエリアで達成するかを選べる。
難しいエリアは敵の出現が多い、リスポーン不可などの厳しい条件が設定されている。
道中にはサブミッションも用意されており、やるかどうかは自由。クリアすると報酬が増加する。
メインのミッションを達成したら脱出地点まで行き、輸送機が着陸するまで生存できればクリアとなる。ミッションにもよるが一回のプレイは10~30分程度。

マップは結構広く、自由に行動できるものの、オープンワールドとは異なる。
従来のオープンワールドではメインミッションをクリアするのも目標の一つだが、NPCとの会話や車両による長時間移動の要素が盛り込まれ、各要素が地続きで繋がっている。
本作ではそれらが省略され、ミッションクリアこそが目的であり、区切りがきちんと用意されている。

・敵は恐竜のみ
突っ込んでくるタイプ、液体を飛ばしてくるタイプ、透明になるタイプ、装甲に覆われているタイプ、大型恐竜など、10種類程度用意されている。
AIの思考や動きに安っぽさはなく、きちんと作られている。インディーゲーにありがちな敵が一直線に追ってくるだけの安っぽい戦闘ではない。
基本的に恐竜は肉弾戦のみでこっちは銃撃なので戦闘の展開が代わり映えしない。
敵は道中に配置されており、なにかイベントがあるとウェーブ(湧き)が発生する。
敵とある程度の距離を取っていれば見つからないが本格的なステルスの要素はない。

・攻撃方法が異なるプレイキャラクター
プレイキャラクターは4人。メイン武器とスキルが異なる。出撃時に装備を変更可能。
アイテムは弾薬パック、グレネードなど。支援要請は爆撃支援と弾薬支援かを選べるが一人は弾薬支援を持っていった方が良さそうだ。
弾薬支援は屋外なら何回でも要請できる。
ヘルスが無くなるとその場で倒れるが自己蘇生または他プレイヤーからの蘇生が可能。
死んでもリスポーンができる為、ゲームオーバーにはなりづらい。

・豊富な武器のアップグレード
ミッションをクリアすると報酬(ポイントと素材)がもらえ、その報酬で武器のアップグレードが行える。
アップグレードは武器毎に安定/威力/命中の三つのスキルツリーがあり、各アップグレードを行うことでダメージが上がったり、集弾性が高まったり、サイトが変更可能。
プレイヤーのレベルに応じて新しい武器も増えていく。

○初感~想像していたよりも良い。アタリの方の恐竜ゲー
この開発メーカーの前作「Genelation Zero」は個性的な部分はあったものの、うまくまとめきれておらず、バグも目立ち、欠点が多かった。
今作は方向性がきちんとまとまっており、バグもなく、アーリーアクセスの段階ながらしっかりと遊べる内容に仕上がっている。
複数回遊べる内容ではあるもののメインミッションは6種類な為、そこが物足りない部分だ。
また、ソロプレイ時の難易度調整は無く、ソロプレイは薦められない。フレンドと二人で遊ぶくらいがちょうど良い難易度という印象。
少なくともGenelation Zeroよりかはオススメできる。

良いところ
+恐竜の動き,アニメーションの質が高い
+銃撃感,サウンドが爽快
+広いマップを自由に行動できる
+メインミッションの内容がそれぞれ異なり,差別化されている
+武器のアップグレード,やりこみ要素が豊富
+ロード時間が短い。バグがない

改善してほしいところ
-敵のバリエーションが少ない。似たような戦闘展開
-メインミッションが6種類で少ない
-ソロプレイでは遊びづらい
https://youtu.be/kNXi-nNI0O4
※数時間プレイした暫定的な感想になります※
Posted 14 October, 2020. Last edited 14 October, 2020.
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2
8.9 hrs on record
火力を増して帰ってきたサム

Jewel of the NileやLegend of the Beastから数えて、約8年ぶりとなるシリアスサムの新作。時系列は一番初めの物語なので新規プレイヤーにも入りやすい。結論から言うと、Serious Sam 3: BFEをベースにして、評判の悪かった敵・パズル・環境を抜き、重火器二丁持ちで火力を上げた内容となっている。

良かったところ

火力マシマシの二丁装備

スキルの選択で二丁装備ができるようになるとオートショットガン+デバステーターとか、キャノン+ミニガンといった凶悪な組み合わせで同時に攻撃ができる。今作では一度に登場する敵が多い為、いかに素早くさばくかが重要。そんな局面で二丁装備が活きる。

今までの作品では基本的に一つしか装備できなかった為、敵に詰められると爆発系の武器が使用しづらく、敵に合わせて武器を切り替えるのが面倒な部分もあった。それが二丁装備により解消されている。敵に詰められた時は連射武器、遠い敵は爆発武器など、遠近の攻撃を同時に行えるようになったのも良い。

