日本神話風な世界で米を作って強くなる3DアクションRPG。
ダンジョン探索より稲作がメインとなっている。※稲作の説明は後述
稲作は単なるミニゲームではなく、かなり本格的で手間も時間もかかり作業感も強い。
最初から最後までひたすら稲作をやるので人を選ぶゲームだと思う。

ゲームの流れは、稲作の合間にダンジョン探索をして素材集めやイベントをこなしていく。
時間の概念があり、夜になると視界が悪くなり、敵が強化される。
なので、探索中に夜になったら拠点に戻るのが基本になる。
この手のゲームにしては素材が集まりやすいので作業感が余りなかった。
あとワールドマップで各ダンジョンで採れる素材が見れるのが便利だ。

成長要素だがレベルの概念がなく、敵を倒してもステータスは一切上がらない。
サクナの強化は、かなり独創的で「米を作るとステータスが大幅に上がる」システム。
1年間の稲作の結果によってステータスの上がり具合が大きく変わるが、
結構適当でもステータスは、それなりに強化されるので、あまり神経質になる必要はない。

戦闘は、米を作って物理で殴ればいい。
ただし、稲作を真面目にやりすぎると敵から受けるダメージが1になるので、ご利用は計画的に。
全体的に敵が弱いが、夜の敵はかなり強くなるので注意！
必殺技に相当する武技や羽衣技は豊富でスタイリッシュなプレイが可能だが、
一部の技が強すぎるので、それに頼りがち（胴貫打ち、登鯉など）

ほぼフルボイス。イベントムービーやサブイベントも多め。
取り返しの付かない要素はないので安心！
クリアまで約40時間程度。

感想だが、プレイ時間4時間程度の頃は自分勝手なサクナ達に全く感情移入出来ず（特に人間達）、
稲作も面倒に感じていてモチベが低かった。
だが、少しずつサクナ達が協力して頑張って成長していく姿にだんだん感情移入出来るようになり、
稲作もコツが分かりはじめ、スキルや道具で効率も上がってきてから楽しくなった！

春「田起こし→種籾選別→育苗→田植え」
夏「数時間おきに水量調節、草抜き。肥料をまく。三次分けつ期に中干し」
秋～冬「稲刈り→稲架掛け→脱穀→籾摺り」

・田起こしは、鍬や牛を使って土を耕す。石があれば取り除く。
・種籾選別は、泥水や塩水を使って品質の良い種籾を選ぶ。
・中干しは一時的に田んぼの水を抜いて乾かす。
・籾摺りは、臼と杵を使って餅つきのようにつく作業。つき方によって玄米や白米に変わる。

また天候、温度、水量もある程度は気にする必要がある。
オートモードやスキップなど甘えた機能はないが、道具やスキルで多少は楽が出来る。

・ゲーム起動したらタイトル画面ですぐにプレイ出来る（余計なロゴがない）
・魅力的なキャラや和風な世界観
・温かみのあるグラフィック（キャラのモデリングが可愛い）
・ストーリーは王道だが、後半は思わず胸が熱くなる
・世界観に合ったBGM（違和感を感じるBGMがない）
・本格的な米作りを体験出来る
・サクナとタマの絆
・動物達が、とても可愛く癒される（特にワンコ）
・何処に居てもメニューからワールドマップに戻れて便利（どこでもリレミト）

・序盤の登場キャラ達の言動、行動が酷すぎてイライラした
・戦闘が若干単調
・敵の種類が少なすぎるせいで、敵の使い回しがかなり目立つ
・倒さないと進めない強制戦闘エリアが面倒
・羽衣技が出しにくい（入力がシビアな気がする）
・夜になるのが早いので、長時間探索出来ない（夜になると敵が強化、視界が悪くなる）
・保存がきかない食材の賞味期限が短すぎる
・ミニゲームの花咲かサクナが単調すぎる
・スタッフロール後のエピローグが、あっさりで寂しい･･･
・ココロワヒメを唆した黒幕は誰?

稲作で強くなるという一風変わったシステムのアクションRPG。
序盤のストーリー、キャラ、稲作のとっつきが悪いが、そこを乗り越えれば楽しくなってくる。
米を作って物理で殴ればいいゲームバランスなので、アクションが苦手な人でも問題なく楽しめる。
和風ゲーが好きな人、パンより米派な人、動物好きにおススメ。
作業感が強いゲームなので作業プレイ耐性がない人はキツイかも。
最後にお米を作ってくれる生産者の方々に圧倒的感謝っ･･･！