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25.3 hrs on record (21.2 hrs at review time)
良い点
・実際に販売されているパーツ群で組み立て、再現が可能
・水冷用パーツが豊富
・オーバークロックを試せる
・自持ちの画像やmp3を組み立てたPCのデスクトップ上で利用可能
・PCのハードウェアの基本を学べる教育ツールとしての側面
・ヒートスプレッダの上で目玉焼きを焼いたりするようなおふざけ要素は無い、至って真面目なシミュレーター

悪い点
・ケース内配線まで丁寧に再現しているとは言えない
・構成を考える事や組立そのものが好きで無ければやり込み甲斐は無い


コンピューターを利用する上において、自作パソコンなんて物は中々ニッチな代物だろう。
各メーカーが製造しているパソコンはおろか、今となっては携帯電話だけで事が済んでしまう事も多い。
そんな御時世に置いて自作PCが優位性を発揮するのはサーバやワークステーションなどの利用に於いてメーカーの縛りに囚われない柔軟性、
そしてもう一つはこのレビューをお読みの方なら間違いなくお馴染みのPCゲームだろう。
PCはゲーム内のグラフィックを非常にリアルに再現したり高速に描写する事が可能だ。
その点に置いては他のデバイスで同じゲームを遊ぶにしても圧倒的な優位性がある。
それを可能にさせる為に必要なものがPC内部に接続されているCPUやグラフィックボード等と言ったハードウェアだ。
しかしながら、PC内部を開けて自らハードウェアを増設する必要があるほか、予算も非常に高額になる場合もある為、何かと敷居の高い面も多い。
そんな敷居の高さの踏み台になってくれるのがこのPC Building Simulator最大の存在意義だと言える。

ところでこんな悩みや疑問を抱えた方はいないだろうか?

(例1)パーツを一式を買い揃えたけど組み立ては初めてで上手くできるかな・・・
(例2)PUBGやるならやっぱ4K120fps出せるパソコンでしょwwwwwwwえ、GeForceRTXってナニ?
(例3)自作PCなんてよくわからないからド○パラでパソコン買ったけどグラボ変えたいなでも自分で変えるのは不安だからサポート頼もうかな・・・

 そんな悩みや疑問を持つ人にこそPC Building Simulatorは最もオススメ出来るタイトルだろう。
3つのモードの中で最も関心させられたのが「PCの構築について」と言う名のチュートリアルだ。
このチュートリアルにおいてPCを動作させる為に必要な各パーツ、各パーツの役割の説明、
さらにパーツに搭載されている各部品の詳細な説明から実際にパーツを何処に設置して繋げたり差し込めば良いのかをリッチなグラフィックを用いて実際にマウスで操作しながら組立てて行く事が出来る。
これを完了させるだけでハードウェアに関する基礎的な知識と共にPC組み立ての大まかな流れを習得する事が出来るはずだ。
チュートリアルではあるが、これはもう教育用教材と言っても良い程だ。
無論、チュートリアルだけでは分からない要素も多くあるが(BIOSの操作、OSのインストール、各パーツの規格や互換性等)
このモードの内容を理解して終わらせる事が出来れば後述のモードに進んで行くだけで自ずと理解していけると思う。

フリービルドモードではゲーム上に現在実装されている全てのパーツを用いて自分だけのPC組み立てることが可能だ。
自作PCを経験済みで最新のパーツの動向も気になるし組み立てるのも好きな方はこのモードから始めてしまって構わないだろう。
全てのパーツを利用できるので選り取り見取りのパーツ群の中から自分が考える理想のPCを組み立てる事ができる。
現実と違って予算は青天井なのでまさにPC好きにとっては夢の世界への入り口だ。
3DMarkで異次元のスコアを叩き出すも良し、水冷パーツとLEDを用いて芸術的なマシンのスクリーンショットをコミュニティに投稿するのも良いだろう。
そしてチュートリアル上には無かったBIOSの操作も可能だ。
実機とは違い非常に簡易的でCPUとメモリの電圧、ベースクロックそして動作倍率の変更程度の項目しか存在しない。
これによってオーバークロックを試す事が可能である。ところが・・・
シミュレーターだから幾らでも電圧マシマシするぜーと気を大きくしているとしっぺ返しを喰らう羽目になる。
ちょっとでも無理な電圧を掛けると直ぐに青い画面を拝む事になるので中々難しいと言ったところだ。