同じ武器を装備することもできるのでミニガン二丁持ちでカミカゼの大群をなぎ倒すとか、デバステーター二丁をぶち込みまくるといった豪快なプレイを可能にしている。二丁装備はこのゲームのデザインに適しており、改善といっていいだろう。

飛び散る肉片

敵を倒した時の肉片の飛び散り方はシリーズトップクラス。重火器で敵をなぎ倒すのがとにかく爽快。

キリが良い波状攻撃

冒頭から今までにない量の敵が登場し、新世代のテクノロジーで圧倒してくる。さすがに敵が多すぎてはゲームが成立しないので演出的な使い方になっているものの、盛り上げ方はうまい。今までのシリーズに負けず劣らずの大群と戦うことになるが、2やBFEのラストのようなだらだらとした波状攻撃がなく、スパッと戦闘が終わるのでテンポが良い。

過去作のウザい敵がカット

どの作品にもゲームデザインに適さない敵が存在し、プレイヤーから評判が悪かった。具体的には即着弾のショットガンゾンビやショットガンクローン、拘束してくるウィッチブライド、テンポが悪いスペースモンキーなどだ。ショットガン系の敵は評判が悪い癖に複数の作品に登場してきたものの、ようやく抹消された。

豊富なロケーション

過去作は似たようなロケーションで延々と戦い、代わり映えがしなかった。2はバリエーションは多いものの、狭くてぶつ切り。今作は様々なロケーションが舞台となり、新しいステージ毎に気分を一新させてくれる。おまけに過去作で不評だったウザいパズルや真っ暗闇やアスレチックがない。

個性豊かなキャラクターとB級ムービー(褒め言葉)

地球防衛軍との掛け合いが多く、シリアスなギャグ満載。各地を転々として戦う様はロードムービーのようで各登場人物のキャラがしっかりと立っていて、ムービーを飛ばさずに楽しめた。ムービー中のアニメーションや日本語翻訳の品質は怪しい部分が目につくがそれもB級的な雰囲気を醸し出すのに貢献している。

イマイチなところ

迷彩する敵

フォトリアル寄りのアートデザインなのだが一部の敵が背景や影に紛れ、視認性が悪い。過去作はだだっ広い砂漠やシンプルな構造の遺跡ステージで敵を発見しやすかったが今回はオブジェクトが多く、敵を見落としやすい。雰囲気よりも戦闘重視のゲームなのでここはマイナス。

テンポが悪い敵

素早く移動して狙いづらいドローン、無敵状態のあるバンパイアは戦闘のテンポを落としている。ウィッチブライド並のウザい敵が登場しなかったのが救いだ。


アモパックが存在しない

過去作には全ての弾薬を増やすアモパックというアイテムが存在した。要するに全部の弾をやるから好きな武器で遊べというアイテムだった。それが今作には無く、しかもマップに応じてここはこの武器で戦えと強制させるような弾薬の配置となっている。せっかく二丁装備で火力を増したにもかかわらず、好きな組み合わせでは戦えない場面がある。

COOPで武器がリセットされる

サブミッションをクリアすると強力な武器や装備が手に入るのだがCOOPでは毎回リセットされ、引き継ぎができない。後半で普通に拾えるならばいいのだが一部の武器は拾えないのが残念。

武器が多すぎて選択が混雑

武器の種類は今までで一番多い。色んなおもちゃが増えているのは良いのだが選択するのが大変。二丁装備でより混乱する。サークルメニューで武器選択をできるようになっているものの、戦闘中に選択するのは難しく、根本的な解決にはなっていない。

二丁装備の集弾性が悪い

二丁装備中は一部の連射武器の集弾性が著しく下がる。二丁持てる代わりに狙いづらくするというゲームデザインは分かるものの、弾薬数にめちゃくちゃ余裕のあるゲームではない為、一丁と二丁を持ち替える手間や武器選択の混雑さを増している。

だだっ広いだけで戦闘密度の薄いマップ

一部のマップはものすごく広いが敵の密度が薄く、マラソンゲームと化す。乗り物があればいいものの、登場しないところもあり、無駄に移動に時間を費やされる。

これは間違いなくシリアスサムだ

このシリーズはここは良いけどここは……という賛否両論を常に孕んだ作品であり、今作にも当てはまる。敵の量の多さを二丁装備で解決しようとする脳筋的な方向性は支持したい。バカみたいな大群に向かって弾を撃ち込み、肉片に変えていく光景はまさにシリアスサム。伝統を守りつつも新たな要素も取り入れていくCroteamを私は応援したい。しかし、BFEから4が出るまで余りにも長かった。2の後の話はいつ出るんですかね……。
Posted 26 September, 2020.
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1.6 hrs on record (1.5 hrs at review time)
想像を掻き立てる現代ホラー

2019年から精力的にホラーゲームをリリースしているChilla’s Artさんの新作。深夜のコンビニが舞台、バイト中に不思議な事件に巻き込まれることになる。

Chilla’s Artさんの製作するゲームジャンルは大きく分けて二種類存在する。1つ目は妖怪や化け物から追いかけられるスリラー、2つ目はいやーな雰囲気でじわりじわりと心理的な圧迫感を与える現代ホラー。今作は後者の路線となっている。

まずは家でコンビニ飯を食べ、夜の住宅街を抜け、コンビニへ出勤することになる。今回は主人公の日常がしっかり描かれている点にも注目したい。じめじめしたアパート、薄暗い夜道、煌々と光るコンビニの明かり。「こういうのあるよなぁ……」というシチュエーションが満載だ。何気ない日常、生活感が描かれることで没入感も高まる。

バイトをしていると、もちろん買い物客もやってくる。なにかあるんじゃないか。ヤバいやつじゃないかと思わず疑心暗鬼に陥り、一人一人を凝視してしまう。ワンオペと深夜という状況が想像を掻き立て、いやーな雰囲気の中でバイトを続けなければならない。

ゲームのボリュームは今までで最長。「おかえり」が約20分、「事故物件」が約40分、「犬鳴トンネル」が約1時間、今回は1時間半に及ぶ。第一夜、第二夜という風にチャプターに分けられており、先の読めない展開も魅力的だ。

問題はエンディングの仕様だろう。選択によってエンディングが変化するのだがこのゲームにはセーブがなく、もう一つのエンディングを見る為にはまた始めからやり直さなければならない。

せっかくチャプターで分けられているのだから、そこからやり直しが可能であれば遊びやすかったのではないかと思う。ちらずあーとさん、赤マントや雪女はセーブがなくてもいいですけど、こちらの路線はチャプター機能かセーブ機能を入れませんか?(提案)
https://youtu.be/M6yKmT1VOW0
Posted 19 February, 2020.
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3
2
466.8 hrs on record (10.0 hrs at review time)
Early Access Review
※早期アクセスで20時間プレイし、全クリアした感想です。

高難度で緻密な協力を必要とされるCOOP FPS
しゃがみ歩きで進みながら敵を一匹ずつ倒し、じっくりと進めていくステルスゲーム。弾の数が少なく、補給もあまりできないので基本的に銃をバンバン撃って敵を倒していくようなFPSではない。

重要な扉を開ける際にアラームラッシュが発生し、大量の敵を相手にしながら耐え忍ぶ局面もある。その際はガンガン撃ちながら敵に応戦していくことになるがソロプレイで応戦するのは相当難しい。最低でも三人くらいは集めてプレイすることを進める。現時点ではマッチメイキング機能はなく、フレンドとしかプレイできない。

敵の配置はランダムな為、状況に合わせてどうするかを考えながら攻略するのが非常に楽しい。フレンドとボイスチャットで話しながら思考していく瞬間がこのゲームの醍醐味だ。難しい局面をフレンドとの協力で乗り越え、達成感を分かち合おう。

ワンプレイが30分~1時間と長く、ずっと緊張を強いられる。少しのミスで敵の集団に襲われ、全滅させられることも少なくない。根気強いステルスプレイが好きな人にオススメだ。

まだ早期アクセスの為、チュートリアルが不足している。このゲーム特有のテクニックは何度も根気強くプレイして覚えていくしかない。初めはあんなに苦戦した場面も流れさえ知っておけばスムーズにクリアできたりする。自分の成長をしっかりと実感できる所もこのゲームの良さの一つだ。

フレンドとの協力が必須、流れを知っていないと厳しい。要求は高いがその分、クリアした時の達成感も高い。COOP好きには是非勧めたいタイトルである。

・早期アクセスの攻略情報[fpsunknown.com]

○最後のミッションD1をクリアした配信
https://youtu.be/M_0vW25oTbY
Steamグループゲーミングチャイルドでは、一緒に遊べる GTFOメンバーを募集します。また同キュレーターでは、新作やレビューをほぼ毎日あなたのアクティビティにお届けします。メンバー登録、キュレーターのフォローをお待ちしています。
Posted 9 December, 2019. Last edited 13 December, 2019.
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21.1 hrs on record (10.3 hrs at review time)
・前作を踏襲したゲームデザイン
ダークソウルに影響を受けたSFアクションRPG「The Surge 2」。部位攻撃、インプラント装着による強化、強化外骨格による軽快なアクションなど、基本的な部分は前作を踏襲している。前作と異なる主人公なので今作から始めてもプレイに支障はない。回復アイテムの仕様が変更になったことで雑魚敵戦はゴリ押しが効き、前作よりも死にづらいゲームデザインとなっている。