今までシミュレーターとしての評価をしていたがこれはPCゲームでもある。
まさにこの作品の本編?でもあるキャリアモードは主人公が親類が経営していたPCショップを引き継ぐと言う設定でスタートし、
客からの注文や依頼を次々とこなしてゼロからの状態から資金と在庫と店の評価を稼いでいく経営シミュレーターとしての要素も含んでいる。
フリービルドモードとは違い、パーツを用意するには予算が必要であり、また利用できるパーツもレベル毎にアンロックされていく仕様となっている。
予算とレベルを稼ぐにはメールボックスに溜まって行く依頼をひたすらと片付けていくしか無い。
客の依頼にはウイルスを駆除してほしい、メモリを増設して欲しいと言った簡単な物から、電源を付けても画面が真っ暗なので修理して欲しいと言ったテクニカルなもの、
予算や動作させたいゲームタイトルの指定などに基づいて新たなPCを組み立てて出荷するなどと言った注文を納期までに完了させていく事を繰り返す日々を過ごして行くのがこのモードの一連の流れだ。
依頼を完了すれば数百ドル単位の報酬があるのでそれらを元手に在庫用のPCパーツを買い込み毎月の家賃や電気代を支払いながら資金繰りをしていくのだが、
3DMarkのスコアに固執してくるクソ客と間に合わない納期に胃に穴が空きそうになってくるところはまさに会社経営の厳しさと自身の経営能力の無さを実感させられる素晴らしいモードと言えるだろう。
そもそもPCショップなんてこんな簡単に経営出来るもんじゃねえだろ
納期をしっかりと守りながら指定された予算から最適な構成を考え提供する優良企業を目指すか、他の客のマシンから抜き取った中古パーツを再利用して利益第一の悪徳企業を目指すかはあなた次第だ。


実装されているパーツが市場で販売されている多くのパーツのほんの極一部のみであるのは残念ではありますが、各メーカーのライセンスの都合上仕方がない事でしょう。
しかしながら2000円と言う価格から考えれば十分な数のパーツを実装していると思います。
シミュレーターとしての出来を含めてもこの価格はセールを待たずに買ってしまってもいい出来であると感じます。
自作PC歴がある方には勿論、自作PCにちょっとでも興味があるのであれば是非とも気軽に遊んでみて欲しいシミュレーターです。


個人的評価
★★★★★

★★★★★ 買え!
★★★★☆ おすすめ
★★★☆☆ 面白いけどおすすめはしない
★★☆☆☆ おすすめしない
★☆☆☆☆ うんこ
☆☆☆☆☆ 買うな!
Posted 1 December, 2019. Last edited 23 November, 2023.
Was this review helpful? Yes No Funny Award
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13.4 hrs on record
・良い点
カットシーンに流れるイラストが秀逸
雰囲気にマッチした音楽
二つの分岐ルートによるリプレイ性の高さ
みんな大好き、大人気のゆるキャラ、クロッチーに君もなれる!

・悪い点
何もかもが単調なミッション
オブジェクトの目標位置が表示されないので不親切
AIがゴミ
カバーアクションもゴミ
使いづらく、面白みのない武器多数
非常に長いロード
動作が非常に重たく、低フレームレート
クラッシュと強制終了の嵐
前作のデュードさんと声が違う、見た目も違う、完全に別人