・豊富な装備品
装備は前作よりも種類が豊富で序盤から様々な選択肢が用意されている。重厚な装備で一撃特化か、軽装でチクチクと攻めていくかはプレイヤー次第。難しいボス戦も装備を見直すことですんなりいけるようになったりする。

・部位攻撃で装備強化
装備は敵の部位を切断することで入手できる。新しい装備を見かけたらその部位を攻撃して、フィニッシュ攻撃で切断していくといいだろう。強化素材も一緒に手に入る。

・迷いやすく、分かりづらい進行
舞台は病院、市街地、港、動物園など多岐に亘る。様々なショートカットが用意され、高低差のある構造になっているがそのせいで迷いやすい。手持ちの地図がなく、自分がどこにいて、どの方向に行くべきかが分からず、同じようなところを行ったり来たりすることも少なくない。自分で探索していく面白みがあると考えることもできるが方向音痴の人にはつらい部分だ。

・攻撃して回復
前作は休憩地点に行くと回復アイテムが満タンまで補充されるシステム(ダークソウルのエスト瓶)だったが今回は回復アイテムの仕様が変わった。敵を攻撃するとエネルギーが溜まり、そのエネルギーを消費して回復アイテムに変換できる。うまく攻撃を当て続ければ回復アイテムが尽きることはない。ただし、休憩地点に行っても回復アイテムが満タンまで補充されない為、ボス戦に挑む際に補充するのが面倒になっている。

・ドローンによる遠距離攻撃
弾を消費してドローンによる連続射撃が可能になった。与えるダメージはそこそこ強く、部位破壊に役立つ。激しいボス戦で安全に部位ダメージを与えたい時にも有効。ドローンは何種類もあり、配置型のタレットなども用意されている。弾は雑魚敵から補充できる。

・形態変化する巨大ボス
巨大なボスとの戦闘は今作も健在。体力に応じて形態変化し、攻撃パターンが変わるようになっている。雑魚敵ではまず死ぬことはない本作だがボス戦では何度も死ぬことになるだろう。

・追加されたオンライン要素
前作はオンライン要素は無かったが今回はマップ上にメッセージを置いたり、プレイヤーを殺した敵には敵討ちという名前が付くなど、緩いオンライン要素が追加されている。共闘や侵入の要素はない。

・10時間プレイしての初感
10時間プレイして二体目の巨大ボスを倒した所まで進んだ。雑魚戦では死ぬことがほとんど無く、そこが前作とは大きく異なるところだろう。死にゲーの印象は薄まっている。道に迷いやすいところは相変わらずでここはもう少し改善して欲しかったところだ。戦闘の駆け引きやアクションは丁寧に仕上がっており、アクションゲームファンにオススメしたい。

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☆20時間かけてクリアした感想

・物足りないボス戦
序盤の蟹、中盤の恐竜など、初めは巨大なボス戦が山場に作られている。しかし、中盤以降は色変えバージョンと人型のボスばかり。後半は納期が足りなくなったのでは?と疑う出来だ。

このゲームが影響を受けているダークソウルでは20体ほどのボスが用意されているのが当たり前。それに比べるとボリューム、死闘感が物足りない。複雑な道中と雑魚戦が続き、新鮮味が薄れてくる。

・強化すればゴリ押しできる
これは長所とも短所ともいえる。後半は便利な強化アイテム(インプラント)がたくさん手に入り、これをうまく組み合わせることで生存率はグッと上がる。

序盤は回復アイテム不足に泣くことが多かったが後半は回復アイテムに物を言わせたゴリ押しプレイが可能。もし、つらい場所があっても、レベルを上げて体力をもりもり積めば死ぬことはない。アクションが苦手な人にも優しい作りとなっている。

・カッコいいアクションと死にゲー感をカジュアルに楽しめるアクションRPG
ダークソウル系の高難度のように見えるがそこまで難しくないゲームだ。アクションやアニメーションの質はとても出来が良い。カッコいいアクションを楽しみつつ、カジュアルに死にゲーぽい雰囲気も味わえる。

・レビュー/感想動画
https://youtu.be/dtczIxnFhsY

・プレイ動画
https://www.youtube.com/watch?v=wb3as20Z0js
https://www.youtube.com/watch?v=MkxA-0OunX4
https://www.youtube.com/watch?v=xfWCAGTu4zg
https://www.youtube.com/watch?v=X1vJZs4251E

・ブログ記事
・The Surge 2 – 死にゲーではなくなったSFアクションRPG(1)雑感記事 [fpsunknown.com]
・The Surge 2 - ボス戦が物足りないSFアクションRPG(クリア感想) [fpsunknown.com]
Posted 26 September, 2019. Last edited 27 September, 2019.
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2 people found this review funny
29.6 hrs on record (28.4 hrs at review time)
・魅力的なキャラと起伏に欠けた物語
不思議シリーズ第一作目。天涯孤独の少女ソフィーが喋る本のプラフタと出会い、プラフタの記憶を取り戻しながら一人前の錬金術士になる物語。

登場人物は基本的に善人揃い。いつものアトリエシリーズのようにほんわかした雰囲気で優しい物語が綴られていく。プラフタの記憶が話の主題ではあるが物語が大きく動き出すのは終盤で、面白くなってきたと思ったら一瞬でエンディングを迎える。クリアまで25時間。

今までのシリーズは時間制限付きの目的によって、プレイヤーを誘導していたが今回は時間制限がない。時間制限がないことで自分のペースで進めることができ、時間消費を計算せずに一つずつ物事を完了させていけるのは利点とも言える。だが、展開がゆったりとしすぎている感が否めない。プラフタが重要な記憶を取り戻すまでは目的らしい目的も見えず、先へ進めるための原動力に欠けている。

新シリーズの一作目ということもあり、時間制限を無しにすることで初心者にもとっつきやすい内容にはなっている。しかし、プラフタの記憶以外になにか成すべきことがあったり、興味を抱かせるような謎があればもっと深みが増したのではないかと思う。物語が進むに連れてプラフタの素性も明らかになっているがそこもあっさりとしすぎている。

・プラフタの記憶が道筋
プラフタのレシピは虫食い状態となっており、「○○すれば思い出すかも」というヒントだけ表示されている。そこから推測して素材を集めたり、オブジェクトを調べることでプラフタが記憶を思い出し、錬金術のレシピが増えていくのは面白いシステムだ。

今までは調べる必要の無かったオブジェクトや場所もこのシステムによって見て回る必要性が生まれている。ヒントが具体的すぎて作業的な側面も感じずにはいられないが漠然としすぎているのも考えものだし、今まで無かった取り組みとしては評価できる。

・昼夜で違った顔を見せるフィールド
移動は全体マップから各フィールドに入っていく方式。トトリやメルルのアトリエでお馴染みのシステムだ。

昼夜のサイクルが実装され、素材を拾ったり、マップを移動したり、敵と戦ったりする度に時間が進み、風景も変化していく。夜にしか出てこないモンスターや素材など、昼夜を活かした工夫も凝らされている。

アーランドシリーズのカメラは固定だったが、今回は右スティックで視点を自由に回転できる。固定カメラでは奥行きや手前が見づらいことがあったがそこが改善された。フィールドの広さはアーランドシリーズから変わらず、見えない壁が多く、かなり狭い。せっかく昼夜が導入されたのだからもう少し自由にフィールドを歩けてもよかったかもしれない。

・ターン制でランダム要素が増した戦闘
戦闘はターン制に変更。1ターン毎に仲間と敵の攻撃が繰り返される。アーランドシリーズのような敵に出番を回さず、ずっと自分のターンという風な戦術は取れなくなった。

アシスト攻撃やアシスト防御は勝手に発動し、任意で発生させることはできない。勝手に攻撃が連携技になって、派手なラッシュが続いたりするのだが自分が介入する余地がないので置いてけぼり感が強い。アーランドシリーズよりも戦闘にランダム性が増し、しっかりとした戦術を組みづらくなった。

敵は強めのバランスに設定されている。装備の更新が進まないこともあり、何戦かすると瀕死、強力な敵に初見で殺されることもある。それに加えて敵が5匹くらいのグループで現れることも少なくない。序盤はソフィー以外の仲間にも攻撃アイテムを持たせて、しっかりとダメージを与えていかないと厳しいバランスだ。

中盤辺りから装備が充実し、戦闘の難度は下がってくる。今回はイージー・ノーマル・ハード相当の難易度設定が用意されているので自分で調整するのも手だ。難易度設定によって素材の質も変わってくる。

・歴代最高?パズルのような調合
調合はアーランドシリーズからガラッと変わった。今回は見た目も完全にパズルだ。錬金釜は正方形のパネル(4×4、5×5マスなど)になっており、そこに素材のブロックを配置していく。素材はテトリスのブロックのような形になっていて、重ならないように綺麗に並べるとボーナス点が入り、調合品の能力がより高まるというシステム。