世を騒がせるお下劣ゲームPOSTALの第三作目(だったらしい)。
2はオープンワールドおつかいFPSだったが、 3では1本道のステージ型TPSとなった。

レビューも低評価ばかりが並んでいるがそれもそのはず、このゲーム、明らかに未完成のままだからだ。
当初は本家RWSが開発していたそうだがAkellaへと開発が移り、RWSは監修に回った事や、度重なる発売延期によって発表から発売まで7年もの歳月を要した経緯を考えると、開発が順調には進まずに難産であったことが伺える。
実際にプレイしてみて思ったが、ある程度豊富な武器の数々に作り込まれたステージやオブジェクトなど、下地はしっかりとしたTPSゲームと言った印象ではある。
しかしながら、後述するAIの問題や大量のバグ、動作問題によって全てが台無しとなってしまっている。
デバッグ作業と修正を繰り返せば解決しそうな問題ばかりではあるので非常に勿体ないように思うのだが・・・
修正する技術力が無いのか、はたまた資金繰りに苦しんでいたのか、理由は謎だが未完成のままリリースしてしまったと言ったところだろう。
そんな未完成のままのゲームに発売当初は40ドルもの価格設定をしていたのだから気が狂っている。

やはり幾ら何でもAIが余りにも酷すぎる。
銃撃戦では敵も味方も、カバーはせず、敵の目の前までダッシュした後に数秒棒立ちをかました後に撃ち始めるので、誰が敵か味方か分からず戦場はごちゃ混ぜ状態で正にカオス。
さらに非武装の住人達も叫んだり助けを呼んでおきながら平気で射線へと突入してくるので誤射が常に発生してしまうためにもうどうしようもない。コイツらみんなDNA同じじゃねえのか?

TPSではおなじみのカバーアクションもあるが、カバーしながらの移動が遅すぎる、銃の構えた向きとクロスヘアが一致しないなどはまだ笑える方で、カバー中に壁にめり込んでその場にスタックしてしまう事が高頻度で発生する為に、全く使い物にならない。

そしてそんな不完全なゲームにトドメを刺しにくる、凄まじく不安定な動作。
ステージによっては、フレームレートが 30fpsを切ることもも珍しく無い。そして挙げ句の果てには強制終了の嵐。
特にラスボス戦は酷く、特定の場所へ移動すると大抵クラッシュする。
死んだ回数よりも強制終了させられた回数の方が多かった程だ。
そんなイライラさせられた状態で、ロード中に表示される中指を立てた無能映画監督、ウーヴェ・ボルの画像を長時間見せつけられるので、どんな聖人君子でもハラワタが煮え繰り返るだろう。
前作のPOSTAL 2も非常に動作の重い、不安定なゲームではあったがその比では無いほどの不安定ぶりでこのゲームの未完成ぶりを改めて認識させられる。
お前のマシン性能がゴミだからだろ?と思われる方もいるかもしれませんが、割とその通りなので、PCスペックに自信のある方には是非体験してもらいたいです。

AIや動作問題を置いておいても、やはり面白みに欠けた作品であると言わざるを得ない。
ミッション内容も大半はこちらに歯向かってくる敵の集団との銃撃戦ばかりだからだ。
2よりもシューター要素の出来こそは良くなってはいるものの、やはり前述のAIが全てをぶち壊している。
POSTALは過去のシリーズでの売りであった残虐要素、つまりプレイヤーが何の罪もない住人達に銃を乱射し、瀕死の者や命乞いをする者の頭部を吹っ飛ばしてトドメを刺した暁には遺体に火を付けたり遺体を損壊して小便をぶっかけたりなど、誰もが心の奥底に持つ残虐性を存分に引き出させ、この狂った社会に中指を立てる、それこそがPOSTALと言う作品の醍醐味だった。
だが3ではそんな過去の伝統を完全に忘れてしまい、平凡なTPSへと成り果ててしまった。
ゲーム内容が褒められた物で有れば、従来のファンを黙らせられたし、3で新たなファンも獲得出来たであろう。
しかし現実は、凡作とすら呼べないバグまみれの未完成品。
結果として、クソゲー好きがドヤ顔でプレイしてレビューを書くだけのためにあるゲームにしかならなかった。


・さいごに
3がこんな不出来で結果的には良かったように思います。
もし、3が中途半端に良作であったならば・・・POSTAL 2がGreenLightに登録されSteamで発売される事も、10年越しのDLCであるParadise Lostがリリースされる事も、初代がPOSTAL Reduxとしてリメイクされる事も無く、今では忘れ去られてしまったかもしれない・・・
そう考えると、3が良くも悪くもネタになってくれたおかげ?であると個人的には感じています。
しかしながら、他の方々も述べられている通り、3はPOSTALの名を騙った詐欺作品であるので、是非POSTAL、POSTAL2 (Paradise Lost)、POSTAL Reduxを買いましょう。


個人的評価
★☆☆☆☆

★★★★★ 買え!
★★★★☆ おすすめ
★★★☆☆ 面白いけどおすすめはしない
★★☆☆☆ おすすめしない
★☆☆☆☆ うんこ
☆☆☆☆☆ 買うな!