素材毎に形が異なるのでどうやってうまく並べて、高い能力を得るか。試行錯誤が楽しい。今回は調合品を作りたくて調合するというより、パズルが面白いから調合するという本末転倒レベルで中毒性がある。アーランドシリーズの調合は計算ドリルを解くような感じが強かったが今回はテトリスやパネルでポンのような直感的なパズル的面白さがあり、ついついやってしまう。

・時間制限がなく、ゆっくりと楽しめるアトリエ
毎回、なにかしらの変更を加えて差別化を図っているシリーズだが今回はパズルのような調合システムと時間制限無しが大きな特徴だ。キャラクターのデザインも魅力的で3Dモデルもよくできているが物語には深みが足りていない。

今回の物語のテーマは目的と手段だ。ソフィーは他人の願いを叶える為に錬金術を活用し、その気持ちが自信の成長に繋がった。一方、錬金術士の中には錬金術を使うことが目的となり、他者を犠牲にするのを厭わなくなったものもいる。

我々も普段生活している中で目的と手段を混同し、道を見失うことが多々ある。生きていく為に仕方なくやっていたことがいつしか目的となり、他のモノを犠牲にしながら一つのことに固執し、孤立してしまうことも少なくない。大事なのは視野を広げることだ。

我々には可能性がある。たとえ一つのことに失敗したとしても他の方法で補えたり、創意工夫によってよりよい解決に導くことも可能なのだ。自分のことを信じ、他者を愛し、信じ合い、支え合うことで叶えられる願いもある、ということをソフィーのアトリエは言いたいのかもしれない。多分、そういう意図は100%ないと思う。

・ソフィーのアトリエ ~不思議な本の錬金術士~ 感想 – 目的と手段と可能性(クリア) [fpsunknown.com]
Posted 22 June, 2019. Last edited 22 June, 2019.
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26 people found this review helpful
5 people found this review funny
36.6 hrs on record (35.9 hrs at review time)
・三部作の集大成となるが後半はやや尻すぼみ
アーランドシリーズの第三作目。小国の姫メルルが錬金術師のトトリと出会い、錬金術の力で王国を発展させていく物語。二作目の主人公だったトトリが今回は師匠、仲間として手助けしてくれる。

二作目では未成年だったトトリも今では成人し、頼れるお姉さんとして描かれているのが微笑ましい。一作目の主人公ロロナに至っては30代に突入し、時間の流れの恐ろしさを実感させる。

異なる主人公を用意して、三世代の錬金術士の成長を描いているのがこのシリーズの特徴であり、魅力である。多方向から描くことで見えてくるものも異なり、厚みも増すのだ。主要な人物の半分くらいは過去作からの登場キャラ。一作目、二作目を継承した上での三作目なので一から順番にプレイした方が物語は楽しめるだろう。

ほんわかした世界観と個性豊かなキャラクターの掛け合いは今作でも健在。登場キャラが増え、会話イベントは今まで以上に豊富だ。しかし、メインのストーリーは盛り上がりに欠ける。トトリを主役として家族の物語を深く描いていた二作目に比べると今作は後半がアッサリとしていて、これで終わり?という感が否めない。

・依頼の期限がさらに緩和
一作目のロロナの目的はアトリエの存続。二作目のトトリは母親探し。三作目のメルルは王国の発展。主人公の立場やテーマは異なるが基本的には敵を倒し、素材を集め、調合し、依頼をこなしていく、いつもの流れだ。王国の発展といっても依頼を完了させていけば評判が高まり、勝手に人口が増加していく。

難易度は一作目よりも易しく、さらにとっつきやすくなっている。一作目の主目標と副目標には三ヶ月という期限があり、ギルドで受領できる依頼にも納期が設定されていた。主目標自体は簡単な内容だったものの、その他のノルマに追われる窮屈さが存在した。

今作でも主目標には期限がある。一年で5000人、二年で15000人に人口を増やすなどだ。ただし、これはものすごくゆるいノルマ。普通に依頼をこなしていたら、いつの間にか達成している。

また、副目標、その他の課題や酒場での依頼には期限が設定されなくなった。一作目、二作目では安易に依頼を引き受けたものの、いつの間にか期限超え、移動時間の見積りを誤って失敗ということもあったのだが今回はそういった圧迫感から解放されている。とりあえず依頼を引き受けておいて気が向いた時に達成することが可能になった。

・難しすぎず、ほど良い難易度
戦闘に関しては一作目と二作目の中間の難度で、システムは一作目(ロロナのアトリエDX)と共通。一作目の序盤はロロナのゴリ押しで突破できた。二作目は装備やアイテムの充実に時間を要して中盤を超えるまでは厳しい状況を強いられた。今回は初めから範囲攻撃可能な仲間が加入し、メルルはアイテムをきちんと使っていけば苦戦しない難度に抑えられている。

トトリ先生は範囲攻撃の上に攻撃力も高く、雑魚を一掃できる。前作でお世話になったアイテム複製スキル「デュプリケイト」を初めから習得しており、頼もしい。早い段階から前作のキャラがどんどん加入するので、選び放題で誰を連れて行くか迷うくらいだ。仲間選択の自由はシリーズ中で一番高く、戦術の幅が増えている。

マップの移動はすごろく形式で、戦闘や採集毎に日数が経過する二作目のトトリ方式を採用。二作目では行く必要性のないエリアがたくさんあったのだが今作では課題が各エリアの探索に設定され、エリアを見て回る必要も生まれた。一作目と二作目の折衷だ。

課題をクリアすると砦や農地ができたりと王国の発展を外見でも実感させる作りになっており、一作目からの改良も見られる。

調合システムやUIは一作目と共通。一作目をプレイ済なら違和感なく入れるだろうし、二作目の使いづらいUIにうんざりした人も今回は安心の出来だ。

・初心者にも遊びやすい三作目
三作目だけあって遊びやすさを配慮した内容に仕上がっている。窮屈さを感じた一作目、放任が過ぎた二作目から軌道修正し、バランス良くまとめられている。

物語のテーマは国の発展と錬金術になるがこの2つをかけ合わせたことにより錬金術とはこの社会にとってどういうものかを分かりやすく表現している。一作目の時は錬金術の必要性がそこまで深く描かれておらず、王国の手に余るような扱いだった。二作目でも冒険が主題で錬金術はさほど重要なものではなかった。

しかし、今作では姫としての責務を自分のやりたい錬金術で実現させていく、仕事と生活の調和と自己実現を描いたものとなった。自分のやりたいことを突き詰めれば仲間が増え、社会は発展し、生活は彩っていくという夢のような物語だ。

誰だってなにかしらの夢、やりたいことがある。だが、現実を生きていく上でやりたくないことをしなければ生きていけない人もいる。むしろ、過半数はそういった人で、この社会が成り立っていると言っていい。

重要なのは夢と現実をどう紐つけるかだ。メルル姫は錬金術の素養はあったものの、その活かし方は分かっていなかった。それを執事のルーフェスが社会の発展へと結びつけたことによりうまく回り始めた。どんな夢のような技術も使い方を誤れば無用の長物に過ぎないのだ。

自分のやりたいことをやるのは大切。でもそれを活かす方法を考えるのはもっと大事。自分が自分らしく生きていけるよう考えよう、ということをメルルのアトリエは言いたいのかもしれないし、そういう考えはないかもしれない。100%そういう意図はないと思う。※ノーマルエンド35時間でクリア。

・メルルのアトリエ ~アーランドの錬金術士3~ DX 感想– 自己実現の物語(クリア)[fpsunknown.com]
Posted 15 June, 2019. Last edited 15 June, 2019.
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・アトリエ初見には厳しい
本編ノーマルクリア。25時間。パッと見は前作のロロナのアトリエと似通ったゲームのように見えるがプレイフィールは別物。目的が明確で戦闘が簡単だったロロナとは違い、トトリは目的が漠然としていて、戦闘も厳しい。

これは方向性の違いであって、どちらが上か下かの問題ではない。どちらが好きか、苦手か。合うか、合わないかの話だ。初めてプレイする人はロロナのアトリエの方がチュートリアルが充実していて入りやすいのではないだろうか。

・母を探す冒険
見習い錬金術士のトトリが行方不明の母親を探すために冒険者を目指すところから始まる。前作の主人公だったロロナはトトリの師匠として登場し、話が繋がっている。主人公のトトリ目線でイベントは進むものの、前作のキャラクターが数多く登場する為、ロロナをプレイしておいた方がより楽しめるだろう。

アトリエシリーズの特徴と言えばほんわかしたファンタジー世界である。今作もキャラクターの掛け合いが楽しい。ロロナは錬金術の先生になったものの、相変わらずのマイペース。シリアスになりがちな雰囲気を良い意味でぶち壊してくれる。

しかし、母親探しというテーマ上、シリアスな場面が前作よりも増えた。家族の関係性が深く描かれているところもロロナのアトリエと異なる部分だ。前作でもロロナの両親は出てきたものの、存在感はほとんど無かった。それに対して今回は家族を通じて生死の問題に踏み込んでいる。