お使い完了!そろそろ帰るとするかあ
Posted 12 August, 2018. Last edited 12 August, 2018.
Was this review helpful? Yes No Funny Award
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81.7 hrs on record
良い点
・ロケーションが孤島でも砂漠でも山岳でも無い、ただの片田舎
・主人公の性別や顔、服装を自由にチョイス
・弾道に物理効果が追加
・魅力的なスペシャリスト達
・心癒してくれる動物達
洗脳ソングサントラ集が素晴らしい

悪い点
・強制的に始めさせられるメインストーリー
・武器カスタムがショップ画面からのみ
・200m以上の狙撃不可
・字幕のクソデカフォント
・3から相変わらず代わり映え無し

注目点
・いつもの塔登り廃止
・影の薄くなったクラフト要素
・釣りが出来る
・救いのない?エンディング


ナンバリングが5となったFar Cry。
舞台はアメリカ合衆国モンタナ州のホープカウンティと呼ばれるとある田舎。
聞くだけではパッとしないが、実際に遊んで見ると過去作と比べても最高のロケーションだったように思う。
放牧地はもちろんの事、湖からその奥に連なる山々など思わず写真で撮りたくなるような、本当に足を運んでみたくなるような、魅力的な風景や自然が広大なマップ上で至る所で再現されています。
そのおかげか、ファストトラベルは大して利用せずに徒歩でばかり移動していました。
3や4のマップはどこかしら似通った場所が多く、後半に連れて飽々としてきましたが、今作はエンディングまで常に新鮮な気分で遊ぶことが出来ました。

主人公は新米の連邦保安官、過去作とは違って名も声も無く、プレイヤー自身が分身となって、村を実効支配してしまったカルト教団と対峙することになる。
勿論、主人公の外見は好きなようにカスタムが可能、とは言えCoopで遊ばなければ何の意味も無いような要素ではあります。

たとえCoopで一緒に遊ぶフレンドがいなくても、NPCを引き連れる事が出来るので問題無し。
レジスタンスに加わった村人達、スペシャリストと呼ばれる特殊な技能を身につけた6人+3匹と行動を共に出来ます。
プレイヤーを含めて最大3人(匹)での行動が可能。
仲間に加わったNPCに命令も行え、AIも中々悪くない動きをしてくれます。
因みにFar Cry 2にも似たような仕組みがありましたが、瀕死の仲間を助けなければ二度とそのマップ内では会うこと出来なくなってしまう、完全な死がありました。
しかし、今作のNPC達には所謂、不死属性が付いているため、ダウンしてしまっても数分後にはしれっと前線復帰してしまうので2でのような緊張感はありません。

今作からは銃を撃ってもサイトの点に合わせれば即着弾、と言う訳には行かなくなり、ターゲットの動きや弾丸の速度を考慮して狙わなければいけなくなりました。
広大なマップで遊ぶシューターなら当たり前の要素だとは思いますが、歓迎しています。
とはいえ、200~250m以上先からは弾丸が消滅してしまうのは3や4から変わらずのようです。
ゲームエンジンの仕様なのかリソースの都合なのか開発が嫌ってるプレイスタイルなのかどうかは分かりませんが、ぶっとい対物ライフルで長距離狙撃なんてプレイはどうやらやらせては貰えないようです。

基本的な部分は3から全く変っていません。
道路を行けば悪党共が、道を外れれば野生動物達が支配している広大なマップ上でどう生き延びて行くか、これだけです。
4の時点で辟易としてしまった方には5を遊んでも満足できないでしょう。

ゲーム音声は英語音声日本語字幕と日本語吹き替えが両方選べますが、肝心の日本語字幕のフォントが非常に大きく、また途切れ途切れで表示されるので、ストーリーに熱心に耳を傾けたい方は吹き替えの方が吉。