個人的には前作のギャグ強めの掛け合いも好きだったが、今回のシリアスな場面の導入も差別化という意味ではうまくできているのではないかと思う。シリアスといってもアトリエらしいほんわかした雰囲気や日常描写が基調となっており、シリアスになりすぎず、悲劇と喜劇のバランスが保たれている。

・洗練されていないシステム
ロロナのアトリエは何度かリメイクされていることもあってか、UI(ユーザーインターフェース)が洗練されていた。トトリでもそれと同じか、あれ以上のUIを期待していたものの、どうやら古い仕様のままで改良されておらず、ロロナのアトリエよりも使いづらい。

アイテムがページ毎に分かれておらず、ソートやフィルタ機能も最低限という形でアイテム選びが面倒。コンテナの容量もロロナは1999個で、トトリは999個までとなっている。

アイテムを選択する際に軽いディレイがかかっており、動作がワンテンポ遅れ、軽快さに欠けるのもつらい部分だ。私はロロナのアトリエDXからプレイし、その使いやすさに慣れてしまった為、余計にストレスに感じてしまった。

自由だが漠然とした目標
ロロナのアトリエでは3ヶ月毎に目標が設定され、行ける範囲やできることが順番に増えていき、段階を踏んで一つずつ覚えていく形だった。なにをやればいいかが明確になっており、初心者にも分かりやすい。

しかし、逆にやらなければいけないことが細かく決まっていたので窮屈さを感じるところでもあった。

トトリのアトリエでは行方不明の母親探し、3年間で冒険者レベルを一定まで上げる以外の目標は設定されていない。どういう手段で冒険者レベルを上げるかは個人に任されており、自由度は上がったといえる。

しかし、どのくらいの依頼や冒険をすればそのレベルまで上がるのかが分からず、見通しは立たない。母親探しの目標も不明瞭だ。

そのうえ、戦闘のバランスがロロナと比べて厳しい。特に装備やアイテムが整わない序盤~中盤は雑魚戦ですら苦戦し、簡単に全滅する。ロロナが物理でゴリ押しできた前作とは大違いだ。

ロロナのアトリエでは街から各マップへ直接移動する形式だったが今回はすごろくのような形式となっており、冒険している感じが強調された。各ダンジョンには階層がない代わりに一つのエリアが細かく作り込まれている。

ロロナのアトリエでは後半のダンジョンの階層が多く、探索に時間がかかりすぎる部分があったがそこが解消された。ただし、ここに関しても良いか悪いかの問題ではなく、どちらのスタイルが好きか、嫌いかによる。

採集や戦闘による時間経過の要素が追加されており、素材を採集する毎に半日、戦闘はターン数に応じて時間を消費する形式となった。ロロナのアトリエでは時間消費が無かったのであるものは全部拾い、出てくるモンスターを全部倒して経験値稼ぎもできた。

今回は無駄な時間消費を防ぐ為、必要なもの以外は取らない。必要のない戦闘はやらないことが攻略の鍵となる。そのためお金は参考書を買うのにカツカツで、見通しが立たず、経験値稼ぎがやりづらいので余計に戦闘がつらいという悪循環に陥る。

自由でも初心者は自由に振る舞えない
アトリエ ~アーランドの錬金術士1・2・3~ DXを購入し、その順番にプレイしているのだがパッと見は同じように見えていても、実際にプレイしてみると印象が大きく異なる作品だった。続編ものというと前作プラスアルファという作品が多い中で、トトリのアトリエはしっかりと差別化が図られている。

ロロナのアトリエよりも自由度は高いものの、見通しの立たない目標があり、採集や戦闘の時間消費も相まって漠然とした不安感に襲われるデザインだ。ロロナがノルマに追われる社員だとすると、トトリは人生の縮図ともいえるかもしれない。ある意味、現代社会の再現でもある。

我々は自由なように見えて、実は自由に振る舞っていないことは多々ある。既存のルール、考え方、周りの環境に影響され、漠然とした将来の不安を抱えながら大きな選択をできずに同じ場所に留まり、視野を狭窄して命を絶つことさえある。

しかし、勇気を出して一歩を踏み出せば新しい世界が見えてくるかもしれない。この世界はあなたに可能性をもたらしている。だが、自分で選択するということはそこに責任が伴うということだ。あなたにその一歩が踏み出せるか。ということをトトリのアトリエは言いたいのかもしれない。多分、そういう意図は100%ないと思う。

・トトリのアトリエ ~アーランドの錬金術士2~ DX – トトリは人生(クリア) 感想[fpsunknown.com]
Posted 8 June, 2019.
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