賛否両論あるエンディングですが、2以降、正義と悪との違いとは何か、何の為に戦うのかをプレイヤーに常に問いかけ、ゲームの世界から一気に現実へとプレイヤーを突き落とす事を続けてきたこのシリーズを象徴させるようなエンディングと言ったところでしょうか・・・
それを肯定的に捉えるのか、否定するのか、どう解釈するのかはプレイヤー一人一人の判断だと思います。

ファーザーを崇めよ。


個人的評価
★★★★☆

★★★★★ 買え!
★★★★☆ おすすめ
★★★☆☆ 面白いけどおすすめはしない
★★☆☆☆ おすすめしない
★☆☆☆☆ うんこ

☆☆☆☆☆ 買うな!
Posted 13 May, 2018. Last edited 22 November, 2018.
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14 people found this review funny
16.1 hrs on record
近年は架空の戦場ばかり、そしてマルチプレイだけが注目され、尚且つPC版は完全に蚊帳の外
そんなCoDシリーズですが、WaW以来、約10年ぶりに第二次世界大戦に回帰したことで少しは気になる・・・とか、CoDってやったことないけどどうなの? なんて思っている方々もいると思うのでレビュー
ゾンビに関しては未プレイなので省略します。


・キャンペーン
古臭いIWエンジンとはいえ、2018年の昨今では見事にブラッシュアップされていて、過去のWW2を舞台としたCoDとは比べ物にならないぐらい程に綺麗なグラフィックになりました。
お馴染みのノルマンディー上陸は勿論、フランスの農村地帯、ヒュルトゲンの森やアルデンヌの森林地帯などの草木の表現が特に素晴らしく、臨場感が際立ちます。
何よりも、シリーズの売りである映画的演出にもより一層派手さが掛かっており、まさに圧巻の一言。
また、今作はCoD2以来続いてきた自動回復が廃止され、初代同様にライフ制へと返り咲きました。
しかしながら自動回復が無くなる事によって、ゲーム性が従来から大いに変わってしまうのではと思いましたが、
難易度ベテランでも十分な数の回復薬を手にする事が出来るので自動回復同様、テンポの速い戦闘が可能となっています。
そして、特筆すべきは分隊の仲間達であるザスマンやピアソンと言った記憶に残るような濃いキャラ付けをされたNPC達の存在。
そんなNPC達に回復薬、弾薬、スポット、砲撃などの要請を行うことが可能となり、分隊との共闘感がより強く再現されるようになりました。
弾薬補給や回復など、非常に心強い仲間達との共闘にプレイし終えるころには仲間たちの名前と顔を強く印象付けてくれるはず。
そしてこの分隊システムはシングルキャンペーン以上にcoopで輝く要素・・・だと言うのにキャンペーンcoopが今作には存在しません。
他にも、撃たれて助けを呼んでいる味方を介抱したり、降参している敵に銃口を向け完全に降伏させるイベント(某赤軍兵のように無慈悲な鉄槌を下しても構わない)等が所々発生するが参加しても報酬も何もなく終盤まで同様のイベントが度々発生するため後々うんざりしてくる、だがcoopが存在していればこの無意味なイベントにも価値が生まれていたかもしれない。
分隊システム自体は良くできているだけに、キャンペーンcoopが存在しないと言う点が非常に残念。

第二次大戦を舞台にしたゲームでは花形である戦車戦ももちろん存在するが・・・
3人称視点への切り替えが不可であったり、砲塔の回転操作速度が固定されていて無駄にリアル系仕様、過去作の戦車戦は勿論、某戦場ゲーや某戦車世界ゲーのような操作感からは程遠く、マウスでの操作が非常に焦ったくてストレスしか溜まらない。
また、敵戦車へのダメージ判定も正面は無敵、側面と後方を狙えと言った大雑把なもので操作性の悪さを存分に堪能させようとする素敵な仕様。
後半のトリにティーガーが出てきますが、操作感の方が悪夢的で絶望感もクソもありません。

懐古ですが、CoDシリーズの主人公は本来、台詞など一切発しませんでした。
主人公に声も、顔も無い故に、プレイヤー自身が兵士であり物語の主人公でもある。
これこそがまさしくタイトル通りの"Call of Duty"でした。(Black Opsシリーズは主人公が常に台詞を発しますが、1人称視点を生かしたストーリーのおかげで違和感が無いのでしょう。)
ところが今作の主人公、ダニエルズには声も顔もあり、詳細なキャラクター設定も施されています。
部隊の仲間達、故郷で帰りを待つ彼女、そしてずっと背中を追いかけてきた偉大な兄、そんな周りの人達との間における葛藤や後悔がダニエルズにとってはドイツ兵以上に重くのしかかってくる・・・。
そんな物語も勿論良いでしょう。だが、それのどこが"原点回帰"だったのか、また再びプレイヤー自身をWW2の戦場へ引き戻してくれるはずではなかったのか。
人間ドラマが見たかったわけじゃない、プレイヤー自身に戦場における恐怖、人間の愚かさや儚さを存分に体感させ、歴史を、そしてあの戦争を考えさせてくれるものじゃなかったのか。
確かにドラマ仕立てのストーリーは非常に良く出来ているし、綺麗なグラフィックスで再現された戦場や演出は目を見張る物があり、素晴らしい出来栄えではあります。
しかし、舞台や演出が回帰できても、過去のCoDシリーズの根底にあったメッセージ性や精神性にまでは回帰出来なかった。
エンディングを2度見終えて出てきた感想に感銘など無く、これじゃない・・・と言った失望感がありました。

悪い点ばかり書き散らかしてしまいましたが、CoDシリーズを未プレイの方や新たなグラフィックで再現された西部戦線の戦場を楽しみたい、と言った理由であればオススメは出来ます。
しかしながら、過去作のリブートを期待してプレイすれば僕のように大きなしっぺ返しに会うかもしれません。


・マルチプレイ
ボルトアクションライフルで地味な撃ち合いに逆戻りなんて事もなく、大量の銃弾と派手なキルストリークが飛び交う、相変わらずカオスな戦場のままです。
そして勿論、スポーツ系ライクの操作も消え、見事にMW2からBO2の系譜であるマルチモードが帰ってきました。
つまりは、見た目がWW2ライクになっただけで相変わらずなCoDマルチであると言う事でもあります。
大量のフルオートライフルに光学サイト、ナイフ一つや2丁拳銃で戦場を駆け回る兵士などなど、これのどこがWW2だよ!とCoDシリーズ未経験の方は思ってしまうこと間違いなしでしょう。
経験者の方に説明するとMW3やGhostsでそれぞれ指摘されていた問題点を解決した、そんな印象です。
noobの小言ですが、マップが12人対戦向けとは思えないものが存在したりアキンボに理不尽な殺され方をするのは相変わらずです・・・
また、ボルトアクションライフル(スナイパー)が非常に強めの調整であるようにも感じます。
とはいえCoDのマルチなんておまけなのでそこまで目くじら立てて文句言うような代物でもないです。
ビックリマンチョコのシールみたいなものです。

そんなマルチプレイですが今作には過去作には無い新たなゲームモード「WAR」が追加されました。
このWARモードはRed Orchestraでお馴染みの拠点の防衛、占領や、Team Fortress 2でのペイロードやCTFと言ったような、オブジェクト主体のゲームモードとなっています。
従来のモードは、デスが勝敗に直結するTDMやS&Dが人気であったり、大量のデスによって生まれる強力なキルストリークによる地獄絵図など、初心者の方には非常に荷が重くなってしまう事がありました。
しかしWARモードにおいては、戦闘はあくまでもオブジェクトに干渉することへの一つの手段であり、二の次です。
拠点を防衛、奪取することが最大の目的となっており、敵を幾ら殺しても、死んでしまってもそれだけで勝敗が決まる訳ではありません。
また、キルストリークも存在しないので、デスを恐れることも、キャンプに徹する必要もありません。
そんなWARモードはプレイヤースキルに依存しなくとも、チームに貢献が可能となっており、新たなマルチプレイの扉を開いてくれたと思います。
が・・・WARモードのマップが3つしか存在しないのは幾ら何でも少なすぎるし、PC版ではマッチングに時間がかかるかもしれません・・・


・さいごに
CoDシリーズは毎度の事、新作が発売してもクソゲーだのオワコンだの言われる存在ですが、
それも過去作において、最高のゲーム体験を提供してくれていたからこそまたあの感動を新作で味わいたい、と言う大勢のゲーマーの心理が反映された物なのだと思います。
そして遂にWW2、現実世界の戦いへ・・・大いに期待していました。
しかし、いざ蓋を開けてみると近年の記憶に残るような印象も無くなったファストフード化されたCoDのままでした。
”原点回帰”を謳っているわりには、過去の大いなる遺産の影はどこにも見えず、相変わらず近年のCoDらしい展開やゲーム性のまま
大勢のPCゲーマーを熱狂させたCoDはもう2度と帰ってこないのでしょう。


CoDをdisっておけば通ぶれる風潮すき


個人的評価
★★★☆☆

★★★★★ 買え!
★★★★☆ おすすめ
★★★☆☆ 面白いけどおすすめはしない
★★☆☆☆ おすすめしない
★☆☆☆☆ うんこ
☆☆☆☆☆ 買うな!
Posted 27 February, 2018. Last edited 13 May, 2018.
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0.1 hrs on record
発売から10周年なのでレビュー。

プレイヤーはナノスーツと呼ばれるパワードスーツを装備した米軍特殊部隊員のノーマッド中尉となり、朝鮮人民軍が占領する太平洋の孤島へ上陸、邦人救出のため隠密作戦を開始する。
しかし、作戦中に様々な異常事態が発生、ノーマッドは混沌の渦に飲み込まれていく・・・

初めてこの作品を見た当時、ゲームなんてくだらないと思ってた僕が衝撃を受け、ゲームに対する考えを一変させてくれた作品です。
今年(2017年)で発売から10年経過しましたが、近年の他作品と比べても遜色の無いグラフィックス、ゲーム性だと思います。

ジャングルや海辺、集落が点在する広大なマップ上で、このゲーム最大の特徴であるナノスーツの4つの能力(アーマー、スピード、ストレングス、クローク)を駆使し、敵(北朝鮮兵)をどう狩っていくかが最大の醍醐味。
例として、クロークとサイレンサーで暗殺者になる、ストレングスの拳で鉄拳制裁、アーマーとスピードを駆使し銃を派手にぶっ放し正面突破などなど。
また、車で暴走行為に勤しんだり、麻酔銃で不殺プレイに走るのもいいでしょう。
筆者個人としては、敵兵の首を鷲掴みにし、文字通りの”人間の盾”としながら銃撃戦をするのがお気に入り。
このようにオープンワールド特有の多数のルート、戦略性がありリプレイ性は高いのだが・・・
ところが突如、宙を舞うイカの化け物(エイリアン)を撃ちまくる1本道脳筋FPSに様変わり。
さっきまでの北朝鮮との戦いは一体何だったんだと言いたくなるような変貌ぶりに困惑は必至。
この温度差に批判的な声も多く聞かれますが、一度に二つの味が楽しめる半チャンラーメンのようなお得なセットのような物だと思って好意的に受け止めています。
イカどもにミニガンで鉄の雨を浴びせながら、ああ、これはオープンワールドでは無くシューターなんだなと再認識させてくれます。
そんな肝心なシューター部分は若干粗削りな部分がある、ゲーム終盤でなければSCAR(米軍側ライフル)の弾薬を補給出来ない、クロークが万能すぎるといったマイナスに感じる要素も多少はありますが、些細な問題であり、それらを考慮しても非常に完成されたゲームだと言えます。

良質なFPSが数多くありますが、この作品にはレビューでは書ききれないほど数多くの魅力的な要素があり、FPS自体が未経験な方に非常にオススメできる一本です。
勿論シングルFPS好きで未プレイの方にも是非遊んで頂きたいです。

追記
Steam版に日本語はありませんが、ゲームキーをOriginに登録することで日本語版をダウンロード出来るようです。
Posted 23 November, 2017.
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